本紹介【自助論】

【タイトル】
自助論

【著者】
サミュエル・スマイルズ(竹内均訳)
イギリスの著述家

【紹介】
「達成感」にあふれた人生を生きた人々のエピソードと自己実現法をまとめた実例集です!
1858年に出版された"Self-Help,with Illustrations of Character and Conduct"の日本語訳です!日本では1871年には"西国立志編"と題して中村正直による日本語訳が出版され当時話題になった作品です(^^)

【おすすめしたい人】
・努力、勤勉、自己修養、人格の大切さを学びたい人
・様々な人物の自己実現エピソードを知りたい人
・長年語り継がれるテーマの本が読みたい人

【目次】
1章:自助の精神
2章:忍耐
3章:好機は二度ない
4章:仕事
5章:意志と活力 
6章:時間の知恵
7章:金の知恵
8章:自己修養
9章:すばらしい出会い
10章:信頼される人
 
【各章の感想・気づき】

◆1章:自助の精神


「天は自ら助くる者を助く」
P6〜
外部からの援助は人間を弱くする。自分で自分を助けようとする精神こそ、その人間をいつまでも励まし元気づける。
我々一人一人がより優れた生活態度を身につけない限り、どんなに正しい法律を制定したところで人間の変革などできはしないだろう。

国の制度では人は変われない。自らの行動によって幸福や繁栄が得られる。

(感想・気づき)
周りからの助けや政府の法律が改正されたとしても、自分自身で変わろうと努力しない限り変わらないということに気づきました!変わろうと思って悩んでいる人には周りからの助けが大いに効くと思いますが、気にしていない他人はコントロールできない、変わる時も自分自身で気づくしかないということを学びました!

◆2章:忍耐


勤勉を味方にしている人
ウォルター・スコット
日中は法律事務所での文書の筆写、書記の仕事
夜に創作活動に打ち込む
"収入は日常の仕事から得るものであり、文学を生計の糧とはしない"という生活の指針を貫く

P42
「われわれ文学者には勤勉な態度というものがしばしば欠けているが、それを身につけることができたのと、退屈な事務所勤めのおかげだった」

(感想・気づき)
どんな退屈な仕事も一生懸命やるというスキルが本当にやりたいことへ活きてくることもあるという事例だと思いました!退屈なこともこなせる能力というのは様々な環境でも使えるものだと感じました🙂
近年は副業、複業が一般的になりつつありますが、過去の偉人と呼ばれる人達の中には副業、複業をしている人もそれなりにいると知れました!
複業で有名なのは芸術、科学、工学、数学などレオナルドダヴィンチですね!
夏目漱石も作家ですが、英文学者でもあったそうです!

◆3章:好機は二度ない


毎日1時間でも
P61
わずかな時間もムダにせず、こつこつと努力を続ければ、積もり積もって大きな成果に結びつく。毎日1時間でもいいから、無為に過ごしている時間を何か有益な目的のために向けてみるがいい。

時間は、学ぶべき価値のある知識を吸収し、優れた信念を養い、よい習慣をしっかり身につけるために使われるべきである。

(感想・気づき)
毎日1時間自分の成長になることに使えば月30時間くらい確保できます!積み重なって月だと30時間は大きいですね!朝は時間が中々取れない。夜は眠気との闘いになることが多い自分ですが、価値ある時間を確保する大切さは今も昔も変わらないと気づけました!
芸人の武井壮さんが1日1時間は新しいことを勉強するのを習慣にしているとおっしゃっていたように何年経っても変わらない大切なことであると感じました!

◆4章:仕事


「ただの人」で終わる人、ついに頭角を露わす人
P78
たとえ生来の才能に恵まれた人間でも、芸術の粋をきわめるには長年にわかる持続的な努力が欠かせない。才能をみがくのを怠り、結局は「ただの人」になり果てた者も多い。

「最高の風景画家」と称されたフランス風景画家クロード・ローランの修練
自然の様々な表情から絵画の真髄を学び取る練習を黙々と続け、1日の多くを建物や土地や木々を描いて過ごすのが常だった。明け方から日没まで空を眺め雲の変化や陽の光のかげり具合などの観察もした。

(感想・気づき)
目的達成に向けて、コツコツと努力していく大切さを学びました(^^)
それが好きなことであればものすごい成長が見られると思いました!
まず、休みの日に朝から夜まで続けられるものは何か、実践しながら自己分析してみるのは大切だな思いました💪
 


◆5章:意志と活力


偉人の活力と不屈の決意
バクストン 奴隷解放運動
「長生きするにつれ、ますます確信を持っていえることがある。強者と弱者の違い、偉人と取るに足りない人間との違いは、その人間が旺盛な活力と不屈の決意を持っているかにかかっている。
ひとたび目標が定まったら、あとは勝利か死のいずれかしかない…そう断じ切る決意が大切なのだ。」

(感想・気づき)
偉人の事例を知った中で、継続できる活力と諦めない不屈の決意が大きな変化を世の中にもたらすような活動をするのにはかかせない特徴であると学びました!

◆6章:時間の知恵


時間の大切さ
P134
失われた富は勤勉によって元通りにできるかもしれない。失われた知識は勉学によって補充でき、失われた健康は節制や薬で取り戻せるかもしれない。だが、失われた時間だけは永遠に戻ってはこないのだ。

(感想・気づき)
これは当たり前ではありますが、つい無駄に過ごしてしまう時間はどうしても出てきます(⌒-⌒; )
人生限られた時間をどれだけ大切なことに使えるか改めて考えさせられた文でした🤔
時間に後悔しないためにも、人生最期に後悔している人の言葉を聞いて、自分が今すべきことを決めたいと思います!

◆7章:金の知恵


お金の使い方と人格
P150
ヘンリー・テーラー
「金もうけや貯蓄、支出、金銭の授受や貸し借り、財産遺贈などが正しく行われているかどうかを見れば、その人の人格の完成度もおおよその見当がつくのである」
P175
富は、行動を刺激するよりむしろ行動を妨げる。

(感想・気づき)
お金を何のために使っているかでその人格がわかるというのは確かにそうだなと感じました!自己修養のために使う人、食べ物、賭け事、人間関係など何に重きを置くのかはその人の裁量次第ですが、そういうところからも人間性が現れると学びました!例えば、お酒や賭け事にすぐお金を費やす人などは個人的には信用がおけないという感覚があります💦
また、望むものがお金でなんでも手に入る環境で育つと新たに自らの努力で勝ち取ろうとする人は少ないイメージです!

◆8章:自己修養


実践の大切さ
P194
我々は、自分が「いかにあるべきか」そして「何をなすべきか」を自分自身で選び取る必要がある。単なる読書にうつつをぬかし、他人の人間像や行動をほめたりけなしたりしてそれで満足というのでは困る。優れた知識はそのまま自分の生活に反映し、優れた思考は自分の行動に結びつくはずだ。実践的な知恵は自己修養と克己心を通じてのみ得られる。

(感想・気づき)
読書をして知識を入れただけで満足してしまうこともまだまだ多いですが、やはり知識を得たら、日々の中で実践することが大切だと気づきました(^^) 自分もまだまだですが、得た知識は知って満足ではなく、実践して自分のものにしていきたいと思いました!

◆9章:すばらしい出会い


行動はずっと残る
P221
人間の行動は、完全に滅びたりしない。たとえ肉体は露のごとく消え去っても、善悪の行動はそれぞれに相応の実を結び、将来の世代に感化を与えていくだろう。
P223
優れた業績を成し遂げるのは雄弁家でも高邁な思想家でもなく、行動によって人を説き伏せられる人間なのである。

(感想・気づき)
その人が亡くなってもその人がしてきた善悪の行動はずっと語り継がれていますね🙂
偉人であったり、暴君であったり何かを成し遂げた人物や横暴に振る舞った人物は本などでずっと後世まで残りますし、身近な家族や友人の行動なども関わった相手が生きている限りずっと残っているものだと気づきました!
口ではなく、行動で人に良い影響を与えられる人でありたいと思いました!

◆10章:信頼される人


P265
真の人格者
・他人の行動をコテンパンに批判して事態をさらに悪化させるより、自分が多少傷ついても辛抱する方を選ぶ
・自分より恵まれない境遇にいる人の弱さや失敗や過ちには寛大な心で接する
・富や力や才能に驕らない
・成功しても有頂天にならない
・失敗にもそれほど落胆しない
・他人に自説を無理に押しつけない
・求められた時に自分の考えを堂々と披瀝する
・恩着せがましいそぶりは見せない

(感想・気づき)
この本で挙げられた人格者の定義は強さや寛容さなどのキーワードが多めですが、どれも生まれ持った才能ではなく、意識すれば誰でもその日からできることばかりです!人格は自分次第で今からでも変えられることだと気づけました!

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