元毎日放送実況アナのスポーツコラム‼️vol.1(天声仙語と題し、番組で発表していた物を文章化)

女房役

元々は平安時代から江戸時代頃までの 
貴族社会において、
主に朝廷の人々に仕えた奥向きの女性を指す。

その仕える宮廷や邸宅で彼女達に
与えられた部屋の名称を言い、
専ら主人の身辺に関わる雑務を果たす
身分の高い使用人を表現する言葉。

現代それが転じて仕事上に於ける不可欠の存在を
伴侶的な意味合いで表し、
比喩的に用いられる。

そんな女房役

プロ野球の世界で、
1番その存在を大きく広めたのが
野村克也さん‼️
戦後初で、
世界のプロ野球史上
最初のキャッチャー三冠王❗
ノムさんと親しまれ、
監督としてもご存知
ID野球で輝かしい良績を残しました。

そんなID野球の礎は、南海ホークス鶴岡親分。
当時他球団に先駆けてデータ収集を行い、
そのデータ活用の為の体制を整備した❕
この時データ収集を担当した
尾張ひさつぐさんは、
日本プロ野球のスコアラー第1号と言われている。

だから投げる・打つの
単純な能力を競う野球から、
チームとして勝つにはやるべき事が
有るだろう❗
と言う考える野球を取り入れた。
その考える部分で、
決して俊足では無かったものの
現役時代7回もホームスチール成功を
ノムさんは収めている。

それから投手の癖を掴み、
球種・コースを見抜く術を身に付けたのも
大記録に繋がっている。
そしてピッチャーをリードする立場として、
スコアラーとデータをリンクして
効率良く打者を抑える
「配球」と言うワードを作り出した❗
当時投手中心、
捕手は取り敢えず投球を
キャッチしてくれたら良い!
といった見方を変える
画期的な言葉が誕生。

この配球にプラスして
バッターの集中力を奪う
囁き戦術も有名❗
東映・日本ハムで活躍した
白仁天さんは、
集中力をキープする為
耳栓をして打席に入ったというのも
野村さんにまつわるエピソードの1つ。

そのノムさんが唱えた
良いキャッチャー=女房役
としての三大要素がある。

1つ 目配り
2つ 気配り
3つ 思いやり

目配りとは
いわゆる観察眼‼️
野球は数字に支配されるケース多い、
つまりはデータが生きるシーン多々有るも
時にその裏返しも・・
例え10打数1安打でも
価値の高い1本は数字では
計り知れない影響力を持つ。
そうした肝心な場面では、
安易に考えず
データを超える雰囲気を
察知することが重要で
その能力の必要性を説く。

次に気配り
兎に角データ・配球は
投手が表現してくれるかどうか?
その主役を生かすために、
ピッチャーを立てる様な
振る舞い・言葉を使い
ゲームをコントロールしていく中の
大事な要素。
キャッチャーとして
不可欠なパーツとなる。

そして思いやり
これは自分に何の見返りも期待しないで、
相手のために尽くそうと思う純粋な気持ち。

サイン出している以上悪い結果は、
捕手のせいと言う犠牲心。
これにより絆が生まれ、
信頼構築出来る絶対的なアイテム。
正に夫婦の絆のような、
関係性を示す言葉になる。

勿論これに人間味が加わり、
数々の名場面を演出してくれた‼️

プロ野球巨人のV9後
1974年から昨年までの48年間
日本一監督の現役時代ポジションで
最も多いのは
キャッチャーの13回‼️
次に投手の9回と続く。

捕手監督が結果を残しているのは?
と考えると❗

野球をしているプレーヤーで
唯一90度のグラウンドを見渡し、
目配りし
真後ろにいる
球審の性格やクセ迄も気配りする
広い視野がその数字に
繋がっているかもしれない?
と思う。

ノムさんの唱えた
目配り気配りの奥深さに、
もう1つの思いやり。
案外思いやりは、
重い槍と変換し
相手を倒す重要な武器の例えかな~
と勝手に想像して
野球の楽しさ
捕手の面白さを噛み締めている。

ただ現在日本シリーズは5年連続
投手出身監督が制覇中と
ピッチャーに名監督無しの
言葉は葬り去られたと言える。
ただ昨年の高津監督は、
ノムさんの教え子であり
色々な所を継承している。

そして今そのヤクルトが
セリーグは首位独走も、
借金16を完済して貯金生活に入った
阪神が歴史的逆転を狙っている。
タイガース矢野監督も、
ノムさんの教えを受けた選手!

世紀の大逆転で、
再び捕手監督に脚光が当たるか⁉️
今後が楽しみで
しょうがない❗
 
それにしても、
キャッチャーを 
「女房役」とは良く言ったものだ。

(これから週一ペースで野球・競馬等のコラム書きたいと思います)



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