見出し画像

AI TALK NIGHT vol.15 参加ログ

先日は新宿のLINE本社のオフィスで行われた、AI TALK NIGHT vol.15に参加してきました。

AI TALK NIGHTとは株式会社レッジというAIについてのメディア運営、コンサルティングなどを行っている会社が定期的に開催しているイベントで、AIに詳しい知識人を招いて、AIについて語り合おうみたいな会です。

タイトルからも分かるように、今回で15回目みたいです(私は初めての参加でした)。


今回のゲストはLINE BRAIN室長の砂金さんと、メルカリのCINO(Chief Innovation Officer)である濱田さんでした。


テーマは「AIとコミュニケーションの未来」ということで、LINE BRAINというAIのプラットフォームや、DUETという電話応対AIを開発しているLINEは日本のコミュニケーションの未来をどう予想しているのかが気になり、参加してみました。


こんな難しそうなこと言ってますが、最初の同期は砂金さんが話すからという安直な理由です笑

砂金さんのピッチは以前虎ノ門ヒルズで行われたCommunication Tech Conferenceで拝聴しており、その時からLINEの開発するAIはすごいなぁと思って注目していました。

Communication Tech Conferenceについての記事も書いているのでお時間あれば見てみてください

イベントの構成としては最初の40分ぐらいは砂金さんとレッジの代表取締役である橋本さんの対談、その後砂金さんと濱田さんによるパネルディスカッションでした。


特に印象に残っている点をまとめていきます。


日本と海外のコミュニケーションの違い

まず最初の対談の話題に上がったのは日本と海外のコミュニケーションの違いについてでした。


日本は日本発祥の絵文字LINEのスタンプに代表されるように文字の他に多種多様なイラストを使い、テキストでのコミュニケーションを取りますが、海外のメールにはビジネスシーンでなくても絵文字などはほとんど無く、ひたすら文字が並ぶ文章でやり取りをするそうです。


だからこそ、日本には日本に即したチャットツールが必要であり、スタンプという日本人の特性にマッチした機能をつけたLINEが日本のシェアを取っているのも納得できます。


LINEの開発に対する姿勢

砂金さんの話によると、今現在日本で知らない人はいないと言っても過言ではないLINEも開発の姿勢は地味で、ひたすらABテストやカスタマーインタビューを通じて顧客要望を集め、その情報を元に開発をしているそうです。


割と安定してきたサービスは新たなイノベーションを起こそうと、すごい角度からサービスを投下してきたりすることが度々ありますが、LINEはそんなことは無く、ひたすらに顧客志向であり続けていることがすごいなと思いました。


また、開発の方向性として、汎用的にいろいろできるが精度が70%という製品を作るよりも、1点に特化してそこで100%に近い精度を出せる製品を生み出していくという考え方のようです。

そんなLINEの方向性を如実に表したのが電話応対AIのDUETです。

DUETは飲食店における電話応対以外は行うことができませんが、電話応対でしたら高い精度で行う事ができます。

紹介されていた例によると、予約を取ることはもちろんのこと、席の指定やオススメの料理の提案などもすることができます。

また、自然言語処理によりあたかもAIのではなく、人間が話しているかのように応対をすることができるようです。

既に導入されている店舗もあるようなので、調べて実際に予約を取ってみてください。


話がそれましたが、DUETのようにある機能に特化したAIはユーザーとしても特徴がつかみやすくて使いやすいのでいいですね。

日本のボイスUIに対する考え方

海外と日本のボイスUIの考え方にも大きな違いがあります。

海外は家が大きかったり、車を使うことが多かったりするので、声で操作をすることは生活を豊かにするものだし、今や生活に溶け込んでいるUIですが、日本は家が小さいことや、多くの人が公共交通機関を使って移動することなどから、声で操作をすることに慣れてきませんでした。


なので、日本人は電話応対で、相手がAIだなということが分かると、気持ち悪さを感じて電話を切る人もいるそうです。


また、最近では海外の新製品がβ版やローンチしてすぐの頃に日本語対応していることも少なく、海外の最新のボイスUIを気軽に導入できる環境ではないため、日本はボイスUIが育ちづらい環境にあるようです。

メルカリの目指す未来

パネルディスカッションでは濱田さんがメルカリの未来について話してくれました。

メルカリは買うことより売ることを簡単にしたいという目標があるそうです。

そのためにAIを導入し、価格設定などの売るまでにかかる行動コストをぐっと下げることでユーザーが売ることに集中できるようにします。


例で面白いなと思ったのは、ベビーカーを買ったユーザーに対して、子供の年齢を推定して、ベビーカーを売るであろうタイミングでレコメンドを上げるというもの


現在日本にはものが溢れていますし、メルカリに代表されるようなCtoCのフリマアプリの登場により、昔よりも売ることに対する障壁が下がりました。

そこにAIを導入し、買うことと、それを売ることを1つの導線でつなぐことができれば、もっと流動的に商品が回り続ける世の中ができるのかも知れませんね。


まとめ

今回は技術に関しての話は少なかったですが、AIの将来や用途についての話が多く、今後開発していく上でユーザビリティを考えるヒントになりそうで、行ってよかったなと思います。


またイベント出たらnote書こうかと思うので時間ある時に目を通してもらえると幸いです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?