農薬や市販毒物による中毒



こんにちは、
アミナです。



農薬や市販の毒物でも、
ペットの誤食や誤飲が多くみられます。

(除草剤)
除草剤による中毒は、胃腸に症状が現れます。

ただし、飼われている動物に
重度な除草剤中毒が発生することはまれですが、

猟犬のように外で行動する場合は
特殊な除草剤中毒が多く報告されているそうです。

除草剤には様々な種類がありますが、
適切な使用方法で散布された除草剤によって、

家庭で飼われている犬猫が
致命的な中毒を起こすことは、まずないと思われます。

重度の除草剤中毒は、
製品を直接摂取した場合に発生します。

フェノキシ系の除草剤を大量に摂取した場合は、
食欲不振、筋緊張、嗜眠、代謝性アシドーシスが生じます。

また、アトリアジン系、フェニル系除草剤を
長期にわたって摂取すると、
中毒が起こり、嘔吐と下痢がみられます。

一方、パラコートには致死的な肺や腎臓への障害作用があり、
その中毒ではけいれんや過剰興奮、運動失調が起こり、
粘膜のびらんや肺繊維症、腎不全を発生して死亡します。

生活環境の中に疑わしい薬品がないか、
また除草剤が使われていそうな場所への散歩を
していなかったかを確認します。

原因として疑われる除草剤があれば、
それによる中毒症状と現在の症状とを比較して検討し、
診断の参考にするそうです。


(殺鼠剤)
殺鼠剤としてはワルファリン
それに類似した薬物が広く使用されています。

これらの殺鼠剤の管理不十分により、犬や猫が誤飲をし、
中毒を起こすことがあります。

最近はワルファリンに対して
抵抗性を示すネズミが出現しています。

これらの殺鼠剤は、血液の凝固を阻害して、
殺鼠作用を発揮します。

一般に、以前の殺鼠剤は継続的な摂取により
致死量となりましたが、
現在の殺鼠剤は一回の摂取で
致死量となるように作られています。

殺鼠剤を誤飲した場合の症状ですが、
血液凝固の阻害作用によって、
外傷部位や各種の粘膜から出血することがありますが、

常にその症状がみられるとは限りません。
よくみられる症状は、呼吸困難や嗜眠、食欲不振です。

症状が重症で、
著しい貧血や低血液量性ショックがみられる場合は
輸血が必要になります。

症状が軽度の場合や輸血により
症状に改善傾向が現れた場合は、
ビタミンK1を投与するとともに、安静状態にして
必要な対症療法を行うとのことです。


(殺虫剤)
一般的に、どこの家庭にでもある殺虫剤も
気を付けなければならない市販毒物のひとつです。

犬猫の殺虫剤中毒は、薬剤の直接的な摂取のほか、
不適切に廃棄された容器を舐めてしまっただけでも起こります。

また、外部寄生虫駆除の目的で、体表に過量、
若しくは長期間使用することで中毒を起こすことがあります。

症状は色々と出てきます。
不安、苦痛の表情や行動、多量のよだれ、頻尿、嘔吐、

顔面から全身への筋肉の振せん、縮瞳、硬直性けいれん、
起立不能、呼吸困難、昏睡、などが起こり
死亡することもあります。

いずれにしても早急な処置が必要になります。
速やかに動物病院に連れて行きましょう。

こうした化合物の摂取が確かであれば、
たとえ無症状であっても、
催吐薬とともに活性炭を経口投与し、
少なくとも8時間は観察を続けます。

活性炭の投与は、なるべく早期に行うことが重要です。

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