マガジンのカバー画像

◎私の詩すべて◎

69
切なくて甘ったるいお伽話 いとしさとさみしさの標本
運営しているクリエイター

2021年4月の記事一覧

ぼくたちのゆめ

いつか月の裏側みたいに 静かなところで 大好きなロボットと暮らせたら たくさん探検して たくさん眠るの たくさんお話をして いっぱい抱きしめるんだ もう大丈夫だよ こわいことは無いんだよって やさしく頬をくっつけて 時間も忘れて不思議なお話 いつまでも

君は綿の中

いつか遊んだ大好きなみんなを 縫いぐるみに詰めて 森へ連れていくの 死んでしまった人やウサギや猫 消えてしまった友達 遠くへ行ってしまった人たち いつか私を忘れる人も 夢の中から切り取って 綿の中にしまっていくの 消えないで 一人にしないで 何があっても捨てないで こわいこわい気持ちが 入る隙間の無いくらい 耳の先から爪先まで 大好きな気持ちでいっぱいに いつか遊んだ大好きな君を 縫いぐるみに詰めて 森へ連れていくの 毎日抱きしめて 手を繋いで眠ろうね

何があっても消さない

どこにでも行ける 何にでもなれる 愛しさにめぐりあうためなら 何度だって生まれ変われる 永久に喜びの日を繰り返す 痛くても苦しくても 手を離したりしない たとえ影も形も無くても 僕は君を抱きしめる