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西武池袋本店でストライキ - 百貨店業界の転換期

百貨店の西武池袋本店が31日、ストライキで全館休業になるようですね。

今の時代、ストライキってあんまり聞かないですが、西武グループにいったい何があったのでしょうか?


労働組合がストライキを実施

セブン&アイ・ホールディングスは、9月1日付で傘下の百貨店「そごう・西武」を米投資ファンドに売却する方針を固めました。

そごう・西武の労働組合はこれに反発し、ストライキに踏み切ったのです。

20日午後1時過ぎ、西武池袋本店の1階入り口には、

「ストライキ実施の影響により、誠に勝手ながら全館臨時閉館とさせていただきます」

という31日の全館休業を知らせる案内が本店従業員によって貼り出されました。

労働組合の中央執行委員長は取材に対し、

「取引先やお客様にご迷惑をおかけすることになるが、これ以上打つ手がなかった」

と話しています。

利用客からは

「本当にストをやるとは思わなかった。西武は池袋の顔で、住民も心配している。百貨店の価値が下がらないよう進めてほしい」

という声が上がっています。

ヨドバシカメラ出店計画

そごう・西武は、4期連続の最終赤字に陥り、約3000億円にも上る有利子負債が足かせとなって、成長投資ができない悪循環に陥っていました。

売却先の「フォートレス・インベストメント・グループ」は、業績回復の戦略の一つとしてヨドバシカメラの出店を計画。

しかし関係者からの同意が得られず、当初「2月1日」としていた売却時期を2度延期しています。

池袋本店にはルイ・ヴィトン、エルメス、グッチといった多くの高級ブランドが入っています。

ヨドバシカメラが池袋本店の主要フロアに出店する場合、既存のテナントは撤退や移動を余儀なくされることになります。

家電量販店の出店に難色を示す主要ブランドもあります。

「池袋本店がヨドバシカメラのテナントに成り下がる。旗艦店・池袋の品格が保てなければ、系列店もダメになる。もはや百貨店とは言えない」

との声も上がっているようです。

ストライキの影響は

専門家は、

「現時点でストが株式の譲渡に大きな影響を与えるとは考えにくい。セブン&アイは最後まで誠意を尽くして労組側に説明する一方、進めるべき手続きは断固として行うべきだ」

と見解を示し、ある百貨店大手の上層部は

「百貨店が築いてきた消費文化が支持されるのか、分水嶺になるのではないか」

と語っています。

厚生労働省によると、半日を超えるストは、1974年の5,197件がピーク。

雇用が不安定化した90年代以降は、強硬手段を選ぶことが敬遠され、2022年は33件と大幅に減っています。

西武池袋本店の売上は年間1700億円以上。

顧客や取引先に与える影響が大きいだけに、苦渋の決断だったといえるでしょう。


やっぱり時代には逆らえないんですよね。

ネットでなんでも買える時代になったし、百貨店は高級志向というイメージがあるから、若い人は寄りつかないよね。

ヨドバシカメラが入ると品格が下がる、とか言われてるみたいだけど、集客のためにはそうもいってられないだろうし。

「百貨店」というもののあり方の変革期にきてるということなんだろうね。

今回の一日だけのストライキにどれだけの影響力があるかわからないですが、今後どうなっていくか気になるところです。

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