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楳図かずお大美術展に行って感じたこと、生きることは歴史になること

今日楳図かずお大美術展に行って感じたこと、忘れたくないので長々と書く

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毎日毎日悲しいニュースばかりで、すぐ心身に影響を受けるくせに逐一速報を見て案の定心と頭と胃を痛めてはメソメソ泣いている。
今まさに命を奪われるかもしれない状況下に置かれている方々が感じている恐ろしさ、悲しみ、怒りを思うと、自分がこんなに弱っていることがとても情けなく感じる。
そして何より、今までだって世界中で争いは起きていたのに、今ほどの悲しみと恐怖を感じてこなかった自分を恥ずかしく思う。
遠い遠い異国で起きているから?
自分には関係ないと思っていたから?

それでもずっと悲しいニュースに触れていると本格的に心身を壊してしまいそうなので(まったく本当に情けない!)、少しニュースから離れて今日は念願の楳図かずお大美術展に行った。

楳図かずお作品は全て読んでいるわけではないのだけど「わたしは真悟」がとても好きで、今回の展示ではわたしは真悟の前日譚?後日譚?といったような壮大な続編作品を見ることができて感無量だった。

そしてそれらの作品群と同じくらい、会場内に掲示された楳図かずおさんの略年譜が印象に残った。
楳図かずおさん自身の略歴の下には時代ごとに起こった出来事が書いてあったのだけど、生まれてから14歳になるまでの間だけで二・二六事件、第二次世界大戦、太平洋戦争、広島・長崎の原爆投下、朝鮮戦争と、怒涛のように日本国内外でさまざまな出来事が起きていた。
そしてもちろん、その後も世界ではさまざまな事件や争いが起こっている。
その度に楳図かずおさんは何を思ったのだろう。

それでも楳図かずおさんは世界でどんなことが起きようと10歳から創作活動を続けて、その後1995年には休筆されたけど、2022年になった今101点もの新作を美術展で公開している。
今回の美術展で見た作品群にはもちろん、その事実に胸がいっぱいになって涙が出た。

悲しいことに戦争は今日に至るまでなくなっていなくて、それを思うと絶望感でいっぱいになる。
その度にメソメソする。
だけど怖がって泣いてばかりはいられないんだ。
月並みだけど自分にできること、やりたいこと、やるべきことをやって生き抜かねばならないんだ。
その生き抜いた姿が新しい世代にとっての希望そのものになるかもしれないから。
楳図かずお大美術展に行って、はからずもそんなことを思った。

今日を境に、悲しみや恐怖にとらわれてメソメソ泣くのはなるべくやめようと思った。
悲しみや恐怖を感じることが悪いというわけではないけれど、泣いてばかりいると目の前にある日常すら取りこぼしそうな気がしたので。
今日一日が穏やかに過ぎたことに感謝しつつ、自分にできること、やりたいこと、やるべきことをやりながら、祈ることをやめずにいたいです。

一人でも多くの人が傷付くことのない世界になりますように。
未来のある命が奪われませんように。
人々の平穏な生活、文化、芸術が守られますように。
一刻も早く悲しい戦争が終わりますように。

#楳図かずお大美術展
#nowar
#prayforpeace

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