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おまえの目玉はどこにある



「米粒を残すとね一粒ごとに一つ目ん玉を潰されちゃうだって、ばあちゃんが言ってたよ」


ほんの7つ8つの頃、同級の女の子からそんな話を聞かされた。その子の名前も思い出せず、顔もおぼろげもおぼろげ。(以降一度も会っていないから当然と言えば当然か)
転校をするときにクラスメイト全員からからメッセイジカードを貰ったのだが、その子からは
「むこうの学校へ行っても先生の言うことをちゃんと聞くんだよ、親をいう事もしっかり聞いて、勉強もがんばってね」
と言った旨のお言葉をいただいた。同じ教室に居たものだからてっきり同い年だと独り決めしていたが、実は留年した年長者だったのではないだろうか訝ってしまうほどに、なんだか説教くさく、普通は今までありがとうだとか、また会おうね、元気でねというのが通例というか、7つ8つの子供に通例も何もないかもしれないけれど、そんな言葉を送られる事が大抵だったものだから、彼女のはひときわ目を引く送別の辞であったため、今に至るまでよく覚えている。(僕の中に残る彼女との記憶は、この二つくらいのものだけれど)
米を残すと目をつぶされるのか、、怖い怖い。と当時は聞いていたんだが、後になってどんどん気になるところがでてきた。
一つ
「米一粒」につき「一つの目」が潰されるのだ。人間は目玉を二つしか持ち合わせていない。よって二粒がデッドラインなのである。これなかなか手厳しすぎやしないか。

二つ
誰に目を潰されるのだろうか

三つ

おばあちゃん、孫をきつく脅しすぎではないか。調べてみると日本に伝わる迷信みたいで
一粒ごとにというわけではなく「ご飯を残すと目が潰れる」というものらしい。

これが本当であれば、常に我が目を人質に捉えられた状態で飯を食わなばいかんので、飯どころでないし、目が潰れるかもしれない恐怖で飯が喉を通らず、尚のこと飯を残してしまうかもしれない。


四つ

女の子は小さい頃からしっかりしているなあ






なんにせよご飯を残すのは良くないですね。

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