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断面が魅力的?!沖縄島野菜うりずん

はいたーい!沖縄料理研究家 宮澤かおるです。とてもマイペースで配信しております。
沖縄島野菜と言えばゴーヤーですが、ゴーヤー以外にもたくさんの島野菜があるのです。嬉しいことに最近では、旬の沖縄島野菜が買えるスーパーが少しずつ増えてきました。品ぞろえが豊富なお店は、やはり道の駅がオススメです。沖縄県恩納村にあるおんなの駅なかゆくい市場、糸満市にあるJAファーマーズマーケットうまんちゅ市場、うるま市にあるうるマルシェ、関東では銀座わしたショップなどで旬の沖縄島野菜が購入できます。

もっと旬の島野菜が市場に出回り、手軽に購入できたら、若い世代方や観光で訪れた県外の方にも親しみある野菜になるかと思います。そんな訳で、こちらのコラムでは沖縄島野菜の魅力をたっぷり配信していきますね。
今回は、沖縄県内のスーパーでも比較的買いやすく、今が旬のうりずんをご紹介します。


■断面がカチャーシー?!

沖縄の豆といえばうりずん。
名前の由来は、沖縄方言で4月の新緑の季節を〝うりずん〟といい、きれいな新緑の色のためうりずんと名づけられたと言われています。
別名は四角豆(しかくまめ)、沖縄方言ではシカクマーミ、ヒダの部分が翼のようにみえることから海外ではwinged been(翼のある豆)と呼ばれています。この翼部分が特徴的ですが、切った断面がとても魅力的なのです♡ 
以下の写真をご覧ください ↓

なんとも愛くるしい姿♡
まるで、カチャーシーをしているように見えますね。(カチャーシーとは、三線などの音楽にあわせて踊る沖縄の伝統的な即興手踊りのことです。) 個人的には、ついつい並べたくなるほど、この切った断面がたまらなく好きなのです♡
可愛さだけでなく、クセになる食感!さっと茹でるとスナップエンドウのようなポリポリシャキシャキ食感で、味は少し苦味がありますが絹さやのような味わいです。沖縄の豆とも言われますが、若い莢部分を食べるので、絹さやと同じ野菜類です。


■うりずんの旬は?!改良品種で夏野菜に?

沖縄県で栽培が始まったのは1960年代。在来品種は秋から冬に収穫されていましたが、沖縄県の夏野菜不足を補うため、1980年代旧農林水産省亜熱帯農業研究センターにより夏に開花結実されるように品種改良されました。そのため、現在の旬は7月~11月です。
高温を好む野菜なので、冷蔵庫では低温障害を起こします。保存方法は、新聞紙などに包んで冷暗所で常温保存。約1週間ほど保ちます。すぐに食べない時は、さっと塩茹でして冷凍保存がおススメです。

■パプアニューギニアでは芋部分が人気!?

原産地は東南アジア、主な生産地はビルマ・パプアニューギニア・インドネシア・東アフリカなど、国内では沖縄県・九州・小笠原諸島などです。
パプアニューギニアでは17世紀より前から栽培され、茎の下にできる「うりずん芋」が人気です。花を摘んで、根部分を大きく育て食べる習慣があります。葉・花・莢・芋(塊根)など全て食用可能ですが、日本では未熟果の若い莢(うりずん)を食用としています。

うりずん芋は、市場に出回っていないため、私も未体験。どんな食感なのか、どんな味なのか。気になりすぎて現在ベランダ栽培中です。まだ芽が出てきたばがりですが、根部分を育てうりずん芋が収穫できたら試食してみます。枯れずに育つのか・・・収穫できるのか・・・ご期待くださいませ~!


■うりずんの効能や主な栄養素

骨や歯を丈夫にする
うりずんには、歯と骨をつくるのに欠かせないカルシウムが100g中80mg、骨のカルシウム沈着(石灰化)にかかわり、骨成形に重要な働きがあるビタミンKが100g中63μg含まれ、骨や歯を丈夫にする働きがあります。

高血圧予防
うりずんのカリウムは100g中270㎎含まれています。カリウムは、体内の水分を調整し、ナトリウム(塩分)を体外に排出して血圧を正常に保つ働きがあります。

目の健康、皮膚や粘膜を健康に保ち感染を防ぐ
うりずんのビタミンA(レチノール活性当量)は、100中63μg含まれます。ビタミンAは、目の網膜で光を感じる物質ロドプシンを作り、目の健康を保ちます。また、消化管などの上皮機能を守り、ウイルスの侵入を防ぐ働きがあります。

病気や老化防止
必要に応じで体内でビタミンAに変わるβ―カロテンは、100中430μg含んでいます。このβ―カロテンは、病気や老化の原因となる活性酸素を除去する働きがあります。

その他、主な栄養素は赤血球の生成を助け貧血予防する葉酸、エネルギー代謝の補酵素となるパントテン酸、腸内環境を整える食物繊維などが含まれています。

*文部科学省「日本食品標準成分表七訂(2020)」参照

琉球王国時代では?
沖縄で栽培されたのが1960年代なので、琉球王国時代の栄養学書 御膳本草には記載がありませんでした。琉球王国時代に食べられていた豆類は小豆、えんどう豆、大豆、そら豆、黒大豆、サヤインゲンなどです。


※御膳本草とは?以下URLからご覧になれますhttps://note.com/1026okinawa/n/n394872f06212


■うりずん料理

人気メニューは、うりずん天ぷらです。食感や香りを味わい、栄養を逃がさない料理法は、さっと茹でる、又はさっと炒めるのがおススメです。


今回ご紹介するレシピは、【うりずん×サバ水煮缶】
サバには糖質の代謝を助けるビタミンB₁、葉酸と働いて赤血球の生成にかかわるビタミンB₁₂などが含まれます。うりずんの葉酸×サバのビタミンB₁₂貧血予防に!ピリ辛でご飯にもお酒にも合う簡単すぎる1品をご紹介します。

■レシピ*箸がとまらない♪うりずんとサバのピリ辛和え

材料(小鉢4人分)
うりずん5本、サバ水煮缶1缶 A(コチュジャン大さじ1/2~、マヨネーズ小さじ1、白ごま少々) 、茹でる用の塩 適量、お好みで糸唐辛子適量
作り方
① 鍋に熱湯を沸かし、塩を加え、うりずんを茹で冷水にとり水気をきる。ヘタ部分は切り捨て、約0.5㎜幅にスライスする。
② サバ缶の水気を軽くきり、ボールに入れ、箸で軽くほぐし①・Aを加えて混ぜ合わせる。
③ 器に盛り、お好みで糸唐辛子をかざって出来上がり。
*コチュジャンはメーカーによって甘みや辛みが異なります。甘い場合は、粉唐辛子や一味をプラスして調整してみてくださいね。個人的には韓国産のコチュジャンで辛めに仕上げるのが好きです。ご飯のおかずや、お酒のおつまみ、作り置きにもおススメですよ。
調理時間約5分
▼1人分の栄養価
エネルギー 191kcal、たんぱく質9.7g、脂質15.3g、炭水化物1.8g、食物繊維0.4g、食塩相当量0.3g
*文部科学省「日本食品標準成分表七訂(2020)」参照

今が旬のうりずん!
まだ未体験な方は、ぜひ食べてみてくださいね。

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