"やさしくて あかるい"「リオラの教会(アルヴァ・アアルト,1978)」[建築アルバム]

画像1 イタリア・ボローニャから南へ電車で1時間ほどの無人駅リオラにある教会。 フィンランドの巨匠アルヴァ・アアルトの晩年に建てられたイタリアでの唯一の作品。
画像2
画像3 扇型が四つ連続している不思議な外観ですが、中へ入るとそれがハイサイドライトの形であることに気付かされます。祭壇へ向かって連続する3つの北向きの窓はアーチ部分に光を反射させることによって均等にかつ安定した優しい光をもたらします。
画像4 このハイサイドライトを成立させるプレキャストコンクリートの非対称のヴォールトの構造体もこの建築の特徴となっています。しかも、このヴォールトは祭壇側ほど小さくなっていることでパースが掛かり、より奥行きを感じられるようになっています。
画像5
画像6
画像7
画像8 途中にある二重のヴォールト部分は、このスリットに大きな引戸が納められるようになっていて、引戸を閉じた時に入口をフルオープンにすることで広場と一体にして日常的なイベントができるようにしていたようです。しかし、最終的に神父さんからの反対で実現はしなかったようで、二重梁と外側の戸袋は残ったままになっていました。実現した姿も見てみたかったですね。
画像9
画像10 このような構造表現自体はアアルトの建築では珍しいですが、細部の至るところにアアルトデザインが見られます。
画像11

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?