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【開幕直前】ニュースと開幕ロスター予想まとめ

ついに4ヶ月ぶりに(?)開幕がまた近づいてきた7月半ばからこんにちは。
今回の久しぶりの更新は開幕前に流れてきた選手の情報と開幕メンバーの予想を書いていきます。


開幕投手はフランキー・モンタス

現地20,21日に控えるSFとのエキシビジョンを目前にして、メルビン監督は開幕投手を正式にフランキー・モンタスと定めました。

メルビン監督は「彼はとても準備できている。恐らくここにきている投手の中では(シャットダウン中に)最も多く投げているだろう」とコンディションを完璧に仕上げてきたモンタスの姿勢を評価。

モンタスはシャットダウン中もアリゾナ州のトレーニング施設で黙々とトレーニングを重ね、その期間で100マイルも計時したそうです(なんと捕手役は高校生だったそう...)

モンタスは昨年の前半戦、オールスターに間違いなく選ばれるほどの成績を残していましたが、そのオールスターを待たずして禁止薬物の使用が発覚し出場停止処分を受けました。

「昨年のこと(禁止薬物使用)があった後、開幕投手に選ばれたのはとても大きいね」とモンタス。
昨年の出場停止期間中、モンタスは閉幕直前に開ける処分の後のあるかないか分からない1試合の登板のために懸命に3ヶ月準備をした経験があります。怪我の功名とでもいうのでしょうか、その経験が今年の特別な状況下に活かされたのだと思います。

メンタル面でも一皮剥けた今年のモンタスを推すしかない!


開幕ローテが確定。ルザードは出遅れ

開幕投手と同様にローテーションも確定しました。

1. フランキー・モンタス R
2. ショーン・マナエア L
3. マイク・ファイアーズ R
4. クリス・バシット R
5. AJ パク L

無症状ながら陽性が出てしまったルザードは出遅れる見込みです。

チームは早い段階から、今シーズンに限って6人ローテを導入するチームも多い中で従来通りの5人ローテで行くという方針を明らかにしていました。

そのため昨年二桁勝利&防御率3点台という十分な成績を残していたバシットはリリーフ起用が予想されていましたが、ルザードの代わりにローテ入りしています。
誰が陽性になっていつ離脱するか分からない状況下では、特に先発投手はストックがあるに越したことはないでしょう。転ばぬ先の杖が早々に機能した格好です。


コロナ陽性になったルザードはブルペンから開幕

さて、既に2回の陰性検査を経たルザードは17日にキャンプに復帰。ルザードはひとまず21日のSFとの試合に登板する予定です。
メルビン監督は、ルザードをシーズンが始まってコンディションが整うまではリリーフ投手として起用し、そこで3イニング程度の登板をクリアしてからローテに組み込むつもりです。


自身初のローテ入りのパクは大胆に髪をカット

ルザードと同様、トッププロスペクトとしての期待を集めるAJ パクも自身初の開幕メジャーを先発投手として迎えます。

大事なシーズンの前に気合を入れるためなのか、パクはトレードマークだった長髪をバッサリ切り落としてキャンプイン。あまりの見た目の変貌に何人かはパクだと認識することができず、パクは「(SDとの)マテオのトレードで来た選手だ」とジョークを飛ばしていたそうです。

また髪型ももちろんですが、アームアングルを少し高くして投球フォームをいくつか綺麗にしたとピッチング面でも進化を図っています。
同じように髪を切った後サイヤング賞しか獲っていないジェイコブ・デグロムのようなピッチングに期待大です。


リーダーシップに期待がかかるベテランのファイアーズ

若く才能溢れた投手の多い先発ローテで異彩を放っているのが35歳のマイク・ファイアーズです。
過去2年はどちらかというとベテラン偏重のローテーションだったOAKですが、今年はベテランと言える存在がファイアーズだけになり、ファイアーズにはリーダーシップの発揮が期待されます。

「私は間違いなく自分はベテランであり、彼らが尊敬できる男だと思っているが、私たちは一年を通して互いに助け合っているんだ」と関係は良好そうです。
初めてMLBでローテーションに入るルザードやパクを導く存在となれるでしょうか。

こちらは昨シーズンのファイアーズの髭を象ったオリジナルマスク。グッズ化はあるでしょうか?



リリーバーたちの調整は十人十色

OAKのリリーバーたちは各々の方法でコンディションを整えていたようです。


癖を修正したプティートには今年も期待

ブルペンの大黒柱であるプティートは、メルビン監督が「何人かのリリーバーには登板数より多くのイニングを投げてもらう」と示唆した通り、複数イニング起用にも適応するため先発投手のように調整してきたと言います。

この短いシーズンで、とりわけOAKは先発ローテは5人と決めているのでブルペンにかかる負担は例年にも増して多くなるでしょう。
プティートを筆頭にスウィングマン起用されそうなバシットとメンデンやバーチ・スミス、セットアップのトリビーノは特に複数イニングを投げることを求められるシーズンになるはずです。

プティートはまたシャットダウン中に昨年の映像をチェックし、自分が速球を投げる時に癖があると気づいて、それを修正してきたそうです。既にベテランの域に達している選手ですが、改善を怠らないマインドはすばらしいですね。


トリビーノは風変わりなダイエットで復活を狙う

復活を期すセットアッパーのトリビーノはまたしても風変わりな食事療法に手を染めたようです。

自身で「これまでの人生で最高のダイエットだった」と言わしめるダイエットというのはなんと”ステーキと卵しか食べないダイエット”だそうです。

「35歳で高コレステロールのせいで心臓発作で死ぬかもしれない。もしそうなったら完璧な症例になれるだろうね」などと数年後にしっかり回収されそうなジョークを飛ばすトリビーノですが、技術面での調整も怠っていません。

いわゆる捻転差、体の回転で多くのパワーを生み出すトリビーノのフォームですが、彼自身は「ストライクを取りに行こうとすると、フォームが直線的になって(回転が失われて)しまう」ことを問題視して、改善に着手したようです。

2018年以前の感覚を取り戻そうというトリビーノにも追い風が吹いています。
先ほど述べた通り、トリビーノは複数イニングで起用される公算が高く、それが彼の能力を活かす一助になるかもしれないからです。
「良い年になるのは分かっている。シーズンを始めて、俺たちがどこまで行けるのかワクワクしているよ」と語るトリビーノ。彼の投げっぷりがチームの浮沈を大きく左右することでしょう。


崖っぷちから舞い戻ったメンデン

3月の時点でダニエル・メンデンのコンディションは最悪でした。長年痛みを抱えていた肘のクリーニング手術を受けただけでなく、寄生虫の病気を患って体重は激減。マイナーオプションが切れ、自身の選手としての賞味期限が迫る中であまりにも不運なシーズンの出だしだったと言えるでしょう。

しかし不幸中の幸いか、数ヶ月に渡ったシャットダウンとロスター拡大の特別ルールにより、メンデンはギリギリ開幕に間に合うことができました。
ただ、今シーズンのメンデンの役回りは以前のように先発ではなく、ブルペンでのものになりそうです。

「スターターでありたい」と認めるメンデンですが、「『どうすれば今年のチームが優勝するのを助けられるか』といつも考えようとしている。自分の役割が何であるかは関係ない」とロングリリーフや敗戦処理の役目も受け入れると示しています。

肘の手術から復帰後はエマーソン投手コーチとビデオを使ってやりとりし、投球フォームをコンパクトにする改善を行ってきたというメンデン。今のところその変更は吉と出ているようで、シーズン中でもメンデンの活躍には期待できそうです。投手陣に疲れが見えたタイミングで、メンデンをオープナーとくっ付けて起用するなんていうのも面白いかもしれません。



切磋琢磨する若手捕手トリオ

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過去2年、攻守に寂しい数字を記録していたOAKの捕手ですが、今年は一味違いそうです。
今シーズン主に捕手に入りそうなのは全員が26歳以下の若手(ショーン・マーフィーとオースティン・アレン、ジョナ・ハイム)のトリオです。

ジュリクソン・プロファーとのトレードで今季加入したアレンはライバルである2人について「マーフとジョナが大好きだよ。彼らは競争相手だし、すごい良い奴ら」と称賛し、「球界で最も才能ある捕手陣の一つだと信じている」とかなり手応えを持っている様子です。
その捕手陣の一翼を担うハイムは「MLBで1番の捕手トリオかもしれない」と自信を隠さず、また彼らに受けてもらう投手陣のJB ウェンデルケンも「(捕手陣は)ワーカホリック」「支配的」と惜しみない賛辞を送っています。

有望株として高く評価されてきた好守とパンチ力のマーフィーを筆頭に、打撃力とフレーミングに秀でるアレン、両打ちから巧打を放つ守備型のハイムとそれぞれタイプの違うというのもワクワクさせられるポイントの一つで、3人がどう出場機会を分け合うのかは非常に気になるところです。


混迷を極めるセカンドのポジション争い

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崖っぷちのバレトは今年こそ開花する?

サマーキャンプの序盤で最も印象的な活躍をしたのはフランクリン・バレトです。
開幕投手のモンタス、守護神ヘンドリクスからも練習でホームランを打っており、開花の雰囲気を漂わせています。

とはいえバレトが開幕前のスプリングトレーニングで好調なのは恒例のことで、既にこの好調をいつもの"春の珍事"、"ST芸人"の一環と見る向きもありますが、今年はどうやら違うような気がします。

バレトは「これまでのキャリアでは、リズムを掴むまではいつもシーズンをゆっくりスタートさせてきた。今年は違うよ。少ない試合数で毎日安定してプレーする方法を見つけないといけない。リズムを保って、打席で良い感覚でいられるようにたくさん練習してきたんだ」と意識の違いをアピール。確かにバレトのインスタグラムには練習に励む様子がたくさんアップされていましたね(バレトが遊んでないか見守っているファン)。

バレトはこれまでMLBではアプローチに大きな欠陥を抱えていました。
40%近い三振率と2割を切る打率をどうにかするべく、彼は構えを少し下げ動かさないようにして「打撃とスイングの一貫性に焦点を当てた」トレーニングを積んできたようです。
この短いシーズンとはいえ、バレトが通用するか否かは今後のチームの長期計画に大きな影響を与えるでしょう。今シーズンはバレトに注目したいですね。


ピンダーはセカンドで出場機会を得られるのか

そのバレトの強力なライバルと目されるのがチャド・ピンダーです。

今年もユーティリティとして調整してきましたが、ホルヘ・マテオのトレードとスティーブン・ピスコッティの復帰によって、サマーキャンプからはセカンドでの調整もこなしています。

メルビン監督はピンダーがセカンドでより多くの機会を得ることを示しており、今ピンダーはセカンドでの守備練習を積んでいます。

どのポジションも卒なくこなすピンダーですが、実はセカンドは苦手とするポジションで特に併殺完成に不安を抱えています。素早いターンが必要とされるプレーで肩の強さに頼りきりになってしまうことがあると言い、目下練習に励んでいます。

紅白戦ではコンスタントに長打を放つなど打撃も好調で、シーズンが始まってピンダーとバレトのどちらがメインを張るのかは未だに分かりません。開幕前に控えるSFとの2試合は重要な意味を持つかもしれませんね。



「+1 Effect」キャンペーンで人種差別に声を上げるケンプ

右打ちのピンダーorバレトとプラトーンパートナーを組むと目されているのが、新加入のトニー・ケンプです。
ケンプは既に守備力とセカンドというポジションをよく理解しているという点でメルビン監督を感心させていて、対右投手の先発でほとんどの出場機会を得ると予想されています。

また、ケンプが注目を浴びているのはプレー面に止まりません。
今、米国で大きな問題となっている人種差別についてケンプは積極的に発信する選手なのです。

「1人の人と正直に、そして時には難しい対話をすることで違いを生み出せるはずだ」というケンプの願いが込められている"+1 Effect"キャンペーンに賛同すべく、何人かの選手やコーチはケンプが配布する前にTシャツを購入したそうです。


メルビン監督はケンプのこの運動について「私はケンプのやっていることを絶対に支持していると伝えたかった。新しいチームに来て、こうやって最前線に立つことに消極的になることもある。私は彼に、彼がやっていることを誇りに思うこと、そして彼がやっていることを全てサポートしていると伝えたかったんだ」とコメントしています。

OAKにはかつて、国歌斉唱中に人種差別に抗議するために膝をつく”ニーリング”をMLBで唯一行ったブルース・マックスウェルがいました。
当時マックスウェルの肩に手を置いて支持を表明したマーク・キャナは、あの時膝をつけば良かったと思うことがあると明かしていて、そういった面でもケンプの運動は浸透しやすかったのかもしれません。



開幕ロスター&メンバー予想

最後にロスター予想を。アスタリスクはロスターが30→26に縮小される時に落ちるのでは?というメンバーです。

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恐らくですが、捕手と内野手から1人ずつ、ブルペンから2人が落ちると思います。


そして開幕オーダー。相手はLAAの左腕ヒーニーなので右打者が並ぶでしょう。

1. マーカス・セミエン SS
2. マット・チャップマン 3B
3. マーク・キャナ LF
4. マット・オルソン 1B
5. クリス・デービス DH
6. ラモン・ロレアーノ CF
7. スティーブン・ピスコッティ RF
8. ショーン・マーフィー C
9. フランクリン・バレト 2B

大谷翔平やディラン・バンディのような右投手相手には恐らくセカンドにケンプが入り、時折グロスマンやアレンがスタメンに入ることが予想されます。



ソース集

https://www.si.com/mlb/athletics/news/starting-over-back-from-elbow-woes-what-will-athletics-mengdens-role-be
https://www.mlb.com/athletics/news/yusmeiro-petit-conditioned-for-heavy-workload
https://www.mlb.com/athletics/news/austin-allen-athletics-catcher-competition
https://www.mlb.com/athletics/news/franklin-barreto-hot-start-athletics-camp
https://www.thescore.com/news/1977186
https://www.mlb.com/athletics/news/tony-kemp-athletics-campaign-against-racial-injustice






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