なつぴなつとの出会いからこれまで

【注意】
・ここから先、自分語りしかありません。ヲタクの自分語り苦手な方は戻ってね
・精神疾患の描写があります。予めご了承ください。該当の描写が苦手な方にはおすすめしません。







 遡ること2022年の7月、合わない会社で消耗しきって逃げるように離職した。人生の夏休みといえば聞こえがいいが、主観としてはどん詰まりだった。特に所属先のない無職の身、せめて自分にプラスになることをしようとボディメイクや自炊に励んだものの、抑鬱症状の重さで中断せざるを得なかった。
 その頃の楽しみといえば、過食しか無かった。空腹でかなしいより満腹でむなしいほうがまだ耐えられる苦しみだと感じたのだ。非嘔吐だったこともあり、体重は離職から半年で10kg増えた。

 学歴の暴力を知ったのは、そんな鬱々とした毎日を送っていたときのことだった。各々の興味深い発信はもちろん、印象に残ったのはその学歴だった。
 私はコミュニケーションが不得意だったが、勉強だけはできたのでトップ校に進んだ。しかし、行った先では天から十物くらい与えられている上に、性格もよく気が回り人望もある同級生たちに圧倒され、授業にも一切ついていけず周囲にも馴染めない地獄の日々が待っていた。結果、途中で通信に転校し、なんとか地元のCラン大に進学した。卒業後も色々あり、かつて期待されたような活躍はできていない。そんな経緯もあって、学歴社会を勝ち抜き、社会でも活躍する彼女たちはとても輝いて見えた。

 初めての現場は今年の2/19、東京キネマ倶楽部だった。慣れない立地と建物にドキドキしつつ現場を楽しみ、特典会に参加した。女性アイドルを推すのは初めてだと伝えると、とても喜んでくれたことを覚えている。
 そこから4人体制のお披露目もあり、1ファンとして現場を楽しんできた。なつぴの影響でファミマに寄るたびなつぴ茶(シャルドネ香るストレートティー)を買い求め、香水を好んでつけるようになった。これだけ影響を受けていたのに、自認としては箱推しだった。

 それが変わったのは夏に入ってから、現場で同じファンに言われた一言がきっかけだった。
「猫屋さんはたぶんなつぴだと思うんだよね」
 ほんの雑談だったが、頭の中で稲妻が走ったことを覚えている。そこからなつぴ推しとしての自我を確立した私は、推しクリームソーダを作りに行ったり、積極的にチェキツイをしたりするようになった。
「楽しそうにしているところに人は寄ってくる」
以前からハマっていたコンテンツ(デレマス)で得た学びである。
 アイドルを広めていくのに必要なものとはなんだろう?影響力、コンテンツ性、デザインスキル、カメラ機材、撮影スキル……どれも自分にあるとは思えなかった。ならせめて、楽しそうにしていよう。そう自分に誓った。

 そんなことを思っていた10月16日、公式から「18時にお知らせがあります。」とポストがあった。内容によっては寝込む覚悟しなきゃな、と思いながら迎えた18時。

 【なつぴなつ活動休止のお知らせ】

 言葉が出なかった。
 正直前兆はあったように思う。もともと病みポスト多めの彼女だったが、この頃は表裏両方のアカウントで前にも増して辛そうにしていた。休止発表直前のライブでは、7月のワンマンでお披露目された新衣装がブカブカになっていた。
 活動していく中での心境の変化、心無い方からの誹謗中傷、その他諸々。1ファンにできることなど何もない、そんなことは百も承知だ。
 ただ、なつぴの変化を目の当たりにしながら、当面は現体制が続いていくのだろうと楽観視していた自分が、とても恥ずかしかった。
 何もする気が起きずベッドでうつぶせになっていたら、なつぴが教えてくれたSHIROのダージリンがほのかに香り、余計につらい!と思って仰向けになった。これから自分は何を支えに人生を歩んでいったらいいのか。白い天井を見つめても答えは見つからなかった。

 学歴の暴力と出会ってから、行く末を悲観する頻度は減った。次の現場のことを考え、日々メンバーやファンの発信を楽しみにしているだけで毎日が過ぎていったからだ。しかし、この先どうしていきたいか、自分はどうなりたいのか。そういった事柄に真剣に向き合うこともなくなっていった。安定しない体調、ズタズタの職歴、なら逃げていてもいいのか?
確かに自分はスキルもキャリアもなく、いくらでも替えが効く人材かもしれない。でも自分の人生をやってあげられるのは自分しかいない。なら、答えは出ているじゃないか。
自分の人生を頑張って、なつぴの復帰を気長に待つ。
一晩考えて、そう決意した。

その頃ちょうど長期で実家に帰る用事があり、少し期間を延ばせば活動休止前ラストのライブを見られることに気が付いた。即刻親に頼み込み、無事参戦に成功した。

 そして迎えた11月5日、いつもより多いファンと全力のなつぴコールが会場を賑わせていた。チェキのポーズで選んだのは、ソロで小指立てとツーショで∞(永遠を表現)。
 手紙とプレゼントが入った手提げ袋を渡すと、彼女は申し訳なさそうな顔で「いいのに~」と言っていた。なつぴのそういうところがずっと好きだった。

 なつぴがこれを読んでいるかはわからないが、今はただ、ゆっくり休んでほしい。
 
 具体的に人生の何を頑張っているのか、最後に少しだけ書いておく。
地元に帰って歩き回り(車社会なので足がなければひたすら歩くしかない)、実家のサポートもあって体重は2kg減った。帰宅して、少しきつかったボトムスにすき間ができていて感動した。帰宅してからもなるべく自炊して、野菜をたくさん摂るようにしている。どのくらいかかるかはわからないが、この調子で好きな服を再び着られるようになるといいなと思う。大がかりな手続きも絶賛進行中だ。
たまに挫けることもあるだろうけど、何度でも立ち上がってまた歩き出す所存だ。

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