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奈良・和歌山のまとめ

2020年関西ではスタートダッシュは例年より少ない感じでしたが、5月に入り、お天気が良くなり、ミツバチも元気に活動し始め野山に咲く花々も勢いを付けて蜜を吹き出しました。
そんなこともあり、ここ5年程不作の「みかん蜜」がたくさん採れました。
その後にハゼやモチなどの花を始め色々な花の蜜をミツバチが集め、質の良い百花蜜がそれはそれは豊作で終わる事ができました。
私がお付き合いしている奈良や和歌山の養蜂家は皆「転地養蜂家」又は「移動養蜂家」であり、次の花を求めて北へ移動するので、その日程とにらめっこしながら準備をします。何百群のミツバチの巣箱をトラックに積んで1000km以上移動するため、ミツバチには少しの蜂蜜を食料として残しています。必要以上に巣箱の中に残すと、移動の際の揺れや熱気で蜜が溶け出し、ミツバチ達が狭い巣箱の中で騒ぎ出すと益々熱がこもり、「蒸殺」と言うミツバチ同士が暴れて騒いだ熱で、巣箱の中のミツバチが全滅してしまうという悲しい事が起きます。
これを防ぐために最小限の蜂蜜を残して移動したいのですが、今年はそれでもどこに花があるのか?ミツバチ達が蜜を集めてくるので、何度も採蜜をしなければならない状態でした。

この仕事を始めて20年・・・気候は年々変化し、色々な花が全国あまり差がなく一斉に咲く印象です。特に西日本は移動をしない「定置養蜂家」の方がいつまでもたくさん蜂蜜が採れている印象です。
特に高価な蜂蜜ではなく、安価でも素晴らしい蜜が増えてきているのは間違いありません。
「それをいかに価値を付けて高く売るか?」
ではなく、
「その蜂蜜を喜んで家族で食べてもらえる、養蜂家と共存できる価格で売る!」
これが私の思うところなのです。確かに高く買わなければならない蜜もあります。でも世間が必死になる「非加熱の蜂蜜」「生の蜂蜜」等々差別化して販売していますが、製造者の私としては買ってくる価格は同じなのです。と言うか養蜂家から買ってくる時点ではすべて完全非加熱ですからね。
そこにひと手間かけずに(正式にはゴミや花粉を濾すという手間を省いて)非加熱にするかどうかなのです。1年で一番忙しい時期に採れたてをそのままビン詰めして販売するのが大変なのと、少しでも時間が経つと手間を省く作業でさえ効率が悪くなり何倍もの時間がかかってしまいます。だからと言ってその時に大量にビン詰めして置いておけばいいと言うことではなく、色々大変なんですよ!
だからうちのお店で販売している採れたてをそのままビン詰めシリーズは少量ですが、値段も普通よりほんの少し高いだけです。
話がそれましたが、西日本終了して激務の東北へ行ってきます!


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