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わたしの上野日記

2023年の展覧会初め(○○納めとか**初めとかいちいち付けるのどうかと思うけどここはあえて付けてみる)は大好きな上野の国立西洋美術館で行われている『ピカソとその時代』にて。

12:30〜という絶妙な時間の枠を予約して電車に揺られること1時間弱。
移動時間はブックオフのウルトラセールでゲットした辻村深月の凍りのくじらを読もうとしたのにほとんど眠ってしまうという勿体無い過ごし方をした自分にがっかりしたけれど、連日の早朝出勤を乗り越えた今の私に必要なのは読書よりも睡眠か、、、と思いちょっと気持ちを立て直していつも通りの改札をくぐり抜ける。

東京都台東区上野公園7-7。
改札を出てすぐ誰もが「なぜなの、、、」と思うであろう人混みを抜けると5分も経たないうちに私の大好きな美術館が見えてくる。
入り口前のロダンの彫刻たちを横目に早速中へと入っていこう。

『ピカソとその時代』
ドイツ生まれの美術商、ハインツ・ベルクグリューンが最も敬愛した同時代の4人の芸術家たち、パブロ・ピカソ、パウル・クレー、アンリ・マティス、アルベルト・ジャコメッティの作品に重点が置かれたコレクションを紹介する展覧会だ。
わたしは元々印象派の絵画が好きでそれに関連する展覧会にはよく足を運んでいたのだけど
"ピカソ"というとやはりキュビズムが連想され、他の展示も幾何学的な絵画が多いのかなあなどと想像する。
もちろんそういった作品や、自由で大胆な色合いの作品が多く(マティスのそれは、野獣派:フォーヴィスムというらしい)今まで自分が好んで見てきたものと全く違うそれらに目を奪われて気づけば滞在時間が1時間を超えていた。

混み合っていたので早めに美術館を後にして
これまた大好きな上野公園の中で無心で空を見上げる。
正直上野の美術館に行こうと思う理由の2割、、、いや3割はこの時間のためと言っても過言では無い。
わたしは信じられない程の出不精なので行きたい展覧会があっても腰が重すぎて中々動き出せないのだけど、都会の人混みに揉まれて(上野も十分都会ですが)疲れ切っている時はそりゃあ自然に癒されたくもなる。
もちろん国立西洋美術館が好きというのが大前提ではあるのだけど、そんな時に上野の美術館に行けば展覧会に行ける+自然に癒されるで一石二鳥なのでは?!という安易な考えで度々足を運んでいるのだ。

そんなこんなで自然に癒されつつ、そういえば初詣に行っていなかったな、、、と思い今度は上野東照宮を目指す。
シーズン的にやはり人は多めだったし、見渡す限り1人で来ている人は他にいなかったけどお一人様が好きだし何も気にしないタイプなので一人で参拝の列に並び一人でおみくじを引く。
おみくじの結果は全然良くなかったのでもう忘れてしまったけれどなるべく高いところに結ぼうと1番上のスペースを確保したはいいものの、寒すぎて手が悴んで全然上手く結べなかった。そんな時に「結べないんだけど〜!!」とキャッキャする相手がいないことだけがお一人様の難点だ。

上野東照宮を後にする頃には14時を回っており、さすがにお腹が空いたので上野といえば純喫茶。という私の中の概念から、
かの有名な純喫茶、『ギャラン』を目指す。

美術館や動物園とは逆方向の、アメ横方面のあのガチャガチャした雰囲気はやはり得意ではないのだけど、そんな気持ちを"あの喫茶店で空腹を満たしたい!"という欲望で蓋をして早足で店に向かう。

ギャランに到着すると中は大変混み合っていたが運良くすぐに席をあけて案内してくれるとのことで温かい店内にて順番を待つ。5分10分待ったところで席に案内され窓際に近い席に座る。
外の寒さに凍えていたので(自販機で温かい飲み物を2本も買ってしまうほど)コートも脱がずに紅茶のケーキを注文した。
本当はオムライスとか食べたかったんだけどな。時間も時間だったし、悩み抜いた結果のケーキ。甘くてうまくて可愛くて、移動時間に読もうと思って持ってきた凍りのくじらもやっと読み進めることができた。

私の知っている"純喫茶"の雰囲気とは正反対の賑やかな雰囲気で人混みに疲れ切った今の私にとってあまり落ち着かない空間だったのが正直なところだけど、機会があればまた行きたいなと思う。心が元気な時か、もしくは友達が一緒の時にでも。(😌)

ギャランを出て帰路に着く。
これにてわたしの上野一人歩きは終了である。
山も谷もない穏やかな時間が1番心地良い。

1月の目標
☑︎国立西洋美術館に行く
を達成して、胸いっぱいHPも回復してまた日常に戻ろうと思う。

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