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東京国立博物館「聖林寺十一面観音」

雨のせいか人の入りがとても疎らだった今日。
近くにいくらでも寄ることができるのに、
畏れ多くてじりじりとしか近づくことができませんでした。
暗がりのライトアップのなか、すくっと世界や我々民を見据える姿に、宇宙的なもの、圧倒的な高さと存在感、何か霊的なものを感じて、身体がぴたりと動かなくなるほどで、、

私だけでなく、その場にいた人達が恐らくみんなそんな様子で、この観音様を息を殺して仰ぎ見上げているようでした。

ああ、こうやって何百年も前から、何百何万人といった人達の瞳から放たれる視線を、きっと一身に受けてきたのだろうなぁ。。

コロナをきっかけにして、自分の価値観や美意識を問いただされる機会が強烈にあったこの1年半。

人の営みや拠り所って、「科学」や「経済」という世界観だけでは崩壊してしまうということがわかり、

「宗教や哲学、思想、それに伴う美術や芸術」にものすごく興味と、それだけでなく説得力を持って必要性を感じる、今日この頃を生きてました。

そんななかで出会ったこの十一面観音に、心身惹かれたひと時で、、自分の軸や想いが、より新鮮に浮き上がった思いがしました。

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