人間とペットに共通する感染症



こんにちは、
アミナです。


最近では、犬や猫だけでなく、
多くの動物がペットとして
飼われるようになって来ました。

それに伴い
ペットから人間にうつる病気も増えてきました。

動物と人間の共通の感染症を人獣共通感染症といい、
世界保健機関では「人間と脊椎動物との間で
自然に伝播する病気」と定義しています。

人獣共通感染症には、
ウイルスによって起こる病気、細菌によって起こる病気、
原虫によって起こる病気、クラミジアによって起こる
病気などがあります。

ウイルスによって起こる病気には、
狂犬病や日本脳炎があります。

狂犬病は狂犬病ウイルスによる病気で、
感染すると人も動物も神経症状を起こします。

そう言えば、割と最近、日本でも十数年ぶりに
狂犬病になった人が出たとニュースで聞きました。

海外からの輸入動物で、
特に野生動物を介した侵入に注意が必要です。

動物に咬まれた傷により感染するので、
咬まれないように注意する事が大切です。
感染すると治療法はなく、命を落とす恐ろしい病気です。

日本脳炎は、日本脳炎ウイルスによる病気です。
感染源は主に豚や馬から、蚊を介して人間に感染するので、
蚊に刺されないようにする注意が必要です。


細菌による病気の代表的なものに、
サルモネラ症、猫ひっかき病、
パスツレラ症などがあります。

サルモネラ症は、
サルモネラという菌によって起こります。
この病気は、感染しても動物は発症せずに
人間だけが発症する病気です。

動物の糞と共に排泄されたサルモネラが
口から体内に入って感染し、食中毒を起こす事があります。

水生動物( ミドリガメ)からの
サルモネラの排泄も知られており、
カメやその水槽の水を触った事により、
指が汚染されて、口の中に入り感染することがあるそうです。

ペットや、ペットの周辺を清潔にし、
手洗いをよくすることが大切になります。


パスツレラ症は、主にパスツレラ・ムルトシダ
という細菌によって起こります。
口移しで食べ物を与えたり、
咬まれたり引っ掻かれたりした傷口から感染します。

動物を清潔にしたり、
咬まれないようにするなどの注意が必要です。

抗生物質による治療が出来ますが、
ワクチンはないそうです。


猫ひっかき病とは、
バルトネラ・ヘンセラという細菌によって起こります。
これも動物は感染しても発症せずに、人間だけが発症します。

猫に引っ掻かれたり、咬まれたりした後に、
関節炎、発熱、リンパ節の腫れが起こります。
抗生物質で治療が出来ます。


クラミジア、リケッチアによって起こる病気に、
オウム病やQ熱などがあります。

オウム病は、
クラミジア・シッタシという菌による病気です。
鳥クラミジア症ともいいます。

これはオウム、セキセイインコなどのペットや、
ハトなどの糞や羽などを人間が吸い込むと
感染して、発熱、頭痛、気管支炎などの症状が出てきます。

つい可愛いので、セキセイインコなどに 
食べ物を口移しで与えてしまいますが、
これは危険なのでやめましょう。

鳥籠の乾燥した糞が風で舞い上がり、吸い込まないように、
常に鳥籠は清潔にしておく事が大切です。

通常は抗生物質による治療が可能ですが、
手当てが遅れると重篤な肺炎になることもあるそうです。


原虫によって起こる病気にトキソプラズマ症があります。
本原虫の感染によって、
犬や猫、家畜の豚などは流産をしたり、
激しい下痢、中枢神経症状を起こします。

人間では、妊娠中に本原虫が胎盤を通して
胎児に感染すると水頭症を起こします。


また、感染動物の
乾燥した糞を吸い込むことにより感染します。

動物の糞などはこまめに捨てて
清潔にする事を心掛けましょう。

今では飼い主さんも
まめにクリニックを受診させたりするので、
昔のようには感染症も多くはないようですが、
基本的に、動物を清潔に飼う事が大切です。

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