「人生100年時代の歩き方トーク」スタート!

 音声配信プラットフォームで「人生100年時代の歩き方トーク」を始めた。

 まずは、「年をとったから、もう終わり」などとは言わず、人生を目いっぱい楽しもうというという人たちにお話を伺うパターンを配信した。初回のゲストは環境音楽家/サウンドデザイナーの小久保隆さん。Zoomで話をして、7回に分けて編集した。

 音声配信では、Voicyは10分を標準的な収録時間にしているが、stand.fmは60分までOK。「スマホで手軽に収録、配信できる」という点を重視すれば、確かに10分程度というのはコンテンツを作りやすい長さだ。しかし、10分というのは、その人の人柄を知るのにはいいが、まとまった話を聞くにはやや短すぎると感じる。

 新聞取材をしてきて、取材先の方に申し訳ないと感じていることがある。だいたい1時間はお話をする。その時間は記者にとっては珠玉の時間だ。ただ、では、そこで伺ったお話を「」のコメントとして使う場合、どれくらいの長さになるかというと、新聞のほぼ1面を使う特集記事でも、数行に過ぎない。

 「インタビュー」と銘打ってそこそこ大きな記事になるとしても、感覚的に言うと、実際の発言の10分の1くらいしか書けない。

 特集記事などでは、「真実」に近づくために多くの人に取材する。コメントにならない「背景説明」などもしてもらうので、実は氷山のように表に出ている部分の下に、大きな取材で得た情報の塊が存在するのだ。

 もし、取材先の許しが出るのであれば、記事の「」にリンクを付けて、取材のすべてを音声で提供できれば、読者も、多くの知見が得られるのにーーと思う。記事に出ない、海面の下の情報の塊は記者の「勉強」「特権」かもしれないが、その「特権」の部分も提供したい。

 音声配信のニーズは様々。短ければいいというものではなく、たくさん聞いていみたいという話は実は多いと思う。

 どんなテーマで取材しても、新しい知見を得ることが多い。そんな記者体験を読者と共有したい。


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