出会い

まえがき

 僕が初めてマッチングアプリで出会った子について、僕の感じた事。赤裸々に書きました。
大前提、僕は女々しいです。じゃないとこんな記事なんて書かないんだろうと思います。それでも別に悪い事じゃないと思ってます、それを馬鹿にするヤツがいても唾を吐くだけだし。でもそれは変えなきゃいけない事なんだろうなとは薄々、いや、厚々感じています。

そんな僕の日記文学。いや、文学と呼べるほどのものでもないな。これを僕は「 」と呼ぼう。

空白のように内容がない、そんな文字の羅列を楽しんでほしいと思います。








不甲斐ない



マッチングアプリでの初デート。
エッチがしたいとか、付き合いたいとか。
そんな目的ではなく、ただ僕は誰かと会って話がしたかった。今の僕は一人暮らしを始めて数週間が経ちただ寂しかった。それを埋めるために誰かと会いたかった。でも、そこにいるのは「誰でもない誰か」であることが今の僕には重要だった。マッチングアプリで出会う人間は簡単に関係を切ることができる、そんな存在だと考えていたからだ。

人と関係を切るのって疲れちゃうよね。
僕は別れが大嫌いだ。今までいい思い出がない。


僕が会った子は僕と同い年。チャットでいくつか会話をした。偶然地元も今住んでいる場所も近くいらしい。すごく嬉しかった。また、どこか地元を離れた寂しさを埋めれるような気もした。
そんな彼女と僕は飲みに行く約束をした。


彼女との待ち合わせだ。僕は早めに集合場所に着いたので近くのコンビニでお買い物をした。明日の弁当のためにふりかけを買い、外に出た。
そこには聞いていた服装と同じ、いわば待ち合わせの相手がいた。知らないけど知っている、そんな彼女だった。

僕はこういう時相手の顔をジロジロみてしまう
...サイテーだ。

別に顔だったりその他を査定してるわけじゃない。ただ本当に彼女で合ってるのかなとか僕でいいのかなとか。少し緊張をしているだけなんだよ。許してね。

そしてジロジロみている僕の片手にはのりたま
...サイアクだ

はずかしい。家庭的だねって褒めろよな。弁当作ってほしいなとか求めろよな。

そんな僕に彼女は声をかけてくれた。嬉しかった。だから僕も名前を呼んでみる。


名前を間違えた...本当にお前ってヤツは。
こんな僕とも22年の付き合いだそんな不器用なところが僕は好きだ。(ナルシストだろバカ)


名前間違えも許してくれて居酒屋まで歩いた。
彼女のおすすめのその居酒屋は飲み放題が1時間700円ですごく安かった。彼女が楽しそうにその話をする姿を見て僕はなんだか嬉しかった。
人が好きなものについて語る時の顔が好きだ。

入店、カウンター席に案内された。
座席がソファタイプで距離感も近かった。
僕はジンジャーハイを頼んだ。相手は生。ハイボールはもちろん苦手だ。もちろん大人ぶったよ。やるじゃん俺できるじゃん。
おいしかった。
彼女とたくさん話をした。
名前はゆいか。前職が美容師で今はネイリスト。
専門職ってすごいね。憧れちゃう。
半年前に3年付き合ってそのうちの2年は同棲した彼氏に浮気されたらしい。テレビで報道されてもいいくらい悲惨だな。ほんとうにそれくらい平和なニュースになってほしいよ。(皮肉)

彼女はいろんな経験を積んでいた。年齢は同じなのにいくらか僕よりも大人だった。

話をつまみにすごく飲んだ。僕は6杯、彼女は10杯。すでに4時間が経過していた。
僕にとっての6杯は大金星だ。すこしソフトドリンクを挟んだにしても大金星。中日ドラゴンズが六連勝した、みたいな。奇跡だよ。
彼女はヘロヘロだった。すごい酔っていた。
僕らは時間を忘れて話していた。お酒のせいもあって彼女は終電を逃してしまった。僕は家まで歩いて帰れるので彼女が心配だった。
彼女の家まで歩いて送るか、タクシー呼ぶか聞いてみた。そしたら明日の僕の仕事に気を遣ってくれたのか、やめておこう。ということになった。

1人は寂しかった。

葛藤し、

「うちにこれば。」

ってダサいことを言ってしまった。

そしたら

「人の家って好きじゃないんだ」

って断られた。スッゲーダサいな僕。

でも彼女は明らかに寂しそうにしていた。巷で話題のあざとい女ってヤツだ。
結局僕たちはあそこで解散した。そのあと彼女がどうしたかは知らない。知りたくもない。

僕はあの時どうすればよかったのか。

「家まで着いて行く」「一緒に残る」「すこし強引に家まで誘う」いろいろ方法はあった。
そう思う。
それでも僕は何もできずに帰ってしまった。
それほどまでに彼女は魅力的だったんだろう。


帰り道。
1人で歩く。


嫌な夜だった。
風も冷たい、寂しい夜だ。
自分のことを少し嫌いになる夜でもあった。

一人暮らしを始めて社会人になった。しかしどこまで行っても僕は僕のままだった。
何も変わっていなかった。

情けないな。

明日は頑張るけどさ、今日だけは僕のことを僕だけが慰めてやってもいいんだろうね。

シクシク、シクシク、シコシコ、シコシコ。


これで88点、そんな夜だった。

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