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両親の葬儀をやってみた(2)

2014年、1月末の寒い朝に母が心筋梗塞で急死し、初めての喪主を経験したわけですが、そのことはまた後で書くことにして、話は3年後の2017年の3月に飛び、先に父の葬儀の話をしようと思います。

父トヨジローは基礎疾患(COPD/慢性閉塞性肺疾患)があり、90歳を超えた高齢の為、通院から訪問診療に切り替えていました。
訪問診療を開始した当初は「病院まで行くのが大変だから医師に来てもらう」と、本当にその言葉通りの意味と単純に捉えていましたが、、、
後から考えたら「看取り」のフェーズに入っていたのでした。

まあその辺の話もまたいつか書くとして、

トヨジローの葬儀の話です。

母ノブコの葬儀は自宅から数分の場所にある町内会館を借りてやったのですが、父トヨジローの葬儀は自宅でしました。
1階の玄関をあがってすぐの部屋、トヨジローが寝起きして、1日過ごしていた居間兼寝室の8畳の和室で行いました。

母ノブコの葬儀で得た経験から色々と学びがあり、あと10年以内にはやってくる父の葬儀はどんな風にしようかな~と、なんとなく心の準備をしていたのでした。

亡くなったのが木曜の夜。すぐに訪問医に電話をし、死亡確認に来てもらい、他県に暮らす弟に連絡をし、翌日の仕事は同僚に交代してもらう手配をし「あとはまあ、明日考えよう」と、父のベッドの横に布団を敷いて寝ました。

翌日は「忙しくなる前に髪の毛でも切ってくるか!」と、まずは美容院へ。
もう30年近く通っている店の美容師さん。
「実はうちの父、昨日亡くなりました」とお知らせしながらカット。カラーもしたんだっけかな?
この美容師さんは、外出が難しくなった父の髪を切りに自宅まで来てくれた事もあります。
お父様がトヨジローと同い年だけれど60代で亡くなったの事。
「おやじと話なんてあんまりしないまま死んじゃったけど、まだ生きていたらこんな感じで会話してたのかな~」とか言いながら、トヨジローの散髪をしてくれていました。

髪の毛もスッキリして、その日の午後4時頃「そろそろ始めるか」と葬儀屋さんに連絡して、自宅へ来てもらいました。
この葬儀屋さんは母ノブコの時に町内会長さんに紹介してもらってお願いした地域の小さな葬儀屋さん。
母の時に良くしてもらったので、トヨジローの時もここにお願いしようと決めていました。

父が横たわっているベッドの横で打ち合わせ開始。
なんとなく思いついて聞いてみました。

「ここで、この部屋(和室8畳)で出来ます?」 <つづく>

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