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最高のブルペンデー

この記事は主に9/8のベルーナドーム(西武vsオリックス)の観戦記録です。写真は全て筆者が撮影したものになります。

 皆様ごきげんよう。千利です。約2ヶ月ぶりと書いても別に特別感は無いですが、おそらく今年最後となる遠征に行ってきました。きっかけはオリックスのビジターゲームを見に行きたいと思ったことでしたが、どうせなら阪神のビジターゲームもまた見たいと思いこんな日程になりました。
 小学生以来、約10年振りに新幹線を使って東京へ。新幹線ホテルパックで泊まったホテルがめちゃくちゃ綺麗で広くてびっくりしました。

 ベルーナドーム(西武ドーム)とは皆様もご存知の通り埼玉西武ライオンズの本拠地であるドームのような何かですが、この球場には良い意味で他の球場にはほとんど見られない特徴があります。

内野B指定席2段目より。
スマホ撮影でこれ。すごい。

 そう、ブルペンを客席から見られることです。一軍の試合を主に行っている球場で、他にブルペンが見えるのは明治神宮球場、ほっともっとフィールド神戸、現在建設中のエスコンフィールドぐらいしかありません。中継ぎオタクは先発オタクとはまた別種の業を抱えた生き物で、そもそも見たい投手を狙って見ることがほぼ不可能なのです(そういう理由もあってビジターゲームの試合前練習を見たいという思いが……)。
 しかしこのような球場であれば基本的にベンチ入りしている全ての中継ぎが見れますし、試合で実際に投げることがなくても登板準備をしている投手が見れたりもします。最高ですね。全球場ブルペンを外に出して欲しい。 
 ちなみに先発投手も試合前に投球練習をこのブルペンですることが多いので、先発も近くで見られて一石二鳥です。このあたりの席はとにかく近いし安いです。

ほっともっとフィールド神戸のブルペン(5/18撮影)
一番好きな球場です

 試合の内容に入る前に、ベルーナドームそのものについての感想をひとつ。この日は曇りで雨は降っていませんでしたが、評判通りとても蒸し暑かったです。真夏の時期やデーゲームだと蒸し暑いでは済まないということは想像に難くありません。おかげさまでビールが美味しい。ハンディファンの持参を勧められたので買っていきましたが、実際あった方が良いと思いました。

試合前練習も見れました。


 それでは試合内容について。
 オリックスは混戦パ・リーグの中で現在も優勝争いをしており、9/8の試合前時点では3位につけていました。対する西武はこの時点で2位。1位のソフトバンクともほとんどゲーム差がなく、1試合の結果が重くのしかかる展開となっています。その中で、この試合はオリックスと西武の2022年ラストゲームとなりました。Aクラス同士の直接対決という意味で大変重要な局面です。オリックスは西武に10勝14敗と既に負け越しが確定しており、最低でもこの試合は勝ちたいところでした。

 先発はドラフト1位ルーキーの椋木蓮投手でした。7/7の西武戦で初先発初勝利を収めると、続く7/20の日本ハム戦ではノーヒットノーラン未遂(8.2回1安打無失点)の好投を見せるなど、今後に大きな期待を持たせてくれている投手です。
 しかし今回の登板では初回を無失点に抑えたものの、2回にランナーを1人出したところで降板することとなってしまいました(後に肘の違和感であったことが分かりました。元々故障の多い選手ではあるようなのでとても心配です)。

 まさかのアクシデントでこの試合は早々にブルペンデーとなったわけです。好ましいことでは無いでしょうが、今後の試合展開を楽しみに思う自分がいました。

 2番手として登板したのは今期途中で支配下登録された2年目の宇田川優希投手です。一軍でも主にビハインドや大差リードで登板し好投を続けていましたが、自分の記憶にある限り試合序盤のこういった場面での登板は初めてだったのではないかと思います。ブルペンでの様子を見る限り投球練習で投げた球数はごく僅かで、緊急登板ゆえに肩が出来ているのか心配だったのですが……。

2回途中~4回に登板した宇田川優希投手

 しかしこちらの心配もなんのその、1死1塁の場面から中村剛也、オグレディを抑えて見事に火消し完了。そして3回のマウンドにも上がりこの回も三者凡退。予想外の好リリーフに盛大な拍手が起こりました。

 ところで相手先発の平井克典投手は初回から荒れ気味ではありましたが、オリックス打線は3回まで得点を奪うことが出来ていませんでした。ですが宇田川投手の好投に応えたのか4回の先頭打者、中川圭太がソロホームランを放ち先制に成功します。この後の打者は打ち取られ追加点はありませんでしたが貴重な援護点が入りました。

 援護をもらった宇田川投手は4回のマウンドにも上がり、この回を3者連続三振で終わらせました。2.2回5奪三振のパーフェクトピッチングという最高の結果でした。

 どうやら肩を作るのは早いようです。ややコントロールが不安定なところも見られますが、9月18日の時点で9試合連続無失点中と結果を出し続けています。今後も中継ぎの一角として優勝争いに貢献してくれることでしょう。
 そもそも育成出身の剛速球リリーバー、ロマンしかなくて好き。

 その後5回、6回は平井投手の落ち着きを取り戻してきたピッチングでオリックスは無得点に抑えられ、オリックスもK-鈴木、吉田凌、小木田敦也の3投手の継投で無失点に抑えました。たった1点リードの厳しい場面で、勝ちパターンでは無い投手がしっかりと0で抑えたことが素晴らしい。特に小木田投手は8月末に再昇格してから本当に良く投げていると思います。

ブルペンの吉田凌投手

 そろそろ追加点が欲しい7回表、頓宮が1死から出塁し、代走の小田が盗塁して悪送球も絡んで3塁へ進塁し、先発から変わった公文克彦投手から宗がタイムリーヒットを打ちようやく2点目が入りました。いい攻撃でした。
 ここからは勝ちパターンの継投に入っていきます。7回は阿部翔太投手がマウンドに上がりました。今期防御率0点台(9/18時点)で投げ続けている安定感抜群のリリーバーです。この日も1死球のみの四者凡退で抑えてくれました。ガッツしか勝たん。

7回に登板した阿部翔太投手

 8回にはこの日再昇格したばかりの増田達至投手から伏見のソロHR、そして中川のこの日2本目となるソロHRで2点追加でスコアは4-0に。まさかの花火大会に現地大興奮でした。

この男、あまりにも無敵。

 現地ではきちんと見ることが出来なかったのですが、こういうことがあったそうです。大事な日に良い活躍をしてくれました。

 4点差となり一応勝ちパターンの出番ではなくなりましたが、8回は予定通り勝ちパの1人、ワゲスパック投手が登板となりました。中継ぎ転向してからはある程度安定感のあるピッチングを見せてくれている投手ですが、度々劇場を引き起こすので見ている側からすればいつもヒヤヒヤものです。この日も1死満塁のピンチを招きつつも無失点。4点差で満塁はグランドスラムが過ぎるからやめてください(震)。
 9回には宗とT-岡田の連打でさらに追加点が入りました。今年は長らく不振が続いていたTさんが嬉しそうにしていたのが印象に残っています。残りシーズンほんとうに頼みます。

タイムリーを放ちガッツポーズのT-岡田

 9回は5点差ですが守護神・平野佳寿投手が登板しました。この頃、原因は不明ですがベンチ外となる試合が多く、登板は8/30以来とかなり間隔が空いていたこともあり調整登板の意味が大きかったと思われます。いつも四者凡退でオリファンを楽しませてくれる平野ですが、この日は中村剛也に粘られ出塁を許すと連打でまた1死満塁の大ピンチを作ってしまいます。表に追加点が入っていたこともありそこまでヒヤリとすることはありませんでしたが、これがセーブシチュエーションだと思うと胃が……しかし後続はしっかりと抑えて無失点で終わりました。勝ちパが2人揃って劇場すな(笑)。

 結果、この試合は8人の投手によるリレーで完封勝ちとなりました。先発の緊急降板により図らずもブルペンデーとなったものの、投手全員が素晴らしいピッチングで西武打線を抑え込み野手もそれに応える攻撃をした試合でした。自分が中継ぎ投手を好きでいる理由を再認識したような気がします。ナイスゲーム!

最終戦恒例、スタンドに挨拶する選手たち
プロ初勝利をあげ、ヒーローインタビューを受ける宇田川投手
8、9回に渡って肩を作り続けていた山﨑福也投手と村西良太投手。
本当にお疲れ様でした。

 ベルーナドームでは試合後特に申し込みをしなくてもグラウンドウォークに参加することが出来るそうなので、歩いてきました。人工芝ってフカフカですね(小学生並みの感想)。楽しかったです。


 遠征1日目にしてあまりにも満足度が高く、濃い試合を見せてもらいました。ここまで読んで下さったなら分かると思いますがとんでもない文量になっています。ということで2日目、横浜スタジアムについては簡単に。というか試合内容について語ることは特にありません。

ハマスタオリジナルのビール、ベイスターズホワイト。とてもうまい。
試合前練習より。
翌日先発のルーキー、森木大智投手の姿もありました。
この日、通算1000奪三振を記録した藤浪晋太郎投手。
少なくとも4回までは良いピッチングをしていましたが……。
6回に登板した島本浩也投手。
リリーフカーって本当に良いですよね。
8回に登板した小林慶祐投手。
投げているところを現地で見たのは1年ぶりでした。
完敗。ハマスタの演出は良かったです。

 試合内容と結果はともかく、初めて行った横浜スタジアムは十分に楽しめました。マスコット可愛いし。
 やっぱり自分は屋外球場が好きです。ドームは快適なのでこの時期は特に有難いんですが、それでも屋外球場の雰囲気に勝るものは無いと思ってます。

 今季最後の遠征は1勝1敗で終わりました。2日間に渡って一緒に試合を見てくださったフォロワー、お会いしてくださったフォロワーの方々に改めて感謝したいです。ありがとうございました。また来年もきっと遠征します。

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