完全メシ:豚辛ラ王・油そばの乱
完全メシそれは裏切りを表す言葉……。(千葉の方言でこんにちはです)
というワケで、先日「完全メシ・豚辛ラ王 油そば」を食べたんですよ。
完全メシってのは日清から出している「インスタント食品なのに栄養バランスがこんなにいい! すごいわスティーブ! これ一食で必用な栄養素がぜぇ~んぶとれちゃうなんて!」って感じの栄養バランスがバチバチにキまってる食事シリーズのことですね。
健康的な食生活をしたいが忙しいという現代人。
野菜やら肉やらを取りたいが野菜とか実際高いという現代人。
料理をつくる暇なんてないという現代人。
そういった忙しい・お金も時間もないという人の味方になるのがこの完全メシ系食品というわけです。
……これ、忙しいせいで食事にお金も時間もあまりかけられないという層が一定数いるという事実では?
飯の楽しみを奪うこんな世の中はポイズンなのでは?
と思ったんですがそれは今考えないコトにしておきましょう。
で、購入したのでせっかくだから備忘録的に食レポでもしておこうかと思ったのでキーボードをとりて心に移りゆく泡沫など打ちたりてみようと思ったワケです。
おやおや?
結構前に発売されている商品の食レポなんて誰が得するんだよ?
不惑を過ぎた人間の感想なんて面白くない?
読み手の需要を考えろ?
書きたいから書いてんだ大海原の心で許せよ!
許せないんなら俺のことJKと思って読めよな!
というわけでJK(饒舌な貴公子の略)が喰った完全メシの感想です。
キめていこうぜ!
完全なるメシの完全なる見た目
まず見た目ですが、すっごいジャンク。
おおよそ健康食品とは思えないくらい見た目は完璧な「インスタント焼きそば」です。
作り方もお湯を注いで湯切りをするタイプなのでインスタント焼きそばの作り方と一緒だしね!
ほら、健康食品的なものって四角いバー状だったり……ゼリー飲料だったり、錠剤風だったりと、こう……。
ディストピアで配給されるタイプの見た目じゃないですか。
そういった見た目とは違うので……。
いや、そもそもお湯をかけて食べる一手間があるので開けて即食べられるタイプのブツとは装いが違うってもんなんですが、とにかく脳が「こんなもの健康にいいわけねぇだろ」って反応します。
いっさい「健康にいいメシをこれから喰うぞ」ってテンションになりません。
だから健康的な食生活をしていて、1日1食はオートミール!
みたいにいかにも肉体にご親切な飯ばっかり食べていて脳が「いかん、この肉体はジャンクな味を知ってるのだ! ジャンクジャンク! もっと身体に悪そうなもの喰いてぇ!」という反応を起こした時にそんな衝動を騙しきることが出来るのではないかと思えます。
作りかたに「フタの上でスープ的なものをあたためておいてね!」(意訳)と書いてあるのも好感度高いですよね。
お湯を入れたフタの上でその後にいれる調味料を温めるということも「ジャンク仕草」であるコトを日清食品が完全に理解しているからこその作り方手引きと言えるでしょう。
さぁ脳は完全にコイツを「栄養バランスが完璧な健康的食品ではない」と判断したぞ!
このままジャンク飯だと思って実食だいっけぇー!
完全なるメシの完全なる味
パクッ! ズゾゾッ!
うん、味が薄い!
いや、健康的な食品としては濃いめの味付けNGなのはわかります。
でもここまで「完全にこいつはジャンク飯だ。塩分ぶち込んで油をぶち込んで健康にいい要素なんて一つもねぇものが口に飛び込んでくるぞ」と認識していた脳がいるので「あれ? 思ったより味薄くね?」って印象になるんですよね。
基本的に塩味はほとんどなく、口の中に広がるのはオイリー感と辛味です。
辛味の系統は唐辛子の成分マシマシ。
だけど塩味や甘みなど他の雑味にインパクトが少ないので結果として「やけに辛味とオイリーさが印象に残る麺」が口の中に広がっていきます。
広がっていく、は形容詞じゃなくて物理的にです。
いや、実際に食いながら麺が膨張してるってワケじゃないんですが……別に乾燥わかめじゃあるまいし喰った後に増えるもんなんて早々ねぇのはわかってるんですけどね。
とにかく喰っても喰ってもなんか減らないんですよ。
カップがでけー割に量は少なめに見えたのに、やけにモッサモッサして口の中の水分を容赦なく奪っていくんです。
キサマは俺の口を砂漠にするつもりか?
この飯、後で当家の妹氏が食べた時に「麺にプロテインを感じる」とのたまっておりましたが、後で考えるとマジで「この麺、小麦粉で出来てる? 実はプロテインだったんじゃない?」と思えてきてしまう所存です。
辛味がイチバン口に残る味になる、というのと麺が口中の水分をバンバン吸収していくという特性からとかく水分が必用となります。
実際にボクも500mlのお茶を開けた後に追い水分をしたので、水分やや多めに準備しておくのがベストかとおもーいまーす。
辛さとしては……ボク自身が普段そこまで辛いものを好んで食べるタイプでもなければ滅茶苦茶に辛いものが得意というワケでもないんですが、よほど辛いものがニガテという人でなければ問題のない程度で辛いものが滅茶苦茶好きな人にはさして辛くないと感じる程度かと。
ただ、こちらの食品は味覚のメインが「辛味」になって他の味は全て薄め……何なら後の記憶でも「辛いコトと油っこいコトの他は覚えてねぇな」ってくらいなので、印象としては「辛さでかっこめ」になります。
からいものニガテな人はご留意を。
と思いましたが、辛いものニガテな人はわざわざ豚辛って書いてあるものにアグレッシブなチャレンジ精神など見せないのでは?
それはそう! はい!
次いきましょうか。
完全メシの完全なる栄養
栄養バランスに自信をもつだけあって、健康やらダイエットの時にやけに期待される数値「タンパク質」「炭水化物(糖質)」「脂質」のバランスは本当に、びっくりするくらい良いです。
特にタンパク質ですね。
これは本当にフツーの食事で取ろうとするのが難しくて、タンパク質をいっぱい取ろうとすると脂質がやけに上がってしまったり、気付いたら鶏ムネ肉とブロッコリーしか食べてないようなローテーションになってしまいがちなんですが、完全メシはそのタンパク質を補えるのがかなり「強い」と思います。
伊達に麺にプロテインを感じさせる味じゃねぇな!
そして驚くべきはその他の栄養素。
通常の食事ではとりにくいビタミン群も補えてしまうバランスになっているので……何だろう!? 俺は何か薬でも盛られたのか!?
と逆に心配になってしまうレベルです。
最も、その程度の不自然なくらいの栄養素が怖くて健康なんてやっていられませんからね!
細かいことは気にしないでこの完璧な栄養素の恩恵を受けようじゃありませんか!
でも不思議なことに、ジャンク感があるせいか猛烈に水分を奪っていく食感のせいか食い終わったあと「あー、野菜とか果物とかみずみずしい食品が食いてぇな!」という欲望がすげぇ沸いてきます。
栄養素として必用がなくても肉体が野菜を求めてしまう……!
人間の身体はまだ栄養素が完璧なら細胞も納得するレベルにはなっていないようです。
完全メシの完全なる蛇足
食事は見た目の情報がかなり大きいとかよく言いますよね。
誰が言ったか知らないのでとりあえず今は俺が言ったことにしておきますが、見た目で脳がイメージする味や彩りが美しいことで食欲がわいたり逆に減退したりするそーで。
実際、ボクの友人が「闇鍋やろうぜ!」と言った時に青の食用色素をぶち込んだ結果、いたって普通の味付けをしたのに色が真っ青で一切美味しいと思えなかった事件がありました。
そう、食事は見た目が大事です。
それと同じくらい「香り」も大事だと思います。
この完全メシ、唐辛子マシマシで辛口の食欲をそそるためかスメルはニンニク系……有り体にいうとクセぇです。
ほんと「におい」でも「匂い」でも「ニオイ」でもなく「臭い」という字を入れるのが適切であると思う程度になかなかパンチの効いたスメル。
油そばというだけありややオイリー要素もあるせいで臭みに若干ふるい油成分みたいなのも入ってしまうから今回はわりと開けた所で食べたので害はなかったのですが比較的に狭いバックヤードやワンフロアの事務所などで食べたらヒンシュクを買うかもしれません。
少なくとも、お外におランチに出かけ休憩時間を満喫しよし、午後からの業務を頑張るぞぉ! と帰ってきたオシャンティーな同僚からは「誰だよ油そば食ったのは!」って怒られても仕方ないかなってくらいはにニオイます。
流石に食欲がなくなるタイプのニオイではないですし、新幹線でジェットシュウマイをやるほどのクレームは来ないでしょうが「結構スメルが強い方の食品だ」というコトを認識しておいた方がみんなが幸せになるような気がします。
あ、食べた後に思いのほか胃もたれ感はなかったのは結構良かったですね。
脳が「カップ焼きそばを食べたのに胃もたれしてない……?」と随分不思議がっていました。
そんなワケで皆さんも楽しく健康的な食事をしていきましょう。
最後に一句したためました。
健康に 良いと言われて 食う飯に
味と楽しさ 期待するなよ
じゃあみんなそこそこに生きろよ!
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