チロルと暮らせば ③

保護犬だったチロルをワンコ用のキャリーバッグに乗せて、電車へ帰途についた。
電車へ乗るのも初めてだったのか、チロルはキャリーの中で落ち着きなく、外の世界を熱心に見ていた。
電車の乗客達はチロルを見ると目を細めて、カワイイ、カワイイと見つめてくれた。
我が家にチロルを連れて帰ると、当然ではあるがチロルは居心地が悪いような、なんとも言えない表情で僕ら夫婦のことを見ていた。
つづく

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