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家猫修行-わらびの巻

ちょうど1年前、地域猫だった
ちょことわらびを家に連れてきた。
わらびはちょこが初めて産んだ
4匹のうちで、一番体が小さかった。

4年弱を経て、一大決心して
2匹を家猫にしたのだが・・・
ちょこより3日遅れて家に
連れてこられたわらびは、
冷蔵庫の後ろに隠れたっきり
2日経っても出てこなかった。
おしっこの臭いもしてきたので、
土曜日の夜ではあったけれど
便利屋を呼んで冷蔵庫を
動かしてもらった。
パニックになったわらびは、
部屋中を狂ったように走り回り、
捕まえようとした私の手首に
嚙みついた。
すったもんだの上、なんとか捕獲して
冷蔵庫の後ろに行けないように工夫。
翌朝、私の腕は手首から肘までパンパンに
腫れあがっていた。

そのひと月後、新しいところに
引っ越した。
その時も捕まえるのが大変で、
上腕までの長さの動物捕獲用手袋をして、
バスルームに追い込んで捕獲。
引っ越し先では2日後にちょこが
網戸を破って逃走。
わらびもちょこを追って逃走。
お腹が空いて戻ってきたところを
捕獲し、数日後また隙を見て
逃走を繰り返す2匹に
「戻ってきたかったら、戻ってきて」と
心の中で何度も呟いたっけ。
結局3,4回の脱走と帰還を繰り返して
2匹は腹を決めたようだった。
それでもわらびは、なかなか野良猫の
癖が抜けず、私がベッドから降りようとすると、
「ひっ!」とばかりに驚いてベッドの下に逃げ込む。
ご飯を食べているときも、私が近くを通ろうとすると、
またまたベッドの下へ避難。
そんなことがずーっと続いた。

去年の10月22日に、Kaiくんを家に
迎えてから、わらびがすこーしずつ
変わってきた。
Kaiくんは元々どこかのお家の子だったようで、
人間に慣れている。
家に来た初日から臆することなく、
先住猫のちょこをストーカーし、
「遊ぼう、遊ぼう」とお腹を見せていた。
Kaiくんを迎えたいきさつは以前書いたが、
Kaiくんのおかげでちょこもわらびも、
人間と一緒に暮らすということは
どういうことなのか、を日々学んで
いるように思う。

この春くらいからか、私がベッドに
横になると、わらびもベッドに上がってくる。
頭や顔を撫でて、撫でてと私の手にこすりつける。
手が疲れて、撫でるのをやめると
「どうしたの?もっと撫でてよ」と、
私の手を舐めて元気づけてくれる(笑)

今ではもう、私がベッドから降りようとしても、
わらびがごはんを食べているときに、
横を通ろうとしても、逃げなくなった。
きっとKaiくんの「人間なんて、ちょろいぜ」な
態度が功を奏したのかもしれない。
私を見ると、「何か。おいしいもの。ちょーだい。」と
後を追うKaiくんのように、わらびも私の後を
追うようになった。
Kaiくんがおもちゃで遊ぶのを見て、
おもちゃのネズミが大好きになった、わらび。
毎晩、「にゃーうー。うー。」と
ネズミのおもちゃを咥えては、
得意げにベッドの上に持ってくる。
後はKaiくんやちょこのように、
爪とぎ器を使ってくれるようになると
いいんだけどなー。
これだけは真似しないんだよねぇ・・・
すぐにパニックになるので爪切りも
できず。
わらびの家猫修行は続く・・・

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