「ゲットアウト」と「ウインド・リバー」すばらしかった。

アメリカにおける人種差別を題材とした2作品「ゲットアウト」と「ウインド・リバー」すばらしかった。
「ゲットアウト」はいちようジャンル的にはホラーになると思う。白人の彼女を持つ黒人が、彼女のハイソな実家にご招待されて、歓迎されてるかと思いきやそこからかなりおっかない展開に。
特にラスト30分の、どんでん返し後の突如なSFスプラッターな展開の速さがすごくて、題材のことを抜きにしてもこの構造だけでもこの映画すごい作品ではないかと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=Yi9LsYs-N0g
「ウィンド・リバー」はとてつもない雪と寒さのワイオミング州のインディアン居留地で主人公のハンターが女性変死体を見つけることから始まるどんよりとしておっかない作品である。
ゲットー的な居留地でドラック漬けになるインディアンの若者、深い雪に閉ざされた中で掘削作業をする作業員。そのまわりはすべて雪という閉塞感がなんともすごい。こりゃあちょっとやそっと事件があってもわかんないなぁという風景なのである。
実際この映画は、この映画のストーリー自体が実話というか、ネイティヴアメリカンの女性の失踪者の統計は無くて不明、という実際のアメリカの状況を題材にしており、そのメッセージも含む映画なのである。シャイニング的閉塞的空間とずっと続く雪景色での犯罪、という映画としてはとても見ごたえのある空間もこの映画の魅力だと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=ZVuBuQcuFOI
2作品ともなんともどよ~んとした内容ではあるのだが、反面ラストはわりと爽快感のある終わり方なので、社会的問題に触れながらも映画としての後味はよく、アメリカの社会に興味のある人にはおすすめできる映画である。

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