播種
かさならない、ひとつの模倣可能態
が、署名であって 反復を繰り返し
くびきが揺れる と、うまをめざし
て外出する、うまになることの迂回
「いいえ」から始めるしかないが、
まったきあなたの責任でしかない
あなたのひろがる火がこわい
「はい」と穴のさきで炎を伸ばす
狂わないのは刻みではなくときだ
(と、落人の逃げるあしもと、の
あかい記号のまま終うことを 行
きつかない思考しろとりは集う
交差点から駅へ向かう夢をみた
屈んだなつに触れさせてみるが
しゅうぶんに伸びきったさきいっぽんのエクリチュール 砂ととも
にはこばれたひとですから と、座礁する
過ぎてしまった呼びかけ、記憶にない。(『デリダ』p183)
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