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『メスとたましいのブログ』第28ターン;一人前と呼ばれるため

 こんにちは。獣心力の『メスとたましいのブログ』です。久しぶりの投稿になります。

 先日沖縄県に仕事で行った際にお邪魔した動物病院の院長先生から「これはええ言葉やな!」というお話、心に残るお話を伺ったので紹介してみたいと思います。

 その院長先生が経験の浅い勤務獣医師にお話をされる際に「何を以て獣医師として一人前になったと言えるか。」という問いを投げかけることがあるそうです。若い獣医さんでももちろん優秀な方がたくさんいらっしゃって、

「避妊・去勢手術が一人で完璧にこなせるようになった時。」
「内科的な病気は一通り自分で診察できるようになった時。」
「開業してもいけると思えるようになった時。」

 などなど、色々な答えが返ってくるそうです。やっぱり技術的なことを言及することが多いようですね。

 私もその問いを投げかけられたのですが、「いや、そういう答えじゃないんだよなぁ~」という先生のご表情を見て答えに窮してしまいました。。。そう言われれば確かに、なんとなく「一人前」と自認しているから日常的に診療業務をこなすことができているというのはありそうです。そしてその基準も人それぞれなんだろうと思います。

 ではその院長先生が若い獣医師に授けられる基準とは何か。シンプルで明確、でも「なるほど!」と思わず膝をつくような言葉でした。それはどのような言葉かというと、、、

「動物看護師さんから、この先生にこの領域の仕事は任せてもいいな、と信頼されて声をかけられ時ですね。その分野に関しては一人前と思ってもいい。」

 素敵な言葉ですよね。わかりやすいし、獣医師だけでなく動物看護師に対する愛情やリスペクトもこめられています。みんなが「幸せに」でも「背筋はシャンと」なるような“基準”です。

 今回沖縄の様々な施設で愛玩動物看護師の方にお会いし、獣医師の先生方にもお話を伺うことができたのですが、どこの施設でも口を揃えて愛玩動物看護師の重要性を語っておられたのがすごく印象的でした。

 自分が社会で一人前と認められ信頼される存在となるには、まず仲間や同僚から信頼される、任される存在になる。これは何も動物病院、獣医師に限った話ではないですよね。そのためにできることは山ほどありますし、身内だからこそ厳しい目を向けられてることを自覚しておく必要があると思います。

 素敵な先輩、素敵な言葉との出会いに感謝した瞬間でした。

 さぁ今日もそんな素敵な出会いに期待して頑張りましょう!

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