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泥縄式で武器をつくるのだ。[くま日誌]225号


泥縄式・・・

「泥棒を捕まえてから縛るための縄をなう」ということですが、とにかく行動し現実に対処していきながら次の現実を立ち上げていくという解釈を教えて頂いたことがあります。

そういう意味では、生物の進化は泥縄式ですね。始めから意図されて現在の姿になったわけでなく、生き残ることを目指した結果、現在の姿が立ち上がってきたという順番なんですよね。


そういう意味では人も例外ではなく、明日も生存するという事が隠れたミッションになっているわけですので、すべての人がとにかく生きていれば、新しい世界が立ち上がってくると言えるのでしょうか。

そんなことはないですよね。

「とにかく結果/成果を出さなければ生き残れかどうか分からない」という不確実な環境にあって初めて、泥縄式で結果を出していけるのだと思います。


自分の友人でも様々な分野でコンサルをやっている方がいらっしゃいますが、無形のアドバイスのみで商売をされている方は、そのような気持ちで仕事をされているのではないでしょうか。

そうすると、兎にも角にもお金をお支払い頂いているお客様へ、出した金額以上の代価をお持ち帰り頂かなければ、原理的にリピートが発生しないので商売が成り立たなくなります。


そういう環境にいると、成果を上げるためには手持ちの武器だけではどうしても不足してくるわけです。

狩りの方法を教えるみたいなもので、「今、石斧しか武器を持っていない」ということで、石斧の使い方をコンサルしています。相手が猪くらいであれば戦えるのかもしれませんが、マンモス相手には石斧では心もとないというか、勝てない可能性が高いですよね。

そこで世の中に目を向けると、すでに「銃」というものがあるらしい。これの使い方をマスターして勝率を劇的に上げられるのではないか、と考えます。そして、その使い方をお客様へ教えて差し上げれば、高い確率で成果を出せるようになりますよね。


自分はお客様の課題を向き合った結果、それまでは持っていなかった「銃の使い方」という知識が自分には残ります。

こういうメカニズムを経ることが「泥縄式」であり、泥縄式で自分の武器をどんどん作り改善していくことで、当初は想像もしなかった世界に出ることができるようになるのではないでしょうか。


ポイントは、今ある手持ちの武器だけで課題に向き合わないということです。私たちは組織にいるとどうしても、この発想が抜けがちになり、前例の踏襲や、すでに誰かが考えた型に倣うと考えてしまいますよね。

これは泥縄式のメカニズムが働かないので、個としての強さはいつまでたっても手に入れることができません。

もし、あなたが組織の中にあっても個としての力をつけていきたいと考えられているのであれば、既存外で物事を考え、泥縄式で課題を解決していこうとしてみてはいかがでしょうか。


■まとめ
・泥縄式とは、とにかく行動し現実に対処していきながら次の現実を立ち上げていくという解釈で捉えることもできる。

・目の前の課題に、「どのような手を使ってでも解決する」という強い意志から、次の現実が立ち上がってくるのだ。

・組織の中にあっても、既存外で解決策を考えることで、それはあなたに武器を残すことなる。

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