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MBAホルダーが薦める絵本2000選(200冊目)

【題名】ぱろ・ぴこ・ぽろの ゆうだち

【作者】いわむら かずお 

【評価】★★★★★(81点)

【感想・寸評】

1,夕立の季節ですね。

 今日も、朝から暑い日だったのですが、夜になると突然、雷とともに強風が吹き荒れ、まとまった雨が降りました。梅雨から徐々に夏に向かっているな、と感じます。

 きっと夕立が来ると、虫や小動物たちも大慌てしているんでしょうね。そんな想像力が広がるかわいい絵本です。子供たちと一緒に想像力をひろげるには、もってこいの絵本です。

いわむらかずお先生の言葉が、裏表紙にかかれていました。

雷が空を暴れ回り、太い雨が地面につきささる、すごい夕立。あたりは夜のように暗くなって、稲光の効果を盛り上げます。大急ぎでせんたくものを取り入れてお母さんりすは窓から外を見つめています。お父さんりすも窓辺にやってきました。「なぁに、あの子たちのことだ。ちゃんと、どこかで雨宿りしているさ」お父さんりすは、お母さんリスの肩にそっと手をのせました。

 先生の言葉かと思ったら、物語の背景、お父さん、お母さんからの視点じゃないですか!この件があると、読んでいる読者は「お父さん、お母さんは心配していないのかな?」というような疑問が和らぎます。この部分も絵本として、絵があったら、子供にも話しやすいのですが、絵ではなく漢字交じりの文章。ということは、これは読み聞かせをしている両親に向けてのメッセージなんですね。子供たちを信じて上げなさい、というメッセージのように感じます。

 私も、子供たちを信じて任せていきたいと考えております。はじめは心配ですが、信じて任せて、褒めて伸ばす。山本五十六大将の言葉を思い出しました。

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」

 親子間で難しいのはやはり、「させてみせ」ですかね。心配になってしまうので。でも、きっとこの本のこりすたちのように、色々あるけど、うまくやるんでしょう。と信じたいし、そのための力をつけたい。自信や人を信じる力ですね。

2,稲光のシーンがすごい

 かわいらしい絵が続きます。とても読みやすい。夕立の雨の線が、ずっと入っていて、すごい雨の強さを表しています。

 途中で稲光のシーンがあり、絵が、白や黄色、黄緑などの色彩をおびるのですが、ほんとうに雷に照らされたような絵で、リアリティーがあります。先生の画力を感じる一枚ですね。

 先生の住所が書いてありまして、

「栃木県芳賀郡益子町益子4099」

栃木あたりは、とても雷が多いイメージで、先生もしょっちゅうみていたのかもしれませんね。

当時は作家さんは、住所を書くのが普通だったのでしょうか?!

グーグルでみたら、おうちがあるので、先生の親戚がすんでいるのかもしれません。

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