映画『エクストリーム・ジョブ』が最高だという話

・映画『エクストリーム・ジョブ』を見る。チキン×アクション×コメディ!!

・あらすじはこの漫画の通り……ではあるのだが、一応説明をしておく。
 成績不振で解散に追い込まれた麻薬捜査班。彼らに残された唯一のチャンス、それは国際犯罪組織の麻薬取引を押さえることだった。さっそく犯罪組織のアジトに張り込みを始める麻薬捜査班五人だったが、中々証拠を掴めない。だが、一つ分かったことがあった。犯罪組織のメンバーはアジトの前のチキン店に配達を頼む。接触できる機会があるとしたら、そこしかない。麻薬捜査班は早速チキン店を買い取り、営業を始める。たった一つの誤算があったとしたら、チキンが美味過ぎたことだった。偽装営業のはずが、大繁盛してしまうチキン店。それをきっかけに、麻薬捜査班の捜査はあらぬ方向へと転がり始める。

・これ、めちゃくちゃ面白かった。麻薬捜査班の面々は誰もがキャラが立っている。

・出世レースから外れ、うだつが上がらないコ班長。
・常に竹を割ったような性格で麻薬捜査班の紅一点、チャン刑事。
・実家の焼き肉屋のレシピで作ったチキンが爆売れしてしまうポンコツ、マ刑事。
・本職を忘れそうになる仲間達を叱咤し続けるツッコミ担当、ヨンホ刑事。
・情熱にあふれ、あふれた情熱が常に空回りしている新米、ジェフン刑事。

・改めて書きだして見るとバランスがとれている。そして、凄くポンコツなメンバーだと一目で分かる。

・彼らは尽く捜査に失敗し、片手間で始めたチキン屋は大繁盛してしまう。前半の流れはこんな感じだ。彼らがポンコツであること、メンバーそれぞれの性格を視聴者に伝る時間ともいえる。
 ただ、終盤に向かうにつれて、そのポンコツさのスパイスが効いてくる。彼らはポンコツだ。けれど、ただのポンコツではない。『他のことを忘れてしまう位に、目の前のことに全力で取り組んでしまうポンコツ』なのだ。その情熱が彼らを真実へと導いていく。

・チキン屋が繁盛した以上、彼らは刑事を一旦辞めて、チキン屋として道を貫き始める。全国にチェーン展開し、支店の社員教育を熱心に行い……etc.彼らは真剣にチキン屋を発展させるつもりなのに、実は国際犯罪組織を追い詰めることに繋がっていく。何を言っているか分からないかもしれないが、それは見てもらう他ない。真剣にギャグをやる、その面白さがこの映画に詰まっている。

・そして何より、この作品のカタルシスは、麻薬捜査班のアクションシーンだろう。映画のほとんどの時間でチキンを揚げているため、忘れがちになっているが、彼らは麻薬捜査班。ありとあらゆるジャンキー達を抑えてきた猛者なのだ。腕っぷしは強いに決まっている。でも、視聴者としては忘れてしまっているのだ。だから、彼らが犯罪組織を壊滅させる様に驚き、興奮する。

・前半で出世いびりをしてくる後輩が、実はコ班長を尊敬していたり、要所要所でのギャグ等々、語るべき内容は多い。そして何より、チキンを片手に見たくなる映画だった。

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