ぬれ煎餅と関東の味?

ひさびさにぬれ煎餅を食べた。カリッとかサクッ!というのを想定している人にはかなりウワッ!な食べ物である。全世界的にみてもこういうスナックがしっとりしているというのは珍しいのではないか?!検索すると千葉県の銚子が発祥の地となっている。そうするとこれって「関東の味」なのか?

実はこの関東の味というのが困ったもので、関西などに行くと非常に稀にではあるのだが、「こういう味って関東の人好きだよね?」「これって関東の食べ物だよね?」と言われることがあり、そのたびに「その関東の味って何だろう?」と思う。

多分蕎麦うどんの醤油スープなんかが代表だと思う。あと有名なのは「卵焼きが甘い」とか。納豆もそうなのかな。

そしてこのぬれ煎餅とかもんじゃ焼きとかのマニアック路線になんかもそうだろうと思う。

現代の関東圏においては違う地域から引っ越してきた人の2代目、3代目とか、オイラみたいなベッドタウン出身がけっこう多く、そういう人々にとって「あ~これ食べると関東人としてホッとする」とか「ふるさとの味だなぁ」みたいなメニューは「皆無」なのである。

強いて言うなれば、その家庭のおっかさんの(とても独善的な)好きなメニューや味付けがふるさとの味、関東の味へと変化(へんげ)するというのはあると思う。

一方他の美しい自然系地域の人は立派で美味しいふるさとの味を有している。

そうすると自然系地域の方は「どこの地域にもふるさとの味はある」という感覚を当然ながら持つ。

そうすると東京の味、関東の味も存在する、という論理展開になり、そうすると甘い卵焼きとかもんじゃ焼きとかぬれ煎餅とかが東京の味、関東の味なんでしょうか?となってくる。

だけれどももんじゃ焼きとかぬれ煎餅とかは関東でもかなりマニアックな食べ物で、多分多くの人は苦手だし、食べたことがない、という人も多いと思う。納豆も苦手な人は苦手である。

(ちなみにオイラはたまたま全部好きなのだが)

多分そこで、関東の人は「そういうのって関東の味でしょ。(^O^)」と言われるとなんとなく戸惑うのだと思う。

卵焼きなんかも、甘い方が好きだと思った記憶は一度もない。なんとなくプリセットで出てくるのが甘くて、あぁそういうものかと思って食べている。個人的には出汁味の卵焼きの方が好きだったりしている。

もうお気づきだと思うが、この話しはガチで書き始めるととてつもなく長くなるし、書けば書くほど誤解と反論を生みやすい話題なので、特徴的なそばうどんスープ問題だけにしぼりたい。

関東にくると確かに蕎麦とうどんのスープが醤油味で色も濃い。これはまさしくそうだ。

だが、それは関東人が特別に醤油のスープが好きだったりとか、他の地域に行って「あ~今すぐ関東に帰って醤油味のスープが飲みてぇ!」となるわけではない。

スープはぶっちゃけ何味でもいいのである。

ポイントは、蕎麦に関しては醤油のスープの方があう、ということに起因している。

これはざる蕎麦のつけ汁が基本醤油系だから、あたたかい蕎麦においても蕎麦のうまみが十全に発揮されるのは醤油系である、という解釈だ。

話しのポイントは関東人は味付けにはユルいが「蕎麦の種類とか茹で方にはわりとうるさい」ということである。

蕎麦の正しい食べ方は何か、というのがまず最初に来て、それは醤油味である、という順番である。

それが顕著なのは、うどんに関しては、醤油以外にも色々な食べ方があるので、カレーうどんとか関西風出汁味とかが関東でも浸透している。

さらに言えば、関西風出汁透明スープの丸亀製麺やはなまるうどんは、関東の人もメチャクチャ好きである。

繰り返すが、関東人はうどんのスープはなんでもいいのである。

よってこの蕎麦とうどんのスープ問題というのはオイラにとっては、スープ問題ではなく、麺問題なのである。

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