ここだけのお話。

前述の記事でも述べた通り、週刊Gallopさんにてエッセー大賞を受賞させていただきました。

大賞の喜びを記す上で、一点明記しなかった事柄があります。今回はそれについてのお話。

賞金20万円

私が意図的に明言をさけていたことです。本当は言いたかったですよ。「20万円貰えるんだぞ!すごいでしょ!」って。でも、あまりに下世話じゃないですか?そうでしょ?なんだ賞金のために書いたのか。って思われるの嫌だもの。できたら、競馬愛と創作意欲が溢れた結果応募した。みたいな感じの方が素敵だしかっこいいから。
まぁぶっちゃけ賞金に惹かれたのってのもありますよ。往々に。コロナの影響を受けてバイト収入が半額くらいになり、人並みの生活はできていません。ただでさえギリギリの生活がギリギリギリギリギリギリの生活になっていますから。ここ2ヶ月はほぼ空っぽの冷蔵庫を開いては涙が零れないよう生きてきたんです。

で、大賞をいただきまして、20万円というリアルに命が助かる額を前に心踊らせていた私の心の中に1つの疑問が。

これ、吉本通さなくていいのかな?

末端とは言え吉本興業に所属している身であります(先月の給料は0円でしたが)。会社に報告しないでいいものなのか?もちろん「賞金のいくらかがもっていかれるのではないか」という懸念もありました。嘘です。懸念しかありませんでした。大前提として、私が自分で公募をみつけ、自分で応募したものです。賞金の類いは満額いただけるという吉本の都市伝説も芸人の中ではささやかれてはいますが、身近にそのような人物がいないので確認のしようがありません。まぁそれはいいのです。腐っても芸人。手取りでいくら引かれようとも将来的に笑いにできればいい。いや、やっぱりよくはないけど。本当はびた一文引いてはほしくない。

話が進まないので、一旦、置いときます。

私がそれ以上に懸念したのは、『私が黙っておくことで、後々、吉本興業とGallopを編集するサンケイスポーツさんでややこしいことにならないのか』といったことでした。Gallopさんには芸人ということは伝えてありました(そもそもエッセーの主題である)が、吉本興業所属とは伝えていませんでしたから。そのような状況で『やはり、どこかで話がこじれたら面倒だ。』小心者の私は腹をくくり若手のマネージメントデスクに一報をいれました。土日だったので返答はなく、悶々としていた私の元に月曜日答えが返ってきました。

吉本所属の芸人として賞をいただきたいのであればマネージャーとGallopさんとのお話しになります

と。

なんかこわっ!!!

無言の圧力を感じました。

いや、ここは個人として受賞します。
賞金も直接いただきます。

言えるわけありません。

私は返す刀でGallopさんに連絡をし「吉本興業の芸人として受賞させていただきたいので、申し訳ありませんがマネージャーと連絡をとってください」と伝えました。先方から連絡をしていただくというバツの悪さもあり、怒らせてしまうのではないかとびくびくしていた私に、Gallopの担当の方は「私も事務所との兼ね合いは気になっていたので話を通してくださってありがとうございます」と言ってくださり、私は考えうる限りの言葉を使い感謝の想いを伝えました。

翌日連絡があり、賞金は吉本興業経由で振り込まれることとなりました。これにより、賞金がいつ、どのくらい手元に届くか。全く読めません。クリスマスプレゼントになる可能性も全然あります。ですので皆様、私を見かけても「賞金でなんか奢って」とか「半分ちょうだい」とか言ってこないでください。悲しい顔をすることになるだけなので。できれば、半年は自重ください。

ただ、半年後以降にその話をしたとしても、手取り次第ではさらに悲しい顔をする可能性はありますが。そのときはなんか温かいものを奢ってください。

なにはともあれ、これを機に、Gallopさんと私を吉本興業がつないでくれて、たくさん競馬関係のお仕事をいただけますように。

と、雨雲に覆われ真っ黒な七夕の夜の空に向かい願いました。

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