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木守り

もともと、人に好かれるために大きくなったわけじゃないが、

自分1個だけは枝に残され、人の手に渡らない。

そして他の何者かの糧になることになった自分は「木守り」。


落ちて朽ちようが、

他の何者かに食べられようが、

次世代の糧になれるなら、

それが本望、

それが本分。

だから居場所は

店先でも、枝でも、そして地面でも構わない。

ひたすら甘く、紅く、堂々と、

最後まで「りんご」を全うするために育ったのだ。


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