音が重い

お三味線を弾く。
音が小さい。
原因として考えられること。
撥をおろした時にしかるべき場所にジャストミートしていない。
左指の押さえが弱い。
軽やかに♪なんて調子に乗って、軽やかに撥をおろしちゃう。
ジャストミートも出来ていない分際でこれは分不相応だ。

「もう少し強く弾いてごらん」
見かねた師匠からのアドバイス。
思いっきり力を込めて弾く。
たしかに小さかった音は大きくなった。

でも音が重い。
おもーーーい。
ずっしりとしっかりした音ではない重さ。
どよーんとした、背中に子泣き爺を背負っているかのような重さ。
目指している音とは違うんだよな。

次に左手の指というか爪先の力を強化してみた。
おっ。少し音がクリアになってきたぞ。
これは昨日今日で出来るものではない。
日々鍛錬だ。

爪先がガタガタしている。
糸道が出来ているが、予定外の所にも。
もーーー、また的外れ。
爪先に瞬間接着剤を塗る。
以前の私はネイルサロンに足繁く通っていた。
爪の長さは深爪ギリギリに短くしていたけれど、アートしまくっていた爪。
よくアレでお三味線弾いていたな。
今でも仲良くしてくれている、ネイルサロンのオーナーさん。
爪先に瞬間接着剤を塗っていると知ったらどんな顔をするだろうか・・・。

そんな日々音と爪と格闘している話。


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