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ある日

夢にあの人が出てきた
あなたは、少し背が伸びたように見えて
やっぱり静かだけど 以前よりしっかりしてるように見えた

私と会うために髪を切ったと言う
あなたは夢の中ではよく笑う
現実なのか夢なのか分からなくなる
そのくらい長い間あなたには会っていない

どんな出会いが運命かなんて分からないから
私は以前あなたに会ったことは運命だと思ってた 嘘みたいでしょ でもそう信じたかったのかも
夢の中に出てきたあなたは元気かと私に優しい声で聞く


次の瞬間 ひどくあなたに会いたい気持ちを取り残し 目が覚めた

朝は弱い 何度アラームを止めても
体はベッドから起こせないまま
あるいは今日の この夢の中にまだいたかったのかもしれない

頭の中にもまだ夢の中のあなたの顔が残っている
あなたの言葉たちがわたしの心をかすめる

今何をしてるの 何が好きなの どんな曲にハマってるの

聞きたいことがいっぱいある

聞きたいことが頭の中でぐるぐるしたまま
漠然とした感覚のまま 最低限 身支度を整える

玄関のドアノブをいつもより少し強く押して家を出た

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