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メタバースはいつ普及する???

最初に(この記事ではこんなこと書いてます)

(VRでの)メタバースが大衆に普及するのは一体いつくらいなのか気になったので、スマートフォンの事例をもとに推定します。

この記事でのメタバースの定義

メタバースって色々な定義がありますが、この記事では「VRゴーグルをつけて、人々が3次元空間上で経済活動を行うこと」とします。

メタバースが大衆に普及するのは2035〜2040年くらい?

「メタバースが普及するのはいつか」を予測する際、大きく二段階で考えるべきです。

それは、

1)大衆に普及するレベルの性能までハードウェアが進化するのはいつか

2)ハードウェアが大衆普及レベルまで進化した上で、ソフトウェアが普及するのはいつか

順番に考えていきましょう。

1)大衆に普及するレベルの性能までハードウェアが進化するのはいつか


スマホにアナロジーを効かせて考えます。

普及の定義にもよりますが、ざっくりとグローバルでのiPhone販売台数が一億台を突破した2012年辺りがスマホの普及年としても良いでしょう。(体感この辺りから日本でも身近な人々がスマホを持ち始めていた記憶があります)

2009年に1000万台を突破してから、2012年に1億台を突破するのに3年かかっています。

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引用:iPhone 販売台数と売上推移


VRのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)に置き換えて考えてみましょう。

2021年のHMD最大手のMeta Quest 2(旧Oculus quest 2)の販売台数はグローバルで810万台です。

おそらく次のモデルが2022年末に発売されるので、2023年にはグローバル販売台数が1000万台を超えるでしょう。

スマホの普及速度にアナロジーを効かせて、Meta Questのグローバルでの販売台数が1億台を越えるのは、2026年と予想できます。

ただムーアの法則が頭打ちになってきていることと、HMDの開発サイクルがスマホに比べて長いことを考えると、普及するのはもう少し遅れて実際には2030年前後になるのではないかと予想しています。

2)ハードウェアが普及レベルまで進化した上で、ソフトウェアが普及するのはいつか

 

こちらもスマホにアナロジーを効かせて考えましょう。

2012年にハードウェア的な普及を迎えたスマホの、ソフトウェア的な普及の推移はどうだったのでしょうか。ここではApple store上のavailable appsの数に着目してみます。

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引用:Number of Apps in Apple App Store in 2022/2023

上のグラフを見ると、2012年から8年経った2020年においてもまだアプリの数は増加傾向にあるようです。

下のグラフを見ると、アプリ数の成長率は2016~2020前半ではマイナスが続いていましたが、2020年の中頃に大きくプラスに転じています。おそらくcovid-19による影響かと思われます。covid-19が発生していなかったら成長率の鈍化は続いていたかもしれません。

まとめるとスマホは、ハードウェアが2012年に普及した後、多少成長率は落ちつつも少なくとも8年はソフトウェア面の拡大は続いていることがわかります。

VRに置き換えて考えます。

先ほどの議論でハードウェアが広く普及するのは2030年あたりだと予想しました。

2030年以降もソフトウェア領域は少なくとも5~10年は拡大を続けていくのではないかと考えられます。つまり、2040年あたりまでは最低でもVRのソフトウェア領域は拡大していくのではないかと思われます。

まとめ

VRのハードウェアは2030年前後に普及する(大衆が持ち始める)。
その後、少なくとも10年はソフトウェア領域は拡大する。

次の記事では、いざメタバースが普及した時にどのようなビジネスプレイヤーが存在しうるか、そして日本企業がメタバース業界で生き残るにはどのような戦略をとるべきか、を議論します。

読んでいただきありがとうございます。


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