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クリープハイプと私

《はじめに》

私はまだファンとして未熟で、
他の人に比べてずば抜けた文章力も無いけれど
それでも書く。書きたい。と思った。
記憶に留めておくだけじゃ
いつか消えてしまうし
クリープハイプから貰った
素敵な記憶を誰かに共有しないで
死ぬなんて勿体ない。
たとえ誰にも見て貰えなくても馬鹿にされても
私だけはこの文章とこの自分の記憶を
何があっても大切にしてあげたい。
そう思わせてくれたクリープハイプも
私は大切にしたいし、
これからもたくさん大切にされたい。
そんなクリープハイプに捧げる愛のノート

《クリープハイプと出会う》

私のクリープハイプとの出会いは某アプリだった。
ファンである人間はこのアプリに対して
あまり良いイメージを持たないかも知れない、
今では私もその1人となってしまった。

なぜなら動画内で不意なネタバレがあったり、
動画にファンクラブ限定のものが
使われていたりするからだ。
中には自分の存在を表現するため、
エモいを表現するために楽曲を使用し、
炎上してしまうなんて人もよく見かける。
この界隈ではあまり好まれていないアプリだが
クリープハイプに出会い、
クリープハイプと生涯を共に歩んでいく
きっかけをくれたこのアプリに
私は心から感謝している。

クリープハイプを好きになった私の1日は、
頭からつま先までクリープハイプ1色に染まった。
まるでオレンジを食べたあとの指先のように
洗っても洗っても落ちないそれはいつの間にか
私の1部になっていて、
朝の準備も登下校もお風呂の中も寝る前も、
いつも隣で私を支えてくれる。

【6月1日 6:17】

太客倶楽部に入った。
私にとって初めてのファンクラブ、
毎月他人にお金を払うなんて変な感じがした。

外で見るクリープハイプのメンバーは
たまに笑い、時々喋る。
それがなんだかとても心地よくて
お互いがお互いを
信頼しきっているように見えた。
よく見る流行りに乗ったバンドは
大体1人だけが輝いていて
他は死んだように地に足をつけている。
重りをつけられたようなその顔は
暗く沈んで濁っていて
そのバンドに明るい未来はないだろうと感じさせた。

でもクリープハイプは違った、
メンバー全員が生き生きとしていて
晴れた空の下でプカプカと浮いているようだった。
このメンバーで10年という長い年月を
生き抜いてきたんだろうと改めて確信する。

そんなところに惹かれた、
曲はもちろん素晴らしいけれど
曲だけが魅力じゃない、
メンバー同士の関係性も
よくする仕草も、
ファンに対する想いも、
全てが最高で、全てが愛おしい。
そんなクリープハイプに
一生ついて行きたいと心から思った。

《この世で1番好きな曲》

ここで勝手ながら曲の紹介をさせて頂きたい。
クリープハイプを好きになってから
私の中でずっと1位であり続ける曲、
【幽霊失格】だ。
いつかライブで聴けることを祈っている。
この曲をライブで聴くまでは絶対死ねない!

【幽霊失格】

ひゅーという不安定な音を立て始まるこの曲。
まるで幽霊を見て驚いた時のような静寂に
私の心臓まで音を立ててしまう。
それが終わるとさっきとは真逆の
安定した強く悲しいイントロが響き
葬式の翌日の変な感じを思い出した。

真っ白なキャンバスに
黒の絵の具を落としたような統一感のあるMV。
4人の姿が本当に格好良く、
一日に何度も見てしまう程大好きな作品だ。

幽霊だから顔色が悪いのは当たり前のはずなのに
幽霊である彼女に怖がる様子を見せず
「顔色悪い ちゃんと食べてる」と心配していて
本当に心から彼女のことを
愛していたんだと感じたし、
急に幽霊になって逢いに来たことに対して
全く驚いていない素振りをしていることから
彼女も同じくらい自分を愛してくれている
(だからいつか幽霊になってでも
自分に会いに来てくれる)
と信じていたのだろうと思った
そんな2人に少し心が痛んだ。

「成仏して消えるくらいならいつまでも恨んでて」
本当に好きな相手がこの世から去ってしまったら
私も相手に成仏するよりも恨んでいて欲しい、
消えないで欲しいと願うだろう。
人間はとことん身勝手だ。
でもそんなところが人間のいいところなんて
都合のいいことでも言ってみる。
人間味を凝縮したような味のある曲!

《9/23 私の一生の思い出》

その日は母、父、友人、私の4人で神宮球場へと
足を運んだ。
着いた時にはもう既に空は薄く濁っていて
ちいさな雨が私たちの肌を何度もつつく。

雨の神宮は新鮮で良かったけれど
始球式どころか試合も中止になってしまうのでは
ないかという不安が募っていく。
そんな思いに駆られながら周りを見渡していると
始球式の練習をしている尾崎さんが目にとまり
他鶏での練習風景を思い出し泣きそうになる、
早く雨が止んでくれと祈ることしか
出来ないことがすごく悲しかった。

だんだんと雨も弱まっていき
それと同時にアナウンスが流れる。
拍手に包まれた会場でゆっくりと歩く
尾崎さんの姿は緊張しつつ頼もしく見えた。
無事ノーバウンドで投球を終え
小走りで去っていく尾崎さん、
それを見守っているおじスリーを見つけ
冷えた体がじんわり温かくなる、
尾崎さんが始球式をする日に
来ることが出来て本当に本当に良かった!

暫くして弱まったはずの雨が再び
強く地面を打ち付け、試合も一時中断に。
私たちは屋根のあるところに避難した。
これから試合がどうなるのか全く読めず
どうしていいのか分からなくて
そのままその場に立ち尽くし
試合が再開するのを待っていた。

そして数分ほど経った頃、
見覚えのある横顔が私の目の前を横切る

振り返るとそこには
クリープハイプのメンバーの姿が、
驚きのあまり言葉を失った。
こんなこと予想しているはずもなく
パニックになりながらも母に説明すると
母の友人も一緒になって私の手を引く
そこからは体が勝手に動いて
気づけば私はメンバーに話しかけていた。
そんな自分の行動に自分でもびっくりした。

時間が経ち少し冷静になって
自分の行動を見直すと
気になるところが多すぎて
言葉で言い表せないほどだった。
試合の状況がわかっていたのに
がっついて話かけてしまったこと、
コロナの感染者が増えている中
握手を求めてしまったことなど、
あげるとキリがなかった。

そんな行動をしてしまった自分に
酷くショックを受けたし、
対応してくれたメンバーに嫌な思いを
させてしまっただろうと思うと
大好きなクリープハイプの曲も
聴くこともできなかった。
凡て自分がまいた種、
自分が悪いのはわかっている。
でも兎に角謝りたくてすぐにメールを送った。

メールを送り1ヶ月ほど経った
毎週楽しみにしている尾崎さんのラジオ
「声にしがみついて」
きくもんからのセンスのあるメールに加え、
尾崎さんのトークもすごく面白くて
何度も同じ放送を聴いてしまうくらい好きだ。
湯船に浸かりながら聴いていると
リラックスできるから時間がある日は
こうしてラジオを聴いていた。

今日もいつも通り風呂桶の水滴の数を眺めながら
ラジオを聴いていると私の名前が呼ばれた気がした。
おどろいて声が外に出た私を
置いてけぼりにするみたいに
ラジオは急いで声を流し続ける。
呆然とする私の前で読まれているのは
あの日送ったメールで
気づいた瞬間に私の体が少し強ばった。
寝ぼけたような頭を精一杯働かせる、
「伝わったんだ」と確信すると
安堵し涙が止まらなかった。

尾崎さんは私が思っていたことと
正反対のことを話してくれて
とても優しく、そして暖かく、
落ち込んでいた私をそっと救ってくれた。
そのことを思い出す度、
私は幸せな気持ちになれて
バイトや学校でどんなに
辛いことがあっても
軽々と乗り越えていけた。
そんな素敵なエピソードを
作ってくれた尾崎さんには
私は感謝してもしきれないし、
わざわざラジオで回答してくれるなんて
改めて優しい方だと思った。

9月23日、私にとって忘れられない日、
一生の思い出になるだろう。
いや、なっている。
あの時尾崎さんがメールを読んでくれずにいたら
今の私はどうなっていただろう、
もしかしたらファンを辞めざるを
得なかったかもしれない。
でも、今この瞬間もまだ私は変わらず
クリープハイプのファンを続けている、
まだ見えないイトで繋がっている、
そんな事実がたまらなく嬉しい。

あの日親切に対応してくださったメンバーの皆様
そして後日ラジオで回答をくださった尾崎さん
本当にありがとうございました。
あんなすごい出来事はもう一生ないと思うし
この思い出をいつまでも
自分の記憶に留めておきたいです。
クリープハイプのファンになることができて
本当に良かったです!
多分ファンになるために
産まれてきたんだろうなって思います。
この先もずっとついて行きます!
クリープハイプ、大好きです!

《クリープハイプアリーナツアー 本当なんてぶっ飛ばしてよ》

ツアーが決まった半年前から心待ちにしていた。
太客を贔屓してくれたであろう結果を見た
あの瞬間、あの感情を今でも鮮明に覚えている。

ツアーの数日前、あまり実感は湧かないものの
前日になると何故か途端に眠れなくなった。
普段の生活が乱れるくらい
クリープハイプが私にとって
大事な存在なのだと再確認し、
眠れないという現状が
なんだかとても嬉しかった。
瞳から溢れ出しそうな感情を
閉じ込めるようにして朝を待った。

次の日、ある女の子と合流した。
お互い連番が初めてで
2回ほど会ったことがあるものの
やはり少し緊張していた。

そうこうしているうちに開演時間になり、
壮大な音楽が私の鼓動とともに
どんどんと膨らんでいく。
このまま音と一緒にはち切れてしまいそうで
私は急いで息を止めた。
その瞬間、音楽が突然フッと姿を消し
自分の音だけうるさく鳴り響いていた。
ちょっと前まで同じ道を隣で歩いていたのに
急にいなくなるから自分が恥ずかしくなった。
どんどん膨らむ心臓の反対では
まだ静けさが響いている。
暗い空間で必死に高鳴る鼓動を抑えていると
どこからか手の鳴る音が聞こえ
それを合図に皆が一斉に手を叩いた。
状況を理解するのに説明は要らなかった、
言わなくても伝わるとはこのことだろう。
見つめていた手から目を離し
吸い込まれるようにステージを見ると
そこにはもうメンバーがいて
ゆっくりと地面を踏みしめながら
ステージを歩いている。
急に空間が歪んでその歪みが手に落ちた
何度も何度も落ちて上手く前が見れなかった。
でも、それもなんか良かった。

曲で泣き、MCで泣き、曲で泣く
そんなループを2時間ほど続け
気づけばステージにはもう誰もいなかった。
規制退場のアナウンスが流れはっと我に返る。
恥ずかしくなって祈るように左を見ると
彼女の歪んだ瞳と目が合った。
お互い少し安心してせーので笑ってしまった。
そんな空気感が初めてで
しばらく愛しさに浸っていた。

彼女と別れ、帰りの電車に揺られながら
さっき聴いたばかりの曲を涙ぐみながら刻む。
そうしているうちに電車は乗換駅に付いていて
慌ててホームに降りた。
降りた後に1駅くらい乗り過ごしても
良かったかもしれないと思うほど
今日は凄く良い日だった。
こんな日は滅多にこないけど
こんな日の為に生きているのだろうと思うと
少し心が軽くなった。

《だからそれは真実》

【凛と】

初めて聴いたのは尾崎さんのラジオ、
予告もなく曲が流れたので
とても驚いたのを覚えている。

流れるような軽やかなメロディから始まり
そこにまとわりつくようなドラムとギター、
まるでカラメルプリンみたいな前奏。
そこに響く尾崎さんの歌声は楽器のようで
音と声との壁が見えない程自然だった。

「あたしはお姫様」というフレーズのせいか
〝アンタの日記〟が頭を過ぎり、
この曲を懐かしく思った。
ドラムの一定のリズムや「役」と繰り返す少女は
我々に窮屈な息詰まりを感じさせ
曲全体に張り詰めた空気が漂う。

この曲を聞いた時、中学生の頃に部活で
演劇部をやっていた時のことを思い出した。
練習が続く夏の日々が蘇った曲。

【本当なんてぶっ飛ばしてよ】

曲は言うまでもなくトップレベルで良いが
MVもトップレベルで良いという素晴らしい作品。
Aメロでは互いに素直になれない
リアルな叫びを歌い、
サビでは各々が本当は言えない
心の叫びを歌っている。

「怒っててもいいけど笑っていて欲しい」という
要望に対して拒否をする彼女。
そんなちょっとしたことがきっかけで
喧嘩に発展してしまった男女の
なんとも可愛らしい曲に感じた。

しかし後半になるにつれて
「わかってるつもり 積もり 曇のち アレ?」
などの不安がチラつく歌詞も見えてくる

【だから】の後に「さよなら」を再び置くことで
本当は別れたくない、まだずっとにいたいという
互いの想いが伝わってきた。

ハラハラとする展開に終止符を打つような
「もう許した」というフレーズ、
それを聞いた瞬間まるで
自分の事のように安心した。

「キラキラ」「ザラザラ」「びしょびしょ」ect...
歌詞に沢山入り込まれている曲
尾崎さんの歌うオノマトペが大好きな私は
大歓喜!言うまでもなく最高だった。

【朝にキス】

初めて聴いたのは「尾崎世界観の日」で
聴いたことの無い音楽に戸惑いを隠せなかった。
トレーラーで聴いた時
意識だけタイムワープしたように
暑苦しい上野での感情が蘇る
あの生暖かい空気をもう一度味わいたい、
と思わせる1曲だった。
「君が安心して眠るまで繰り返してあげる」
歌詞も歌声も最高だ早くフルを聴きたい

【愛のネタバレ】

「あ、」
イントロのおどけたピアノの音を
突き破るナイフのような歌声に度肝を抜かれる。
MVも拘って作られていてラストの衝撃と
この曲に対する衝撃には似た何かを感じた。

以前【愛のネタバレのネタバレ】で曲の推測を
した時に大半の太客がMVに振り回されていて
MVとはとても強い存在だと知った。
でもそれと同じくらいこの曲は強い存在で
初めて聴いた時の衝撃は計り知れない。
始球式で流れた瞬間に場の空気が一変し
鬱陶しいはずの雨も暖かく感じたのを覚えている。

急に思い出した相手の言葉を【急上昇ワード】
と置き換える尾崎さんはやはりすごいと思った

「自分の家が自分の家すぎて やっと笑えた」
一緒に住んでいた家にあった彼の私物も
だんだんと減っていき
自分や相手だけじゃなくて
家までもが姿を変えていく
(自分のものだけが詰まった箱になっていく)
という事実に笑ってしまうところが
とても切なかった。

【真実】

マスキングテープにある少しの歌詞と
弾き語りという情報だけで
聴きたくてたまらなくなった。
尾崎さんの声の後ろで見え隠れする
アコースティックギターの音色が気持ちいい。
城ホでやるのかな?
なんて想像をしている時間がとても楽しい
どんな曲なのか毎日ドキドキして生きている。
とっても楽しみ!!

《最後になりますが》

こんな素敵な企画を考えて頂き、
そして一生記憶に残るようなEPを
世に出して頂き本当にありがとうございます!
何かに対する思いを言葉にして文字に起こすことは
大切だけど中々できないと思います。
やろうと思い立っても途中で面倒臭さが勝り
何かしらやらない理由をつけて
結局書かない…なんてことがよくありませんか?
私はそんなことが日常茶飯事(笑)なのですが、
これをきっかけにクリープハイプに対する思いを
文字に起こせて本当によかったです!
ツイートのように字数制限などの縛りがないので
普段よりもあまり深いところまで踏み込んで
書くことが出来ました!

いつも感謝しています、
EPもクリワゴンも城ホもすごく楽しみです!
アリーナツアーももうすぐ終わってしまいますが
また会えることを信じて毎日頑張ります!
残りの2日間が皆さんにとっても
最高な一日になりますように願っています!
これからもお世話になります!

#だからそれはクリープハイプ

#クリープハイプ

#だからそれは真実

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