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『クズたちの宴』でクズになってきた【8人用人生逆転ミステリーレビュー】


私たちは年齢や経験を重ねるごとに”いい子”になろうとしていく。
それは今までの社会経験の中で失敗し落ちぶれていく”クズ”たちを見て「こうはなるまい」と肝に銘じ、己を改めていくからだ。
だが、そんな考えはこの船では命取り。
”いい子”に成り下がった大人たちよ、今夜ばかりは”クズ”になれ!

※このnoteは、マダミスビギナー俳優である真野壱弥のマダミス体験記であり、『クズたちの宴』及びマーダーミステリーに興味を持った貴方の作品選びの手助けになることを目的に記録する※

作品概要

タイトル:『クズたちの宴』
人数:8人(男4女2不問2)
GM:有
時間:3時間(感想戦込)
料金:4500円(1人)
ジャンル:人生逆転ギャンブルデスゲーム

『クズたちの宴』は8人用人生逆転ミステリー(トークアトラクション)である。

マーダーミステリーのようにキャラクターとして物語に身を投じて頂きます。

しかし、そこで巻き起こるのは「殺人事件の犯人を見つける」ことではありません。
「自身の借金を帳消しにする」ことです。
そのためには、ゲームに勝利し大金を得たり、自分の有利になるように人と交渉したり、時には手を組んで協力するシーンもあるかもしれません。

あなたの演じるキャラクターがよりよい未来をつかめるかどうか、それはあなたの行動に関わってきます。

概要(公式引用)

Rabbithole 新宿御苑店・十三店でプレイ可能な本作は、殺人事件の推理ではなくギャンブルによって金を集め合う戦いをしてもらう人生逆転ミステリー

「全員で騙し合う」ことが重要になってくる本作は、”いい子ちゃん”になってはいけない。
戦うにふさわしいクズにならなければならない。

筆者は900万円のプラスでフィニッシュ
クズ共よ、金を奪い合え!

あらすじ

深夜、都内の埠頭に集められたのは、借金地獄に苦しむ者たちだ。君らは破産者、ギャンブル依存症者、詐欺師、そして元成功者たち。過去の失敗や悪運に追い詰められ、この場に足を踏み入れた。

突如流れるアナウンス。
「皆様、我々が用意した究極のゲームが始まります。」
君らにとって、これはただのゲームではない。それぞれが抱える借金を帳消しにする唯一のチャンスだ。しかし、その代償は“命”を賭けること。負ければ運命は運営の裁量に委ねられ、その命さえ保証されない。

ゲームのルールは当日発表。君らに選択肢はない。
一方の道しか見えない……ゲームに勝つこと。それが君らの生きる道だ。

ここに集められた者たちは、自身を「クズ」と自認する者ばかり。
命をかけた争いは酷く、醜いものになることは想像に難くない。自分の運命を変えるためには、どんな手段も使ってでも勝つ。
その結果、ゲームは徐々にエスカレートしていく。
その酷い有様は、一種の醜い”芸術”とも呼べるものになるだろう。

さあ、はじめよう!
運命を変えるギャンブルの時間。

「クズたちの宴」の開幕だ!

あらすじ(公式引用)

都内の埠頭に集められた多種多様な事情を持った債務者たち、運命を変えるギャンブルに臨み、借金まみれの”クズ”から大金を持って無事に帰ることのできる”成功者”に貴方はなれるのか

オススメポイント

手抜きなしの頭脳戦

どんなゲームが繰り広げられるのか、内容について語るのは控えるが
限られた手札同士で身を削りあいながらの頭脳戦を貴方たちは求められる
互いの進退がかかったヒリつく心理戦、余所ではなかなか味わえるものじゃない
協力するか、協力を持ち掛けたうえで裏切るか
貴方がクズになればなるほどこの宴は混迷を深めていくだろう

”犯人捜し”が存在「しない」こと

これは賛否あるところかもしれないが、本作はそもそも”マーダーミステリー”ではない
そして登場人物は全員ワケアリの債務者たち、全員に明るみに出したくない事情こそあれ誰かを疑っている暇があるなら自分の借金を帳消しにすることの方が優先なのだ
私はあまりマダミスや人狼の”誰が犯人だと思うか”という時間が得意ではない(でもマダミスや人狼が好きだという方がきっといることを願っている)

半端に疑うくらいなら自分の力で出し抜き、勝つ。そんな構造が本作の肝となっている

感想

参加者にはこのチープなゼッケンが配られる
なんと哀れな債務者姿か

僕は元ホスト・萩野でプレイさせていただきました!
(元ホストというキャラクターがあるのは事前に知っていたので正直服装も狙っていきました笑)
僕の参加した卓は他の方も全員キャラとのマッチングがバシッと決まっていたのでより没入感の高い騙し合いを楽しむことが出来ました

予約もだいぶ埋まっているようで既に大好評の本作、ひらたく言うと「ギャンブル漫画の登場人物になれる」作品となっています
ただ最後は比較的結束力を高める必要が出てくるので騙しあったがゆえに友達と仲が悪くなって帰るなんてことも起きにくいんじゃないかと思います

宴の時くらい、クズになってもいいじゃない
クズたちの宴にぜひ、いってらっしゃい

あとがき

本作もなかなか強烈なパンチ持ってたなあ~~
「エイダ」の時にも書いたことだけれど、折角店舗に行ってプレイして所謂引き立て役みたいなキャラを引いてしまうのって人によっては嫌というかもったいなかったなって感じる人もいるだろう
でも今作にはそういった捨てキャラみたいな奴は一切いない、全員かな~り濃厚なバックボーンやキャラクターを持っている
なんと演じがいのある骨太な奴ら

トークアトラクションやらマーダーミステリーやらという遊びがよくこの”恥の文化”と言われている日本で需要があり楽しまれているものだなとたまに思う(もちろん前向きな意味で)
本当に特殊な遊びだし、人によってはこんなことやりたくないという方もきっと大勢いらっしゃることだろう
だからこそ一部のコアな奴らにはピンズドでハマるのだろうとも思う
願わしくは、そんな”一部のコアな奴ら”の人口が少しずつ増えていくことを願う

一晩くらいクズになってみたいと願う人たちの人口が。

参考サイト

クズたちの宴

マダミス.jp「クズたちの宴」


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