見出し画像

Kailhカスタムキースイッチ【90%完成】


変更後 Haute42 T16 の仕様

上下左右 4キー :Kailh赤軸(改)
メイン攻撃 8キー :Lofree Ghost軸
その他 :標準Kailh赤軸



標準赤軸の採用


先日、kailh×Lofree Ghost軸を購入しました。
詳細は前回記事をご覧ください。

→【 Kailh×Lofree Ghost 】押し心地◎


Ghost軸のショートストローク化にOリングの組み合わせを変えてみたり色々試作してみましたが、十分な結果が得られません。

そこで色々考えてみた結果、キースイッチの接点位置を変更することにしました。
どうしてGhost軸を使わずに赤軸を?と思うかもしれませんが、これにも理由がありますので後述します。



接点の調整について


この調整に関しては全て手作業のため個体差が出てきます。
ある程度は同じAPにできますが素人作業なので
最低でも誤差0.1mmは生まれてしまいます。

ですが、既製品にはないAPの浅さまで調整できるためこの手法に挑戦することにしました。

調整の詳細については プロゲーマー ときど さんのYoutubeチャンネル内の動画【格ゲー研究室 #15】を是非ご覧ください。


この動画で使われているキースイッチはCherry MX軸なのでKailh軸と金具の向きやハウジング内の構造が違いますので全く同じようにはできません。

ですが、接点に関する部分は同じ原理を用いているため参考にさせていただきました。



理想のAPに調整

金具部分を軽く曲げる → 組んで通電して確認 → また分解して調整 ・・・
ひたすらこの作業を繰り返しました。

金具部分を調整する作業自体はいいのですが、一番面倒なのがスイッチを分解して、組んで通電させて、また分解して・・・っていう作業です。

ここで赤軸を採用した一番のメリット
それが ‟トップハウジングがクリア” だった事。

外側から動いているのがわかるので曲げすぎて動かない、押し込みが深すぎる、とかを通電する前に判断できるため非常に楽でした。

6、7回ほど曲げる作業を繰り返したあたりで良さげな調整位置と曲げる感覚を掴めたため、方向キー×4個分の調整を終えるまでには1時間ちょっとで終わりました。

左が通常、右が調整後

この微調整によって ‟Ghost軸より浅い位置” になっているため、
1.0mm以下になっているのは間違いないです。

ただ、マイクロメーターなどは持っていないのでストローク量は感覚です。


シリコンワッシャーで超ショートストローク化

※6/10 一部修正しました


そして遊びを減らすためのショートストローク化には

【 内径4.0mm 外径10mm 厚さ2.0mm 】のシリコンワッシャー

これを切ってはめ込みました。

軸部分の穴を埋めたり、スプリングのストロークを縮めてしまうようなサイズのワッシャーを使った場合、
スプリングが加圧されている状態になるので押し心地が変わります。

そのため、スプリングには干渉しない内径かつ、ハウジング内に収まるサイズを探しましたが見つからなかったので加工しました。

ちなみにシリコンなので静音化にも成功しました。


標準赤軸、Ghost軸と比較


まずは標準赤軸と比較

全くの別物に変貌していて笑います。

Kailh 赤軸
押下圧:50g
ストローク:3.2mm
AP:1.3mm
遊び:1.9mm

↓ 調整後 ↓


Kailh 赤軸(改)
押下圧:35g (スプリング変更)
ストローク:1.2mm
AP:1.0mm 以下(1.2mmのGhostより確実に浅い)
遊び:0.2mm~


Ghost軸と比較


Lofree Ghost 軸
押下圧:50g
ストローク:2.8
AP:1.2mm
遊び:1.6mm

↓ ↓ ↓

Kailh 赤軸(改)
押下圧:35g
ストローク:1.2mm
AP:1.0mm 以下
遊び:0.2mm~


シリコン特有の底突き感になりますので慣れないと違和感はあります。

ナイロン、プラスチック、金属製のスペーサーがあれば本来の硬い底突き感になるので押し心地も戻ると思います。
もし代用できそうなスペーサーがあれば教えてください。
単価が高くなければ買ってみます。(←大事なところ)

※6/10 修正しました。

シリコンワッシャーの厚さが 1.5 mm → 2.0mm でした。

購入ページでは1.5mm表記だったため気付かなかったものの多少違和感はありました。そのため採寸したところ0.5mmも違うことが判明。

どうりで浅すぎるストロークだと思いました・・・。

修正前をご参考いただいた場合は大変申し訳ありませんでした。



あとがき


とりあえずキースイッチに関してはこの仕様で満足です。
タイトルにある‟ 90% ”というのは、スペーサーの加工とか接点の調整具合などの完成度です。

もっと品質の高い加工ができれば良かったんですが素人作業には限界があるなので、現状は‟ 90% ”でほぼ完成とします。

ちなみに攻撃ボタンは誤動作を防ぐために Ghost軸のままにしてます。


この接点の調整は浅すぎるとボタンキャップの重みで反応してしまったり、指の力を少し抜くだけでOFFになってしまったりと微調整が難しいです。

既製品にはないAPを求める場合には手を出すしかありませんが、ショートストローク化も併せて行わないとレバーレスコントローラーにおいては致命的になるので、十分に注意してください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?