遊戯王デッキ紹介【黄金卿は金髪がお好き】
お久しぶりです。
じゃあ始めようか、カジュアルデッキ紹介をよ…!
☆「原罪のディアベルゼ」について
今回の主役。12期の顔「黒魔女ディアベルスター」のライバルとして颯爽と登場した幻想魔族です。
顔の良い女の宿敵だけあってさすがに顔が良いぜ。
魔法使い族(黒魔族)に有利な幻想魔族という原作の設定を踏まえたステータス(Wiki情報)に加え、効果面でもディアベルスターにガンメタを張る「魔法罠を伏せたら破壊する」誘発効果を引っ提げています。
そして特筆すべきは「一回伏せないと魔法罠を発動できませ~ん」という唯一無二の永続効果。そこに「バック伏せましたね?じゃ破壊」で追い打ちをかけます。
麗しい容姿と裏腹にテキストから陰湿な性格がにじみ出ていて最高ですね。
AGOVの先出し情報でディアベルスターを見た時、私は「あーはいはい、そういう方向性ですか、いかにもオタクくんが好きそうな、ね(笑)」みたいな謎の逆張り精神を発揮してしまったんですが、ディアベルゼの初報を見た瞬間ブヒーッ!ブヒッ!ブヒッ!と鳴いていました。オタクはこういうのに弱いんですよ。バチバチにやり合ってる顔の良い女同士の抜き差しならない関係性っていうんですか設定画に身長同じくらいって書かれててヒーッ!分かってらっしゃるッ!て叫んだし何と言ってもデザインの対比がすばらしいよね遊戯王伝統の闇属性主人公で銀髪の映える黒を基調に赤を差したパンクテイストのビジュアルに対する光属性ライバルが長い金髪に白と青で統一された優雅なファッションの時点で言うことないし罪宝と一体化した右腕もそれ自体の間違いないカッコよさがありつつ王道の美しさをさらに際立たせる崩しとして完璧に機能しててこういうライバルキャラを置かれると罪宝ストーリー全体にも奥行きが出てブワーーーッと世界観が広がるのを感じますよね(早口)
失礼、少々興奮しました。
こいつを何としても使いたかったので、1ターン目から安定して出せるデッキを目指しました。
☆出し方
まずどうやって出すかを考えます。必須条件は安定性。
今をときめく幻想魔族という所に注目してみると、
・キマイラ
「合成獣融合」関連カードで幻想魔族サーチや墓地送り、蘇生
・罪宝
「廻る罪宝」の上級幻想魔族サーチかリクルート
大まかに二通りのアクセスに対応しています。
出すだけなら手っ取り早いのは「廻る罪宝」での一発リクルート。
罪宝サーチが容易なディアベルスター(スネークアイ)、幻想魔族全般のサポートを厚くするならキマイラデッキという感じでしょうか。両者の混合も考えられそうです。
また、「廻る罪宝」を使うならデッキ全体を罠(通常罠)に寄せることも考えられます。
一本槍構築と割り切って廻る罪宝、悪魔嬢リリス、トラップトリック、トラップトラック各三枚を合わせれば12枚体制(!)でアクセス可能。
これでディアベルゼへのアクセスは万全…
……満足か? それで?
自分の満足のために他の出し方を検討します。
満足できない理由としては、キマイラやスネークアイを使うとなるとディアベルゼが添え物になりそうな予感がしたことが挙げられます。どちらも別にディアベルゼに頼らずともデュエルが成立するパワーがあるんですよね。
(そこにどう味付けするかも腕の見せ所かもしれませんが…)
あと、廻る罪宝のリクルートに伴うデメリットも気になるところ。
どの魔法を伏せるか?どれを割るか?の駆け引きを発生させられる女なのに、せっかくの破壊効果が使えないともったいない。
今回は廻る罪宝を採用しない構築を模索します。カードイラストが好きなだけに惜しいです。
ディアベルゼの種族以外のステータスでは光属性というのが大きい。
メジャー属性ゆえにアクセスが豊富で、特に墓地送りは影依融合や烙印融合の融合素材にしたり「赫焉竜グランギニョル」で簡単に達成できます。
一度落としておけば後はどうとでも…
カタカタ…
幻想魔族 蘇生 [検索]
ん? ……
ディアベルゼを墓地へ送る→タオを墓地へ送る→
_人人人人人人人人人人_
> ディアベルゼ蘇生 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
もうこれで良くない?
ここから「ランク6を出せるデッキ」を考え始めて、形になったものがこちらです。
ランク6を組むにあたり、ずっと使ってみてえな~と思いつつもその機会がなかった「カオス・ビースト-混沌の魔獣-」を起用することにしました。
ムショ入りしたカオスルーラーと同じ条件(手札・墓地の光闇を除外)で自己再生。
さらに除外されている光闇を回収する憎いヤツ。
カオスルーラーとは違って墓地へ送られたターンに再生不可、また光チューナーと闇非チューナーを素材に要求しますが、一度出せれば繰り返し使える展開要員として活躍が見込めます。
ディアベルゼは光属性。カオスビーストの蘇生コストで除外したり、除外から即回収できて相性も良いんじゃないでしょうか。
ひとまず「カオスビーストを素材にベアトリーチェを立てる」を初動のゴール地点にしました。
☆初動解説(4軸展開)
色々あってメリーメイカー展開で行くことに。
メリーメイカー展開(メリラドン)とは、ざっくり「スプリガンズ・メリーメイカー」に「ギガンティック"チャンピオン"サルガス」を重ねて「タリホー!スプリガンズ!」をサーチ、機械族をドバっと展開して「幻獣機アウローラドン」に繋げる動きです。
要するにレベル4が二体並べばアウローラドンまで行けます。
詳しくはググってください。
今回使うルートはこんな感じです。
1.「スプリガンズ・メリーメイカー」X召喚、「スプリガンズ・バンガー」を埋葬
2.「ギガンティック"チャンピオン"サルガス」を重ねてX召喚、「タリホー!スプリガンズ!」をサーチ
3.サルガスの素材を三枚取り除いてタリホー!発動。「スプリガンズ・キット」をサーチし、スプリガンズ三体を展開
4.展開したキットで「復烙印」をサーチ、手札を一枚デッキに戻す
5.機械族三体で「幻獣機アウローラドン」をリンク召喚。幻獣機トークンx3生成
6.アウローラドンの効果、自身とトークンをリリースして「幻獣機オライオン」をリクルート
7.トークンとオライオンで「星杯の神子イヴ」S召喚。オライオン墓地効果でトークン生成、イヴで「星遺物に眠る深層」サーチ
8.イヴとトークンで「アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴン」S召喚。オライオン蘇生、イヴの墓地効果で「星杯の妖精リース」リクルート
9.オライオンとリースで「ルイ・キューピット」S召喚。効果でレベルを2にする
10.ルイキュー(光チューナー・星2)とキット(闇・星4)で「カオス・ビースト-混沌の魔獣-」S召喚
11.ルイキュー強制効果でバーン+「クリエイト・リゾネーター」をサーチ。リゾネーターを手札から特殊召喚する
12.トークンとリゾネーターで「マナドゥム・トリロスークタ」S召喚。効果でオライオン蘇生
13.オライオンとアクセルスタダで「深淵の神獣ディス・パテル」S召喚
14.トリロスークタとビーストで「永遠の淑女 ベアトリーチェ」X召喚
15.スプリガンズ・バンガーの墓地効果で自身とキットを除外、スプリガンズカードをサーチ
16.復烙印でキットを戻してドロー
ここまで回したあとのイカれた盤面を紹介するぜ!
「永遠の淑女 ベアトリーチェ」(カオスビースト素材)
「深淵の神獣ディス・パテル」
「復烙印」
「星遺物に眠る深層」
以上だ!
あと手札が二枚増えます。
結論から言うと大陰陽師タオは抜けました。
制限復帰した「星杯の神子イヴ」をルートに組み込んで「星遺物に眠る深層」をサーチできるようにしたためです。
まずディアベルゼを落とす→相手ターンにタオを落としてディアベルゼ蘇生、というのが最初に考えていた流れですが、深層で蘇生することで相手ターン中のベアトリーチェの効果がフリーになりました。
また、横に並べた「深淵の神獣ディス・パテル」で、ディアベルゼがカバーできないモンスター効果に対処します。
②効果の対象は初動で除外したスプリガンズ・バンガー(除外されている自分のカード)。相手がモンスターの効果を使った瞬間、爆殺!!
ちなみにこの効果、テキストをよく読んでみると相手モンスター自体は対象に取らないから「対象耐性をすり抜ける破壊/無効」なんですね。知らなかったぜ。
ディアベルゼがやられてしまっても、カオスビーストで除外してからディスパテルで簡単に特殊召喚できます。
☆デッキギミック
●カオスビースト+チャンシー
タオに使うはずだったベアトリーチェの埋葬効果で「霊道士チャンシー」を落としておきます。
チャンシーは起動効果でアンデット族を埋葬できるレベル6。
カオスビーストの蘇生コストでチャンシーを除外後、ディスパテルで特殊召喚すれば「黄金卿エルドリッチ」にアクセスしてさらなる展開に繋がります。
さらにこいつは「除外されると墓地からアンデット族を除外して帰還」できます。※帰還:除外から特殊召喚
カオスビーストでチャンシーを除外、チャンシーが墓地のエルドリッチを除外して帰還。そして除外されたエルドリッチを「復烙印」でデッキに戻して、チャンシーで再び埋葬するループが成立します。
これにより何度でも心の強さで立ち上がりランク6を組むことができます。
ド級のランク6です。
●カオスのズッ友、復烙印
「復烙印」にも初動でアクセスしています。
カオスビーストと相性抜群。
除外される光・闇の片方を手札に回収、片方を復烙印のドローに換えることでリソースがモリモリ増える!モンスターの再利用も簡単!
ビーステッドに属するディスパテルも復烙印の恩恵を受けます。
ディアベルゼの破壊効果に巻き込める手ごろなセルフブレイク対象が無い時はディスパテルを割ることも視野に入れます。どうせすぐ復活するから。
そして復烙印を持ってくるついでに手札をデッキに戻せるのも重要な点。
私は素引きゴミの存在を心底憎んでいるので、手札をデッキに戻せる手段がないとアウローラドンが使えません。キットの存在はその点でうってつけでした。
デッキにいてほしいカードのうち一枚までは素引きを許容できます。
二枚以上引いたら…?
●ABCパーツ
初動のランク4要員として採用しています。
「ユニオン格納庫」一枚、もしくは光・星4機械族のどれかと「無許可の再奇動」の二枚初動。
下級ABCはランク4を立てる目的ではあまり使われない連中ですが[*要出典]、格納庫一枚から動けるのは魅力的だったので採用に踏み切りました。
ABC初動かつ「武神姫-アハシマ」を経由できる上振れハンドの場合、上述した盤面に「ABC-ドラゴン・バスター」がオマケでついてきます。
合体前の下級ABCに相手ビーステッドの除外を誘導しやすいため、結果として墓地のディアベルゼを守ってくれる副次効果がありました。
ドラバスを出すことで「除外されている自分のカード」を簡単に三枚稼げることから、②の分離効果を無視すればディスパテルのモンスター破壊を狙いやすくなります。
●「武神姫-アハシマ」の逆襲
初動のレベル4を並べた時点でアハシマの①効果の条件を満たしている場合は、メリーメイカーを直接出さずにアハシマを経由します。
アハシマはもともとABCを墓地に送るためだけに入れていました。
ABC下級には墓地効果があるので、リンク素材にしてからランク4を立てるほうがお得なためです。
しかしディアベルゼのセット強要とのシナジーによって、テキストの染みと思っていた②のサイクロン効果が弾けました。
アハシマのリンク先にベアトリーチェを添えることで、自由なタイミングでサイクロンを一回撃てるようになります。
相手がバックを伏せたら割る。
単純明快なデュエル・タクティクスですが、アハシマを侮った相手の顔から血の気が引くほど効果的です。
今だけフリチェでバックを割れるランク4がいることは忘れてください。アハシマの名誉のために。
当然「サイクロン」そのものもディアベルゼの影響下では普段以上のポテンシャルを発揮します。
後述する「トイ」との兼ね合いもあり三積みしています。
●「トイ」カード
「トイ」カードはランク4展開を初動に選んだきっかけに関わります。
まず初動を考える時にアウローラドンまで行けば何とかなるだろうという目算があり、そこから逆算して4軸でいくことにしました。
ディアベルゼを主軸にデッキを組むにあたり、サイクロンを三積みすることはなんとなく決めてあって、魔法を多く積むなら「召喚僧サモンプリースト」を無理なく採用できるなと思ったことが決め手の一つ。
もうひとつはサイクロンと「トイ」カードの相性です。
魔法扱いで手札からセットできる「トイ・ソルジャー」「トイ・タンク」と、それらをデッキからセットする永続魔法「トイ・ボックス」。
こいつらも情報を見た時から使ってみたいと思っていました。
ソルジャー、タンクはセット魔法状態で割られると墓地から特殊召喚できるモンスター。バック除去と合わせればレベル4を展開できます。
これによりサイクロンが腐りにくくなると考えました。
また展開札としてのみならず、「トイ」カード全てがディアベルゼの破壊効果の条件「場に魔法罠がセットされた時」を容易に満たせます。セルフブレイク対象にしてもアド損しないことから自分のターンのトリガーとして使いやすい。
こうした噛み合いから「トイ」とサイクロン、ディアベルゼを混ぜてデッキにしようと考え、今の形に落ち着きました。
☆その他の採用カード
・スピリットモンスター
初動のランク4要員として「荒魂」三枚、「幸魂」二枚を採用。
スピリットは特殊召喚できないので、「荒魂」スタートの場合にアハシマを出せないのが惜しい。
・黄金卿エルドリッチ
非常に取り回しが良い第二のエース。
初動で使う魔法「タリホー!スプリガンズ!」に自己サルベージ効果があり、コストに困ることもほぼない。エルドリッチといえば除外に弱いイメージだが、このデッキではその弱点も克服したと言える。
・グリッド・スィーパー
フィールド魔法があると手札から出せるレベル4光属性。墓地の自身と場のリンクモンスターを除外して対象に取らない破壊を飛ばす。
破壊ついでに除外コストで復烙印を起動したり、リンク素材にできないアハシマをEXゾーンからどかすこともある。
ベアトリーチェで埋葬する他、トイ・ソルジャーでもサーチ可能。
・星杯の妖精リース
初動の展開要員。レベル2光属性のステータス目当てで採用。星杯モンスターはサーチしない。
手札か場のモンスターを墓地へ送って自身をサルベージする効果があり、超電磁タートルなどの墓地で輝く人材を落とす役割を期待できる。
・無許可の再奇動
光・機械族モンスターを対象に、手札デッキから「ユニオン・ドライバー」を装備してABC初動に繋げる。格納庫とドライバーをセットで引く事故の回避にも貢献する。
対応するのは星4・光・機械族のABC下級三種、トイ・タンク、超電磁タートルにサモプリを合わせた計8枚。思ったほど腐らない。
・冥王結界波
後攻からの捲りを度外視した先攻デッキなのでとりあえず三積みした。
このデッキは初動さえ通ればロングゲームに堪えるリソースを確保できるため、撃ったターンにダメージが通らないデメリットは気にならない。
・死祖の隷竜ウォロー
フリーチェーンで相手の墓地利用を妨害できるのがいい感じに思えて採用。ディアベルゼの打点を底上げするパンプ効果が心強い。
チャンシーの帰還コストにもなるアンデット族。
・S:Pリトルナイト
LINK2にて最強のニンジャ。相手の除去はもちろん、自分の場・墓地のカードも除外できるため復烙印の起動にもちょうどいい。
打点が貧弱なので戦闘に持ち込まれると弱いが、トイ・ボックスの炸裂装甲効果で守れる。
☆おわりに
お疲れさまでした。冒頭のオタク長文で折れずにここまで読み進めた貴方!
僕はその根気に敬意を表するッ!
原罪のディアベルゼの性質上、ギリギリカジュアルを名乗れる…か?という塩梅のコントロールデッキになりましたが、自分としては上手いことギミックを形にできて満足しています。
身近にペンデュラム使いいないしまあええやろの精神。
デッキ名「黄金卿は金髪がお好き」は、マリリン・モンロー主演の有名な映画「紳士は金髪がお好き」から取っています。主役の女の美しいブロンドからの連想です。
黄金卿の名を冠したのは試運転中にエルドリッチの活躍が強めに印象に残ったため。
なんにせよ使いたいカードを中心にデッキを考えるのは最高に楽しいのでオススメしたい遊び方ですね。
主役を引き立たせるパワカを積みまくった結果、最後に使いたかったカードを抜いて完成という悲しい結末を迎えるのもデッキ構築あるあるですが、今回は主役自身のパワーの高さにも助けられて上手くいきました。
みんなも使いたいカードでレッツ・満足(サティスファクション)!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?