大阪都構想って

※自分が気になったことをなるべく中立になるように意識して調べて、自分なりに解釈しようとしています。
※記事に政治的意図はありません。もし事実に反すること、ご意見などあればぜひお願いします。

最近、日経新聞の会員登録をした。外出自粛で時間はあるし、来年から社会人になるし、おまけに無知だし、の三拍子で、じゃあとりあえず新聞読もう、とりあえず日経だろ、という短絡的な考えのもとだ。

世の中の政治や経済の動きについて、たくさん学ぼうと思っていたのだが、最近の記事はもっぱらコロナウイルス関連のものばかりである。重要なトピックなのは分かっているが、正直もうしんどい。なるべくそれ以外に関する記事から読むようにしていたところ、こんな記事を見つけた。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59146060V10C20A5AC8000/
「大阪都構想」・・・

ってなんだっけ・・・?

元々大阪府民じゃないのと、あまりにも政治に無頓着だったのとで、名前は聞いたことがあるが、実情を全く知らない。
橋下元知事が昔なんか言ってた気がするが…

ということで、いろんな記事を読んで自分なりにまとめてみた。
僕みたいに、イマイチ大阪都構想って何なのか知らない人の理解の助けになればいいなぁと。
でも「最近話題の大阪都構想って何!?年齢は?体重は?彼氏がいるって噂は本当?高校時代のびっくりする過去も?調べてみた!」みたいな記事になるのはすごくすごくすごく嫌なので、
・なるべくコンパクトに書く
・記事から得た内容と、自分なりの解釈を分けて書く
・中立になるよう意識して、双方の反対意見を挙げる
ことを意識しました。

一般の人に公開する以上、なるべく間違ったことは書かないように意識はしました。が、至らないところもあると思います。より理解を深めたいので、間違ってるとこあったら教えてください。(こんな記事でいいのか


1.概要

大阪都構想とは…大阪維新が掲げる政策。大阪市を4つ(2015年の予定では5つだった)の特別区に分割し、二重行政を解消し、行政のスリム化を図るというもの。

※元々は、橋下徹元市長が提言していたもの。2015年の住民投票によって大阪都構想の是非を問い、賛成49.6%、反対50.4%という僅差で否決。橋本氏は政界引退を表明した。
しかしその後、現在の大阪府知事、吉村洋文氏が大阪市長に当選したことで、再び都構想に向けて大阪維新が動き出した。
本来は2020年11月の住民投票を目標にしていたが、コロナ対策により今後どうなるかは分からない。

元々は堺市など周辺の市町村も取り込むつもりだったらしいが、最終的に大阪市のみが対象になったんだとか。つまり、都構想といっても、大阪市を解体して組み換えるという印象かな、と。
※実際に、都構想が住民投票で可決されても、すぐに「大阪都」になるわけではなく、再び法的な手続きを踏む必要があるらしい。

ちなみに、都構想は大阪以外の地でも(議論は低調だが)起こっているらしい。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53989550Z21C19A2N10100/

2.二重行政って何?

「大阪府」と「大阪市」という二つの大規模な自治体が、協力することなく(対立しながら?)似たような行政サービスを行い、非効率な税金の投資を行っていたというもの。
例)「ワールドトレードセンタービル」(大阪市)と「りんくうゲートタワービル」(大阪府)の高層ビルの高さ競争、
https://oneosaka.jp/tokoso/question.php

実際に高さの競争を行っていたのは事実っぽいけど、その原因が二重行政にあったのか、現在もそういった府と市の争いが行われているかについては疑問が残る。
https://www.bing.com/search?q=%E3%82%8A%E3%82%93%E3%81%8F%E3%81%86%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%BF%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%AB%E3%80%80WTC&qs=n&form=QBRE&sp=-1&pq=%E3%82%8A%E3%82%93%E3%81%8F%E3%81%86%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%BF%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%AB+wt&sc=0-15&sk=&cvid=40383CCF619B4ED18BDA74A049F51C4F&wlsso=0

現在は吉村府知事・松井市長の大阪維新体制なので、府と市で意思決定を行えているが…今後もそういった争いが無いように制度を作り替えようというのが維新の目的らしい。

また、大阪市の人口は270万人とめちゃくちゃ多く、これを一人の市長に任せるよりは東京の特別区のように区分した方が、行政のサービスが向上するというのもある。橋本氏が昔使っていた分かりやすい例えとして、「263人の学級を一人の先生で受け持つよりも、4人(当時は5人)で受け持った方が良いサービスが出来る」というもの。つまり、

・似たような業務を府に一元化して、行政をスリム化(&対立構造の解消)
・市で追いつかないサービスを区レベルに落とし、サービスを充実させる

のが目的なのかなと(ここは僕の解釈です)。
ということで、論点は様々あると思いますが、この2点に絞って反論を探してみました。

3.二重行政が三重行政になる恐れ?

ところでこの「業務を一元化して、二重行政を解消する」について反論される意見として、むしろ三重行政になる恐れがあるというものがある。
以下のサイトを参考にしている。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/42289?page=2
つまり、大阪市(政令指定都市)が解体され、特別区に改編されるので、今まで大阪市がやっていた事務(保険事業、システム事業等)を一括で行う場所が必要になる→一部事務組合を設置ということらしい。

画像1

参照:http://osakar.jp/1-2/#blue

主体が単純に一つ増える(特別区を考慮すると、区数分も増加)ので、確かに揉めたら面倒ごとになるだろうけど。
ただ、ここで個人的に疑問に思ったのは、元々の意味の二重行政は「行政内容の重複」だったはずで、都構想後は三重構造にはなっているけど、行政内容は棲み分けられているような…
主体の増加による問題は起こりそうだが、行政内容の重複という意味では解決するのでは、と思いました。

※お前認識間違ってるよ!って人いたら教えてください。

4.大阪市(特別区)のサービスが低下する恐れ?

1つの市でサービスを行うよりも、4つの区でサービスを行えば効率アップ&サービスが向上するという意見にも反論が起こっている。
これは、市のために使える金額が減少するリスクから来ているらしい。
https://38news.jp/archives/05018
これは5年前の記事なので、金額などは5年前のものとして考えるべきだが、都構想によって、今まで大阪市が使っていた税金(市のために使える税)が、大阪府に徴収されることになる。つまり、市民の税金が府全体のことに使われる「恐れがある」。
なぜ大阪市の税金が府に徴収されるかというと、

・大阪市という政令指定都市が解体されて、4つの特別区になるため、旧大阪市(特別区)の権限が制限される(大阪市のまちづくりに大規模投資が出来なくなる)
・そもそも、市と府が別々で行っていたサービスを府に一元化するので、その分の市の予算が府に移行する

というのが理由みたいである。
確かに、後者の税源・予算が府に移行するのは理にかなっている。が、この税源が本当に一元化した業務のみに使われるのかという疑問が挙がっているらしい。府の財政再建に使われるのではないか、という意見だ。
※そもそも大阪市がかなり裕福な一方で、大阪府はあまりお金を持っていないらしい。市の方が強大な権力を持っているのは府としても面白くはないのかもな、と。

この点について、2015年当時、大阪維新の会は反論。移転する財源については、特別会計を設置し、経理区分を明確化するため、府の財政再建に使われることはないという。
https://oneosaka.jp/tokoso2015/q-and-a1.html

これに対して、京都大学の藤井聡教授も反駁。
https://38news.jp/archives/05073
ざっくりいうと、そういった発言をしている一方、協定書の中にそれを確約する文言がないこと、そして、所得の再分配(ほかの貧しい市町村に予算を使う)が行われるのが一般的であること、この2点から信頼できないとのこと。

実際に、大阪都構想は、東京の特別区を参考にして、それをさらに改良した制度を作ろうとしているみたいだけど、特別区を導入したからといって東京のような繁栄が出来るわけでもないようで。
東京23区の区民は、東京市がないことによって損をしている、との指摘を藤井教授がしていた。
https://38news.jp/archives/05018

この藤井教授のコラムは全15回あったけど、なかなか面白いなーと。事実に即して論じられていた印象。とはいえ、かなり都構想反対の意見だったので気を付けながら読んだけど(僕が都構想賛成というわけではないです)。

まとめると、単純に区役所が増えるので、対応しやすくなる一方、市民(都構想後は区民)の税金が府全体のことに使われるリスクは拭いきれていない、ってところだと解釈しました(僕の解釈です)。

5.(自分の解釈の)まとめ


・大阪都構想は、大阪市を4つの区に改編して、府に業務を一元化する動き
・二重行政の解消を目的にしているが、一部事務組合が別途作られ、三重構造(三重行政と言うと語弊がある気がする)になる
・市が4分割されることで、区役所など各地域にもっと深くコミットしてサービスを実施できそう?
・だが、市民の税金が、大阪市のサービスのみに使われる保証はなく、府全体に使われる可能性も否定できない

みたいな感じかなぁ。
まぁ、市民からしたらちょっとリスクがある印象。一方府全体のことを考えれば、そんなに悪いことでもないような気がするが、強大な権限を持つ大阪市の集中投資・集中成長が(区の権限弱体化や所得再分配によって)止まり、ひいては関西の成長が止まるリスクを指摘している記事もあった。から、分からん!政治むっず。

6.記事のまとめ(というか反省)

政治って難しいですね。政治のシステム自体を理解することも難しいし、何より意見を持つことが難しいなぁと。自分がこう思っていても、専門家や政治家がそう言っているなら間違ってるかもって思っちゃうし。正しい意見を持てているのかが分からん過ぎて怖い。

もし最後まで読んでくれた人がいたなら分かるやろうけど、めちゃくちゃビクビクしながら書いてました。「これは僕の解釈なので、合っているかどうかとかは分かりません!間違ってたら指摘して!」という言葉を随所随所に入れるという、五体投地ばりの降参ポーズを取りながらの記事でした。

今回は、「とりあえずなんか記事を書いてみよう、あんまり自分が知らないことを題材にして、調べてまとめて自分なりの解釈を持たせよう~」というのんきな意気込みの元、政治というトップレベルで難しい題材を取ってしまい、派手に後悔しています。
今後もたまーに記事を書いてみようとは思いますが、政治はしばらく記事にするのはやめようかな、ストレスフル過ぎる。(大阪都構想についてはもう少し自分で調べてみようと思います)

なるべく意見が偏らないように意識はしてみました。もし、「ここ違う!」みたいなのあればすぐに意見欲しいです。いろんな角度からの意見を聞いて、正しく理解したいっていうのは本心なので。
誰かの理解の一助にでもなれば。

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