木偶人形の夢

終焉を迎えるエピローグ奏でるオルゴール張りぼて劇場の道中薄汚い操り人形がロンドを刻々と熟して瞬きせぬ眼で何をみるのか木偶人形の夢は箱に終われ瞼を閉じる。


無題

木漏れ日の様な慈悲に焼かれる心が焦げる
笑顔が憎い言葉が憎い温度差に心が黒ずむ

君と僕は違うんだ
光を浴びて育った向日葵の様な君と光を与えられず生きたヒューケラの様な僕では
お前が痛い

誰か僕を憎んでください。恨んでください
そしたら僕はこの世からさよならできる


無題

池の中の恋が上手く廻れずカラカラ暗りぎこちないわたしと君、からくり人形とからくり少女

無題

ティガーコートにラビットバッグお腹すいたら丸焼きこんがりピグレットはちみつ大好き少女の恋

無題

「さよなら」と「おやすみ」が寂しいなら喉元を優しく包んで眠らせてあげる

無題

宙に舞う葉をひらりひらりと摘んで反芻咀嚼し琴線鳴らすかのような繋げた言ノ葉を綴る日々は只々、幻想郷で躍り続ける

『2歩目は左足』

マッドな日常を蹴散らす様に進めようとするけど泥濘からは足は抜けずに藻掻く程に埋もれていく日々を空気の抜けた浮かない頭で怒り心頭2歩目は左足。

「涙の割れる音がした」

諸行無常の繰り出すエンドロールは殺風景な心情を物語り想いは溢れ万有引力の成れの果ての先で涙の割れる音がした

『紅く光る手』

灼熱の降り注ぐ蜃気楼ではマッチ棒たちは雫を垂らし棒の先を焦がして灰へと還る
歪んだ独りの少年は微笑みを浮かべ天へと透ける小さな手を太陽に伸ばし紅く光る手をゆっくりと掴んだ

無題

朧月夜に漆黒のフルムーンを浮かべ一口啜るはビターな呑気を纏いてセンチメンタルな風情が脳裏を掠める
コーヒーに砂糖はいらない

「大丈夫」

針の重なる午前零時は静寂の闇が覆い尽くし重ねられぬ者は誰もが孤独というベールを闇の使者から被せられ耳元で自死の呪文を投げかけられる。
その呪文に抗い0と1の大海を多くの針は重なり羅針盤へとなり今日へと繋がる。
大丈夫。今日もなんとか生きようね。

無題

静寂をかき消す声が響く
産まれて間もない猫が孤独に鳴いている

まんまると見開いている蒼き眼は捉える事が出来ぬ様で
辺りを見渡し処かまわず鳴き続けている

アスファルトに横たわる母猫は赤く頬濡らし
離れ行く子猫の背を瞬きせず只見つめ

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