千代とわたしの生活リズム
わたしは飲食店勤めなので、朝はゆっくり、夜は遅い。
だいたい9時頃に起きて、10時〜11時に朝ごはんを食べ、早い時は12時過ぎ、遅い時は15時過ぎてから家を出る。
帰宅は早ければ23時、遅いと0時過ぎる。
さちはそういうわたしの生活リズムに同期し、帰宅後もお互いヤーヤー言って「寝るよ〜」で寝た。とはいえ、夜中にびっくりするほど大きな声で鳴くこともあったけど。
朝も、よく聞く「早朝にゴハンの催促で起こす」というようなことは全然なかった。目が覚めるとカーテンの向こうで日に当たっていた。
千代はまだうちに来て1ヶ月も経っていなくて、これまでの1年以上の保護生活での生活リズムとは違う環境で暮らしている。
そして、まだわたしを起こすとか、ゴハンの催促をするとか、そういう関係にもなっていない。
朝は黙って起きている。カリカリの残りを食べたり、トイレに行ったり、人間を呼ぶではない声がぼんやり聞こえる。
起きておはようを言って、伸ばした手に頭突きをされてゴハンを出したあと、さちのお水を替えてお線香をあげて写真に向かって話しかけて、自分の朝ごはんの用意をする。
千代とわたしが朝ごはんを食べたあと出勤まで、撫でたり何を言ってるのかわからない鳴き声に返事をしたり、ようやくこの数日、ゆっくり穏やかに過ごせるようになってきた。
帰宅後はほぼ寝ている。わたしの物音でいったん起きるけれど、撫でてゴハンをあげても眠気の方が強い様子。でも帰宅の物音で逃げなくなったんだな…良かった…とわたしはわたしの晩酌をする。
千代は大人なので自分の生活リズムが健康のためにいいならこのままで全然いいし、わたしも静かに暮らしているので(人が来ない、テレビがない、音楽を聴いて踊ったりもしない、電話もしない)これでいいのかなという気もするけど、うん、まあ、焦るまい。