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【Best of the decade企画】2010年代のアスレチックスベストナイン【外野&DH編】

前回の「内野編」に続く、完結編です。

今回は、「外野&投手編」

内野陣はほとんど2018年以降のメンバーが埋めましたが、外野と投手はどうでしょうか???

左翼手 ヨエニス・セスペデス

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在籍2年半の間に大きなインパクトを残したキューバン ヨエニス・セスペデスを起用。

2012年にキューバからFA加入したセスペデスは良くも悪くも注目の的でした。
12年オフ、若手の有力な先発投手を放出した一方で、貧乏球団のアスレチックスにしては大枚の4年36Mの大型契約を未知数のキューバ人に投資するという動きは当時のファンや記者たちには奇怪に映りました。

しかし、その未知数さ故に”地雷”とまで言われたセスペデスは、噂に違わぬオールラウンドな能力を発揮。マイク・トラウトが勝利したその年の新人王投票で、ダルビッシュ有を上回る2位にランクインする上々のシーズンでした。

翌2013年も主砲としての役割をこなし、チームの地区優勝に貢献。
2014年も101試合で17本塁打を放ったものの、ジョン・レスターを獲得する電撃トレードの交換要員となり、セスペデスはアスレチックスのユニフォームを脱ぐことになりました。

その後、2回のトレードを経てセスペデスはニューヨーク・メッツへ移籍。そこで鮮烈な活躍を見せたセスペデスは、大型契約も得て今ではメッツの選手としての印象の方が濃くなってしまいました。

是非ともまたオークランドに戻ってきて欲しいセスペデスのアスレチックスでのベストプレーはもちろんこれ。
mlb.tvのCMで散々流されている超ロングスローです。

ヨエニス・セスペデス A's通算
365[試合] 66[HR] 229[打点] 8.1[bWAR]


中堅手 ココ・クリスプ

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10年代前半のアスレチックスを象徴する選手と言えるでしょう。もちろんCFはクリスプです。

2010年シーズンからアスレチックスに在籍したクリスプは、2011年に盗塁王を獲得する俊足を備えたリードオフマンでした。

レッドソックスやインディアンスにいた時は専ら足を売りにする選手でしたが、アスレチックス在籍時には打撃力も開花。
2013年は「20本塁打&20盗塁」も達成し、攻撃的なリードオフとして強いアスレチックスを支えました。

また、特徴的な髪型や、謎のダンス(ラッパーとクリスプのダンスがコラボした動画。当時のA'sの選手が踊っています。必見!w)もファンに親しまれ、2018年はアスレチックスのオークランド移転記念50周年を祝うイベントにも招待を受けるなど人気者でもありました。
現在は、地元のラジオ中継の解説を務めています。

在籍が長いクリスプだけにベストプレーを選ぶのは大変ですが、やはりこれかな。2012年のALDS第四戦で放ったサヨナラヒットです。

ココ・クリスプ A's通算
734[試合] 69[HR] 304[打点] 13.2[bWAR]


右翼手 ジョシュ・レディック

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10年代A's屈指のイケメンが文句なしの選出

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10年代の強いアスレチックスを彩ったジョシュ・レディックは、2012年にアンドリュー・ベイリーが絡むトレードで加入しました。

元いたレッドソックスではなかなか定着できなかったものの、2012年から新天地でライトの定位置を獲得すると、いきなり32HRを放つ大ブレイク!
またレディック最大の売りである強肩を生かした守備も評価されてゴールドグラブも受賞しました。

レディックはその実力だけでなく、甘いマスクや強烈なキャラクターで我々を飽きさせない選手でした。
サヨナラ勝利の時は選手の顔面にお手製のパイを御馳走するのはレディックのお得意技。またプロレス好きとして知られ、WWEの選手と髭伸ばし競争を始めたり、かと思ったらその競争に負けて髭をバッサリ剃ったり、、、(いずれにしろイケメンだった...)

在籍中、故障に苦しむ日々もありましたが、実力は一流で、2015年にコンテンダーのドジャースにトレードされました。
彼のトレードでやってきたフランキー・モンタスがエースとして台頭していることもあって、彼の貢献度は計り知れません。

2017年にアストロズに移籍し、セスペデスと同じようにキャリアの最盛期を迎えたレディック。またグリーン&ゴールドに身を包んで、パイを投げるレディックの姿が見られるといいですね。

レディックのベストプレーはこれ!
後ろに回り込んで勢いを付ける動作は少なくとも、送球はドストライク。タッグするドナルドソンも華麗なプレーです。

ジョシュ・レディック A's通算
596[試合] 84[HR] 300[打点] 16.2[bWAR]


指名打者 クリス・デービス

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本塁打王クリス・デービスが選出

デービスはアスレチックスにやってきてから、「3年連続40本塁打&打率.247」という奇妙な成績を残したことで知られています。

そこからも分かる通り、打率は低くともとにかくホームランを打てるタイプの選手です。
フライボール革命の影響によって、”ただホームランを打てるだけの打者”の価値は低くなってしまったものの、デービスほどのホームラン量産力の持ち主なら話は別。

ツボにハマると打ちまくるというだけではなく、大事な場面でのホームランも多いあたりが、デービスが一流の打者たる所以です。

というのは、2019年4月までの話。

FAが近いデービスに対し、アスレチックスにしては珍しく延長契約を申し出、無事にデービスを引き留められることが2019年4月に決定しました。
しかし、そこから事態は暗転。全くホームランが出ない日々が続き、結果的に23本塁打でシーズンを終えました(23本も打っていたのが驚きの出来でした正直)

とは言え、一年不振だった程度で揺らぐ信頼ではありません。20年以降の復活を願って選出させていただきました。ブランドン・モスやジョシュ・ウィリンガムもいいかもという感じでしたが。

デービスのベストプレーはこちら。
まず5-1の4点ビハインドで迎えた7回表、2アウト1,2塁から一点差に迫るスリーラン。
それだけでは終わりません。
今度は1点ビハインドの9回、あと1ストライクで敗北という状況下で、レンジャーズのクローザー レクラークの98マイルをライトスタンドに突き刺す逆転の2ランで試合を決めてしまいました。この時のデービスは神がかっているというよりか、もう馬鹿げていましたね。

クリス・デービス A's通算
587[試合] 156[HR] 408[打点] 7.7[bWAR]


その他の野手で言うなら

内野編では2018年以降の選手が多く、外野編では2012年周辺の選手が多いという結果になりましたね。

それぞれ外野と内野に強烈なコアを保持している代わりに、他のポジションはアスレチックスのお家芸でもある”プラトーン戦術”で補ってきました。

ここからは、惜しくも選外になったものの、渋い働きで10年代を支えた選手を軽く紹介していきます。

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2010~11年の内野陣。
左からケビン・クーズマノフクリフ・ペニントンマーク・エリスダリック・バートンです(3B、SS、2B、1B)

全員、好守に定評があり、2010年は全員合わせてDRS+51を記録!
チャップマン、セミエン、オルソンを擁する現在の内野陣よりも強固だったかもしれません。

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2012年の地区優勝に貢献したセス・スミスジョニー・ゴームズのプラトーンコンビ

2人とも確かな選球眼とパンチ力で、アスレチックスの重量打線の一翼を担いました。

一番左に座ってる青い選手は........?

彼も2012年の地区優勝に貢献したメンバーのようですね!

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捕手陣からはデレク・ノリスジョン・ジェイソを。

これはそれぞれSDとPITに移籍した後の写真ですね。2人とも今は何をしているんだろう。

そのほかで言えば、正捕手だったカート・スズキや、ナードパワーのエリック・ソガードやアダム・ロザレスも懐かしい名前ですね。


次回【投手編】へ

結局、また伸びてしまいました。次回が完結編です。え


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