初めましてニラです

初体験がスペイン人！ニラです。

みなさん仮想通貨してますか？
私は今日も仮想通貨です。

これを読んでいる皆さんは大体ご存知かと思いますが、普段NFTアートを描いておりまして、つい先日、初個展を開催させていただきました。

その模様を自分で書くのはちょっと照れ臭いので、今日は少し別のおはなし。

当時俺は、西野田工科高等学校という、偏差値40のくせに定員割れをする、地獄のような工業高校に通っていた。

工業高校とは言っても、俺の在籍するデザイン科は、半分が女子でギャルもいる、完全な天国だった。

それなりに青春も謳歌し、最高の学園生活を送っていた2年の今頃の事だ。

俺は文化祭実行委員になった。
うちの高校では、部活に入っていない生徒が、〇〇委員になるルールだったので、選ばれてしまったのだ。

中学時代は全く参加もしていなかった文化祭だが、今は何せクラスの半分が女子。これはまたとない大張り切りチャンスだ。

実行委員は、各自出し物や出店の運営などを振り分けられるのだが、俺が担当したのは、文化祭のステージだった。

ステージでは、軽音楽部と演劇部が、それぞれ演目を行うのが恒例だったのだが、その年は演劇部が活動しておらず、軽音楽部のオタクの子たちくらいしか出演しないという、地獄のような状態だった。

どうせゴッドノウズ？と、良くて銀魂の主題歌とかが鳴り響くだけの空間になる。そうなるとどうなる？
俺の運営ポジションに女子、ましてやギャルなんて来るわけがない。
なんとかイケイケのジャパレゲか、最悪トランスでも流してやりたいところだ。

しかし、底辺工業高校に、DJなんてできる奴がいるはずもなく、苦肉の策として、学校内でバンドを組んでるヤツらに声をかけることにした。

俺も当時バンドをやっていたが、独特な思春期だったので、恥ずかしくて出なかった。

何組か出てくれることになったのだが、あと２～30分枠が余っている。
誰かおらんかなぁと、一個上の子に聞いたところ、3年にラップをしてるヤツがいるらしい。
I君としておこう。

I君は元野球部で、特にヤンキーとかでもなく、めちゃめちゃ普通の子だった。
恐らくベースボールキャップから、ヒップホップに入ったタイプだろう。
早速三年生の教室に交渉に行った。

本人曰く、出てみたいけれど、今まで人前で披露した事が一度も無く、自信がないとの事だった。
こっちからしたら、そんな事は心底どうでもいい。適当な事を捲し立てて、無事出てもらう事になった。
ありがとうI君。

無事出演者も揃ったところで、そこはデザイン学科。一応ちゃんとパンフレットも作り、出演グループの写真と、自分たちの紹介文を書いてもらう事になった。

みんな紹介文には「Vo.〇〇 Gt.〇〇」とか
「マキシマムザホルモンのコピーバンドをやってます！」みたいな、まぁありがちな普通の事を書いてきた。
そんな中、I君が提出してきた紹介文は

「2008年に活動開始 独自のスタイルで常にパーティをロックし続けている。」

衝撃だった。

文化祭が2008年だったので、未だ何のパーティもロックしていない状態での、とんでもなく前のめりなI君の紹介文は、間違いなく俺たちの心を今でもロックし続けている。

今回のニラ展も、不安と緊張で死にそうだったが、I君の勢いを思い出すと、不思議と勇気が湧いてくるのだった。

おわり