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30DaySongChallenge #5

2020.5.15 DAY5
A song that needs to be played loud

忘れらんねえよ / CからはじまるABC


部活に入っていない高校2年の夏の過ごし方は、バイトかYouTubeの二択だった。

ちょうどその頃、RADWIMPS発アジカン経由で邦ロックに興味を持ちはじめていたこともあり、YouTubeの関連動画には様々なバンドが並んでいた。

忘れらんねえよはその中のひとつだった。

今でも覚えているが、最初に聞いた曲は「ばかばっか」だった。

それまでの私が聴いてきた音楽といえば、嵐とハロプロを筆頭とするアイドルソング、父親の影響を受けてスピッツやスタレビ、TommyやPerfumeのキラキラしたPOPS……

そんなキレイな音楽ばかり聴いてきたから、ばかばっかの第一印象は7割が嫌悪で2割が未知との遭遇だった。

だって「オナニーでしか君に会えない」という歌詞をバックに、ボーカルがビジネス童貞だったっていうニュースをセクハラしながらキャスターが話すMV見せられるのよ。

銀色夏生とAMOちゃんの世界観で生きていた16歳のわたしが受けた衝撃たるや……

しかし耳をすませば理論なのか、気がつくと毎日忘れらんねえよを聴くようになっていた。

斜に構えてメインロードを見ているくせに、本当は少し憧れていて、そこを歩いていないことへの劣等感を抱いている。そして同時に、そんな劣等感を感じてしまう自分への苛立ち。

自分の中に渦巻くコンプレックスをこねくり回して色んな言葉を繋げて表現することで消化してきたわたしは、感情そのままぶつけてぶっ壊すという新しい出口を、忘れらんねえよでみつけた。

でかい音じゃなきゃ意味がねえよ
いい それでいい

チルくておしゃれでエモい曲がサブスクのトップ100の過半数を占める昨今。

アツくてダサくて泥臭い忘れらんねえよのライブが、わたしはいちばん好きだ。


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