No.3 Manu Sanchez

マヌ・サンチェス(本名:Manuel Sanchez De la Pena)
アトレティコファンはもちろん、リーガ沼にハマっている方なら、この名前をご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、世界的にはほぼ無名の選手。
そして、実は今夏ひっそりと(?)アトレティコBからトップチームへの昇格を成し遂げた選手です。
この選手は、アトレティコで将来を期待される左サイドバックです。
その証拠に、同ポジションのレジェンド、フィリペルイスの背番号3を今期引き継ぎました。

背番号3

アトレティコの背番号3は先程書いた通り、ブラジル代表DF、フィリペルイスが長年身につけてきた背番号です。
おそらくほぼ全ての海外サッカーファンがその名を知っているでしょうし、世界最高の左サイドバックのひとりでもあり、シメオネアトレティコの象徴的な選手のひとりでした。美しく髪をなびかせる姿を覚えている方も多いでしょう。
(フアンフランとのサイドバックコンビはサポーターの誇りでした)
フィリペはビルドアップから崩しの局面において、ワンサイド攻めを信条としたシメオネサッカーの中心的存在でした。
チームのために90分全力プレーを惜しまない、シメオネサッカーらしさに、見た目通りの優雅さを兼ねあわせたプレーで多くのファンを魅了してくれました。が、昨夏、多くのファンに惜しまれながらアトレティコを退団しました。
その後を引き継いだのが、フィリペと同じブラジル出身の若き左サイドバック、レナン・ロディでした。

レナン・ロディ

レナン・ロディはアトレティコ加入以前、ほぼ無名の存在でした。ブラジルのアトレチコ・パラナエンセからやってきた彼は、フロントも予期していなかったと言われるフィリペの退団に伴い、左サイドバックのファーストチョイスとしてプレーすることになりました。
当初はホームシックにもなったりと、不安定だったロディも、シーズンを消化する事に著しい成長を見せ、今や世界屈指の左サイドバックとなりました。
(transfer marktにおいて、世界で3番目に価値を持つ左サイドバックとされています。)
先述のように、ロディはフィリペと同じブラジル人で、よくフィリペの後継者と見られがちです。実際、フィリペも加入直後から何度もメディアにロディについての質問をされ、その度にその才能を賞賛しています。
一方でロディはそのプレースタイルはフィリペのそれとは大きく異なります。
周りとの連携や持ち前の技術でチームの攻撃を組み立てたフィリペと異なり、ロディは迫力あるオーバーラップを得意とする選手です。
もちろん、フィリペ同様世界最高峰の高みへ到達する選手であり、アトレティコを勝利に導いてくれるサイドバック、という点では共通していますが...

新背番号3 マヌ・サンチェス

プレースタイルの面で(主に攻撃面で)フィリペと似通う特徴を持つのが、一番最初に紹介したマヌだと自分は考えています。

マヌは足元の技術に優れた左サイドバックで相手のプレスを剥がし楔を打ち込むプレーを得意としています。また、味方との連携からエリア内に侵入していくプレーもよく行います。
アトレティコはビルドアップにおいてサイドバックが担う比重が大きく、現在は右のトリッピアーがその役割を担っていますが、マヌもその役割を担うことができます。
現時点ではもちろん未成熟な部分も多く、特に守備の危うさはトップチーム登録になる今季は今まで以上に厳しい目が向けられるでしょう。
しかし、それを乗り越えてフィリペのようなプレーヤーに成長してくれることを願っています。

今後

もちろん、ロディが今まで通りレギュラーとしてプレーすることが今シーズンも続くでしょう。
ですが、今期は過密日程。マヌも少なからぬチャンスを与えられることでしょう。
また、比較的年代も近く、また異なるプレースタイルを持つマヌの存在はロディの刺激になるでしょう。また、マヌにとっても、ロディの存在は強い刺激になるでしょう。
昨季は競争が実質存在していなかったポジションで、タイプの異なる若いふたりが競い合う構図はファンとして期待せずにはいられません。
今季に限らず、2人はチーム3位タイの2025年までの契約を結んでいますから、長期にわたってレギュラーを争う立場です。
フィリペの後継者のふたりが、切磋琢磨し、オンリーワンの選手として成長していくシーズンになって欲しいと思います。

終わりに

今期はぜひ、2人の、特にトップ昇格を果たしたマヌのプレーにも注目して頂きたいと1ファンとして思い、このブログを書きました。
最後までお読みいただきありがとうございました。

※追記
背番号3を身につけての初めての公式戦となったセルタ戦で、スアレスのゴールをアシストし、トップチーム初アシストを記録しました。

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