見出し画像

独り言「露出設定のこと」

マニュアルしか無かった1980年以前のカメラをお使いの方はごめんなさい。1980年3月に日本初のTTL測光付カメラNIKON F3が発売になりました。今では、トーイカメラでない限り、ほぼ当たり前に搭載されている露出優先モード・シャッター優先モード・プログラムモード。少しカメラを触り始めた方達の間で、いい写真を撮りたいならマニュアル撮影でなければ・・・。まだ、プログラムモード卒業出来ないの?なんて声をちょくちょく聴きます。果たして、プロ(職業カメラマン)は、マニュアルモード撮影でしか、撮影しないのでしょうか?物撮りのスタジオカメラマン達に限っては、多灯ライティングの為、シャッタースピードが追い付かずマニュアルでNDフィルターを駆使して適正露出を作りますが、少なくとも報道・ドキュメント(スナップ)など、多くの写真家、写真作家はそんなことは有りません。今のカメラの殆どが、1/2000以上、いや1/4000以上のシャッタースピードを備えたカメラが殆どです。

私個人的な事をいえば、フル機械式カメラ撮影以外、作品撮りの場合70%位は、AEモード+露出補正だけで充分足りてしまいます。現在のカメラに搭載してある露出計の精度は馬鹿に出来ません。少なくとも。フィルムは勿論、デジタルでも、余程過酷な条件でない限りラチュード内で殆ど収まってしまいます。私はAEモード(露出優先)を多用する理由は、絞りにて背景のボケ具合さえイメージできれば(ハイエンド機はプレビューがありますが)、アングルやシャッタータイミングに集中できるからです。後は、接写や、逆光、反射の強い色黄色や赤、最近のカメラでは進化しましたがカメラの苦手な紫などは、露出補正をどの位かけるかですが、上位機種でしたらオート段階露出機能が着いているはずですので、これも使わない手は無いと思います。

迷ったら、プログラムオートです(笑)

ですが、このプログラムオートは馬鹿に出来ません。なんて言っても。各メーカー所属のプロ中のプロが、寄ってたかって算出した露出の平均だからです。ちょっとかじった程度のハイアマチュアが露出をつくるより、遥かに精度が高いはずです。これにプラスマイナス0.5段で前後2枚づつ撮影しておけば、9割がたはイメージ通りの適正露出での撮影に成功する事は間違いありません。試してみてください。補正をマスター出来たら、測光をスポット・中央重点・平均測光の使い方をマスターしていくと更に過酷な条件下での撮影が可能になります(測光については、又の機会に説明します)。

フィルムで銀塩カメラで撮影しているハイアマチュアの方から、1カット5枚撮ったら、36枚フィルムで、7カットしか撮れないではないか!って意見がでるでしょう。ですが、思い返してください36枚撮りフィルム1本の中で、納得のいく傑作が何カットありますか?それは、たまには10カット以上の時もあるでしょう、ですが不調の時は果たして何カット出るでしょう?45年以上経験している私達でも、お金を頂いて撮影する場合、外す事が許されないので、1カットで5枚は大げさですが、3枚は保険で撮ります。この捨てコマこそが、信頼であり納得のいくカットを多く残していけるのだと思います。

一瞬のシャッターチャンスを生かして多くの傑作を世に送り出してください。

画像1

Sinの一言 傑作の陰には大量の駄作あり(大笑)

では、素敵な写真ライフを



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?