発生学からソフトウェアアーキテクチャを考察してみよう4
こんにちは。前回は胚子期の頭部について考察しましたね。今回は胚子期の体幹部の考察をしていきましょう。
Part1:発生学からソフトウェアアーキテクチャを考察してみよう1|むら|note
前回:発生学からソフトウェアアーキテクチャを考察してみよう3|むら|note
胚子期(体幹部)
体幹部では画像のような構造に分化します。外胚葉から表皮外胚葉、神経堤、神経管動物胚が分化し、中胚葉から体節中胚葉、中間中胚葉、壁側中胚葉、臓側中胚葉、脊索が分化しています。また、成長するにつれて内部の抽象度が下がる→ある時間におけるモジュールの抽象度は等しいので、これらの抽象度は等しくなっています。脊索は胚子期の前から存在していたことから、抽象度が縦断していると考えられます。マクロからミクロまで様々な知識を持ってしまっているとも言えますが、DIやイニシャライザーとしての責任があると考えると妥当なことでしょう。
この時点でいくつかのインターフェースが見られます。脊髄は脳と筋肉を仲介します。また、消化器官は「体外」と言われますが、「体内」と内胚葉は臓側中胚葉が仲介します。
体節
体幹部で起こる変化で重要なのが体軸の分節化です。図c上部の脊索部が一本の管ではなく、まとまりの列になっています。体節と呼ばれるこれは虫の「頭、胸、腹」のようなもので、私は体の「番地」と解釈しています。
画像は成体の脊髄です。体節ごとに分割されており、それぞれの「番地」からそれぞれの部位につながっていることがわかります。脊髄でどこの筋肉につなげるかの問題を「番地」によって吸収するので、脊髄を「参照」して筋肉に命令を送っていることが考えられます。
のちに骨格や筋肉になる沿軸中胚葉も同じ体節に分割され、体節ごとに分化します。ソフトウェアで考えると、この時点で各UIの概要が定義されていることになります。また、体節の数は種ごとに違うことがわかっているので、体節の分化は実装とはいかないまでも固有の定義であることが言えます。体節は徐々に増えていくので、一般的な体節が先にできて種固有の体節が後から拡張されていく感じでしょうか。
結論
胚子期の体幹部について見ていきました。胚子期の時点で部位間(外胚葉、内胚葉)のインターフェースや、体節による体の「番地」の形成が確認できました。次回も見ていただけると嬉しいです。
次回:Coming soon…
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