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ポケカ老人がMTGやってきたよー

ちょっと前になるが、ポケカの友達とマジックザギャザリングのドラフトをやってきた。

前々からイラクサくん等に誘われていてやりたいと思ってたが、タイミングが合わず見送っていたのが3回くらいあり、今回ようやく参加できた。

基本的に人から勧められたものはやってみるようにしているのだが、もう20年以上の付き合いになるイラクサくんは僕が興味のなさそうなことはあんまり勧めてこないので、勧めてきたということはやってみたら楽しいんだろうという感覚はあった。
18年前くらいにデュエマ始めたのも彼の影響だし。

やってみたかった理由は3つあって、
まず、カードゲーム初心者の気持ちを思い出したかったから、というのがある。
ポケカ初心者が楽しめることは何かとたまに思っているのだが、実際はその気持ちなんて到底思い出せなくなってしまった老人なので、別のゲームの体験から、初心者がうれしいこと、困ることを探しに行った。

ふたつめはMTGがポケカのお父さんだからということ。お母さんかも。
とにかく、ポケカの生みの親だった石原恒和がMTGにハマっており、それがなかったらおそらく今のポケカはないというのが歴史上の事実だ。
MTGとポケカの共通点を探っていくことで、ポケモンカードがどうしてこういうデザインになったのかを考えたかった。

みっつめは、MTGの文献が読めるようになりたかったから。
ポケカは一億総DN時代から一億総note時代になり、様々な人が表現するきっかけが増えた。
この風を止めないように、ポケカにおける文章表現の可能性を探っていきたいと思ったときに、
‟TCGにおける読ませる文章表現”で何週も先をいっているMTGの文章をヒントにできるのではないかと考えていた。

…えー、なんかあらゆる行動がポケカに通じててやばいなこの人。自分で書いてて意識高すぎて引いてしまう。
昼に食べたサラダチキンも実はポケカのため、とか言い出しかねない。


まあさておき、MTGをやってポケカと比較してみて思ったのは、ポケカは結局「対戦ができるキャラクターグッズ」だということだった。


MTGはエキスパンションごとにパック単体でバランス調整がされており、
みんなでパックを3パック(45枚)ずつ買えばドラフト戦ができるようになっている。

もちろんドラフト戦なのでツイてる人が勝ったりするのだが、とにかく「それだけで遊べるように調整されている」という感じがした。バランスがどうとかはわかんないけど。

一方ポケカはそういったインスタントな遊び方はまだパック単位でできるようにはなっていない。
リミックスバウトのシールド戦は結構頑張ったと思う。

おそらくだがこれはポケカのルールと、キャラクターグッズとしての側面がハードルになっていると思う。
後者を簡単に言うとポケカは「ザシアンV」というカードをあえてちょうどいいバランスよりちょっと強くする、みたいなことをしないといけないのだ。

レックウザ、ウルトラネクロズマ、ピカチュウ、リザードン、ミュウツー、アルセウス、そしてザシアン。

そういう人気のあるポケモンが強いのはどう考えても意図的だし、それは商業主義的という見方ももちろんできる。
僕は人気のあるかっこいいポケモンが勝つのは、いいことだと思うし、その中で頑張ってバランス調整をしてると思う。


まあ、そんな感じでMTG楽しかったなぁと思って家に帰ったのだが、
家に帰ってから、その日自分が使ったカードの名前を一切思い出せなかった。

名前が長いので「ライオン」とか「おじさん」とか「イノシシ」とか「ヘビ」とか言いながらプレイしていたせいではあるのだが、
要はカードのテキスト以外の部分を意識してプレイしていないのだ。

いや、MTG遊んでる人にはもちろん「そんなことはない。XXというカードは背景ストーリーがあって人気があって…イラストはこうで…」とかいろいろあるというのはわかる。
怒ってる気持ちも伝わってきてる。

しかし、「リザードン」という5文字に含まれた情報量に比べたら全然少ないだろうと思うのだ。

「情報量」とはわかりやすく言い換えると「思い出の量」だ。
「リザードン」という5文字に人それぞれ思い出があり、体験があり、エピソードがあって、それは「エースバーン」の6文字より多分多い。
そしてポケカ自体がその情報量をさらに増やしているコンテンツでもある。

そこにポケモンカードの魅力があると思う。
もっといえば「ポケモン」というIPの強みだ。

となると、やっぱり「ザシアン」は強くなくてはいけない。「ザシアン」は20年後の「リザードン」なのである。
「トサキント」ではだめなのだ。ごめんねトサキント。

まとめると、ポケカはそういった、もうすぐ24年分になる情報量の塊だし、

それを買ったり、眺めたり、組み合わせたりできるだけで価値があるのに、
その上競技までできるのだ。すごい。

こんなカードは他にないとあらためて思ったし、やっぱポケモンが印刷されてるカードだから僕はポケカに関わっているんだなと思った。


で、何が言いたかったかというと、MTGのドラフトたまにやるので、興味ある人遊びましょう。

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