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albumについて

これを読んでくれてる人は「album」聴いてくれた人たちなんだろうか、それだったらとても嬉しい。(聴いてない人からすると、なんのこっちゃとなる文章だと思いますので。)

先日久しぶりにバンドセットでの音源をリリースしました。サポートメンバーのみんなや、エンジニアさんスタッフさんやレーベル、イラストレーターさん。これまでになく沢山の人に協力してもらってできた作品です。
(とはいえ、まだまだ小規模です。普段街に流れている音楽は僕の耳に届くまでにどれほどの人たちが制作に関わっているんだろう。と考えさせられます。)
ライブ会場、各サブスクリプション、ネット販売、一部店舗でお取り扱いしてもらってます。

CDのライナーノーツや小説のあとがきなんかが好きで、盤を聴きながらてきとうに読んだり、あとがきは本編に入る前に読んだりもします。やっぱり面白い。
自分の曲を聞かれてもないのに書くのは野暮ったく感じますが、目についたら読んでもらえればいいし、気がつかなきゃそのままでいいしなと。
これを開いてくれる人くらいには、ちょっとくらいね。いいかなと。

外に向けられてつくった曲は、聴いた人の解釈でそれが全てだと思うのです。その人それぞれの中に鳴っているものがその曲の真理だと思います。僕が愛を歌っているつもりでも聴く人によっては、恋を歌っているように感じる。
それでもいいのです。この振れ幅が曲を豊かにするのだと思います。(散々言われていることでしょうけど、僕もそう思うので、いちおう言っておきます)

ここに書かれていることは曲を聴くうえで重要でないことばかりです。



1 magic hour


だいぶ前から原型は既にあったのですがライブで披露することもせず、眠り続けていた曲です。スタッフにデモ音源を聴かせてたところ、好評で音源化に到りました。僕1人でやっていたならば、ゆり起こされることはなかったであろう曲です。バンドでつくっていくと、どんどん好きになっていきました。
、レコーディングスタジオでは、コーラスに時間をかけました。コーラスワークスやバンドアレンジが凝っているというよりかは、定番のもので、親しみやすい曲に仕上がったのではないかと思います。

歌詞に「今夜を放りたい君の腕で〜」という箇所があるのですが、デモ段階では「今夜はholy night君の腕の中で〜」と歌っていましたが、なんだか英語箇所が許せなくて、表現を損なわない程度に日本語に変えました。

「夜を放り投げる」僕としては好きな表現です。そんな言い方存在しないだろうけど。


2 日々の栞


昔からある曲ですがmagic hourと違って、弾き語りライブでは度々披露していた曲で、バンドアレンジしました。

冒頭の「本が風でめくれるように思いがめぐる」という詩は、三島由紀夫の小説から拝借しました。「夏子の冒険」だったか「永すぎた春」だったか、はたまた違う小説だったか忘れてしまいましたが、この一節に感動して曲をつくろうと思ったのがきっかけだった気がします。(人様の言葉を曲あたまにもってくるなんて、バカタレですよね)
なるべく自分で紡いだ言葉を歌詞にしたいと思ってはいるんですが、いい詩に出会うと拝借したくなってしまいますね。あまりやりすぎないよう気をつけないと。
それにお返事を書くという気持ちで、二番の歌詞に「地平線に沿ってステップを踏んで花びらをちらす。絵の具だらけのパレットのように無邪気に走り回る」という詩をつけました。僕としては気に入ってるのですが、、どうでしょうか、、。

最後のどんちゃん騒ぎでは声やら、足音やら楽器やらをサポートメンバーのみんなでたくさん重ねました。この曲が1番録音作品という要素が強いかもしれません。

3 うららのら


これも何年も前からある曲。たまにやるバンドセットのライブで演奏しています。
処女作の音源集(廃盤)に収録されている曲ですが、再録しました。
この曲はまだ良くなると思っていました。
BPMを早めて、マンドリンやトランペットを足し、コーラスワークを変え、女性ボーカルを足して、曲の芯は残しつつアレンジしました。思っていた通り、以前の音源よりずっと良くなったと思います。
これは当初の音源からなのですが、ドラムのスナッピーをきって太鼓のような響きにしています。僕が言い出したことだと思うのですが、なぜそうしようと思ったのかは覚えていません。

「あなたはあのバスに乗ってどこかいってしまうけど」

春は陽気でうららかな日が多いですが、僕の中では別れのイメージがある季節です。

4 ミルキーサンシャイン

これも以前からある曲です。

「ミルキーサンシャイン」という言葉に特に意味はありません。僕の歌詞は意味のないものが多いです。かと思えば変なところに思いを込めてたりもします。

「god bless you晴れ渡る〜」という歌詞があるのですが、昔、高校の卒業式が終わった後の最後のホームルームの時間に担任の先生が「god bless you」(健康や幸運を祈るという意らしい)と送り出してくれました。先生が具体的にどんな話をしていたかはほとんど忘れてしまいましたが、その言葉がやけに耳に残り、その教室に出る時に「この言葉を使って曲をつくろう」と思ったのを覚えています。
当時は、自分で楽曲をつくってみんなの前でお披露目するなんてことは一切してなかったです。だけどそう思ったのを覚えています。

「人生は振り返ってみれば喜劇さ」という歌詞

まったく意識はしてなかったのですが、調べてみると喜劇王チャップリンの言葉にとても似ています。
どこかで聞いたのが頭の片隅にあったのか、はたまた偶然か。
調べたのも、「こんな言葉、僕が考えつく筈ない」と思ったのがきっかけです笑
どこかで聞いたんだろうなあ

5 憧れの地へ


即興的にできたカントリー調な曲。コード進行が非常にシンプルで簡単。
コードと歌詞がほぼ同時にできて、勢いで一筆書きのように作った曲です。歌詞は僕としては珍しく、からっとしていて明るいようにも思います。僕が歌うと少ししめりけがでてまいますが、、。みんなで歌うと気持ちの良い曲だなと自分では思ってます。

東に住む友人である「たけとんぼ」というバンドをやっている平松に、携帯で録音した歌とギターを入れた音源を、一方的に送りつけたところ、これまたすぐにバンドサウンドとなって返ってきまして、これがすごく良かったので、今回はそのデモを元に再録音しました。この曲だけスタジオ録音ではなく、僕の歌とギターは友人宅で宅録し、たけとんぼとデータのやり取りで完成させました。(直接会わなくても曲がつくれてまうのです。すごい。)

平松相方のきむらくんにもコーラスで参加してもらいました。12弦ギターとバンジョーに絡む、2人のコーラスがとっても素晴らしく聴きどころです。
たけとんぼ風になっているこの曲が好きな人は「たけとんぼ」を聴くといいかもしれません。


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